カロリーヌフレストのレビュー一覧

  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    面白くてあっという間に読んでしまった。

    英仏の黒人差別や「文化の盗用」論が中心でイメージしづらいところもあるが、ここ数年の世界で左派が負けるメカニズムが示されており、よくバズっている日本の(何ちゃって)フェミニズムの状況を適用して考えればかなり腑に落ちる。

    かといって悲観せず、希望が持てる終わり方になっているのがよかった。

    以下メモがてら。

    『エスニシティを基準にして発言や想像への権利といった特別待遇を要求することで、人々が種々のカテゴリや、個々のエスニシティに固有の発想方法を維持すると、支配者たちがそれらを用いて自らの偏見を正当化し、被害者面をする。』
    その結果、『アイデンティティ至

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    2024年01月11日
  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    このままではそのうちウォークと極右しかいなくなってしまうのではないかと恐れているので、本書やハイト&ルキアノフの『傷つきやすいアメリカの大学生たち』のような本を読むと安心するというか これもある意味「傷つき」の回避と言われればそれまでかもしれないが

    「映画も料理も〈DNA〉で評価する」の章が特に面白かった ある映画作品あるいは制作陣やキャストが気に入らないこと(批判すること)と、上映を禁止させるのは違うと(当たり前のことだが)再確認してホッとした。「出自にかかわらずさまざまな役を演じることこそが、つまり、よりいっそう多様な表象によって普遍性を豊かにすることこそが、達成すべき目標なのに。(p.

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    2024年11月24日
  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    ネタバレ

    かつて検閲は保守的で道徳主義的な右派のすることであったが、今日では道徳主義的でアイデンティティ至上主義的な特定の左派が行っている。
    文化盗用の定義として、はじめは支配や搾取の要素が含まれていたものの、次第に失われてしまった。
    反レイシズムとして、普遍的なものの名において待遇の平等を要求するフランス的なものと、アイデンティティの名において特別待遇を求めるアメリカ的なものがある。後者は、差異への権利として、ステレオタイプをより強固にし、各々のアイデンティティを競争させる。すなわち、アファーマティブアクションの恩恵を優先的に受けるべき一番の犠牲者が誰かを決めるため、マイノリティ同士が喰いあうような事

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    2023年09月10日
  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    西洋圏において、文化的マイノリティを守るという名目のもと、マイノリティのアイデンティティを侵害する表現等がないか目を光らせ、引っかかった場合に執拗にその対象者をバッシングし、引きずり下ろすという、この傾向について述べたもの。
    この傾向が特に強いのがアメリカの大学生で、タイトルの「傷つきました」はマイノリティが差別発言等を告発する意味もあるが、大学へ講義の撤回等を要求するこの大学生のことも指す。大学側は傷つきやすいこの若者に配慮し、次回の講義の予告をして不愉快な内容だと思えば出席を回避できるよう配慮する等を行っているところもあるという。

    多文化主義に対する反発ってなんで起きるのだろうか、既得権

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    2025年10月12日
  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    被害者至上主義。

    日本でも大概酷くなってると思うのだが、その比ではない。
    それに人種とか、アホみたいな歴史的事実が絡んでくるから、なお恐ろしいことになっている。厨二が厨二のまま生きていけると思っているのは日本だけではないというか、日本をこうしたい人たち。

    誰かが、形を変えた共産主義者だと言ってたな。

    誰もが勝者になりたくて、被害者になる。
    一旦ポジションを得れば、無敵モードだ。

    左派の大学の現状が、目を覆わんばかりで、どうするんだって感じ。

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    2023年08月25日
  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    本書はフランス人が書いた物だが、日本の身近な会議でも「傷つく」ことを理由として自分の世界に閉じこもろうとする人に出会い、本書のテーマは世界的な動向だと感じる。

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    2023年06月14日
  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    Géneration offensée. De la police de la culture à la police de la penséeをこういうキビしいタイトルに訳すというのは出版社のアイディアなのか訳者の先生なのか……とくに「超過敏世代のデスロード」の「デスロード」が……まあ訳者の先生だろうな。ははは。なんかしらんけど「デスロード」っていうとあの先生を連想しちゃうのよね。あ、「男たちのデスロード」っていう本出してたんだった。

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    2023年05月25日