高橋史子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『現場で使える教育社会学』を教科書に、各章のメイントピックのサマリー、追加インプットを経て、各グループのやり取りと授業後のレポートが一冊の新書としてまとめられている。
まずこの形式が面白いなと思って手を取った。
投げかけられた問いを自分も考えながら、こういうバックグラウンドを持つ人はこんなふうに考えるんだな、なんて眺めていると、一部だけではなく、取り上げられなかった人のレポートも読みたくなった。
「知って」「想像する」=「配慮する」ことの大切さを語る人が多かったが、率直な想いを語れる人や言葉にならない言葉を必死に紡ごうとする学生がいることが心強く思えた。
想像するにはきっと原体験が必要 -
Posted by ブクログ
学生の感想パートを通読すると、何とはなく、いかにも東大生だったらこう答えるよな、という臭みが目立つような気がする。といっても、きれいに視点や論点を敷きならべているので、標準的な教材としての価値はあるのだろう。
中学校、高校の部活動は、教科学習以外の軸で生徒の自己実現のチャンスを用意するとか、生きていれば避けて通ることができない社会の「決まり事」を体得するための複線教育という意味合いは、たぶんあるかもしれない。しかし、パワハラ、いじめを、根っこのところで大なり小なり肯定するような、体育会系の気質を再生産し続けている元凶でないか、そしてその毒素を現実のオトナ世界に投射し続けているのではないのか、と -
Posted by ブクログ
興味深いテーマではあったが、良くも悪くも結局は「東大生」という枠組み(もちろん彼らも皆それぞれ多様な人生を歩んでいるのだが)の中でのディスカッションなのだ、と感じた。しかし、このような学びの機会によって、先ずは自分たちの育ちの環境について思いを馳せることができたのは、学生たちにとってとても有益だったと思うし、書籍化によって、わたしたちも学べるようにしてくれてありがたいと思った。
平等と公正と正義の違いについての話は興味
深かった。
また、「幸福にとって一番大事な資本は、人間同士の絆、いわゆる社会的資本だというのが定説です。学歴や収入より、むしろ困ったときに助けてくれる人、人生を一緒に歩いてくれ