寺沢薫のレビュー一覧

  • 卑弥呼とヤマト王権

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    寺沢薫氏による邪馬台国や卑弥呼についての見解を知ることのできる一般書。同著者による『王権誕生』(講談社)よりも、さらに詳しい内容となっている。
    先行研究についての言及が多く、「邪馬台国」について知りたい人が最初に読む本として勧めることができる。
    考古資料と文献によって詳細に論述された、倭国の首都としての邪馬台国は畿内にあったという見解は大いに説得力がある。
    『日本書紀』と纒向遺跡の関係性、卑弥呼・台与の王権がその後どうなったかという問題にも切り込まれていて興味深い。
    長年の考古学の蓄積を感じられる一冊。

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    2025年02月20日
  • 卑弥呼とヤマト王権

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    奈良・纏向遺跡の遺構・遺物を通してヤマト王権の王都としての性質を明らかにするとともに、各地の考古資料と中国史書を元に卑弥呼共立にいたる国家形成過程を論ずる内容。異論の検証から見える考古学の論点の数々も興味深かった。

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    2025年03月14日
  • 卑弥呼とヤマト王権

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    纒向遺跡の特徴、ヤマト王権最初の大王都。
    石塚古墳・矢塚古墳・ホケノ山古墳→勝山古墳・東田大塚古墳→箸墓古墳。
    纒向型前方後円墳、全長:後円部径:前方部長=3:2:1
    楯築墳丘墓の特殊器台。
    北部九州の「ナ国」連合と「イト国」連合。
    1c末から2c末、イト倭国?
    後漢王朝の衰退と倭国乱、公孫氏の台頭と帯方郡の設置。
    公孫氏の外圧による、倭国乱の収束。
    イト倭国とキビ、イヅモ、コシ、タニハ、尾張。
    3cはじめ、倭王「卑弥呼共立」=ヤマト王権の誕生、新生倭国。

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    2023年07月22日
  • 卑弥呼とヤマト王権

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    考古学が遺物の情報を積み上げてどこまで歴史を再現できるのか、びっくりするぐらい地味な作業を膨大に積み上げてるけど、それでも限界があるんだなという印象。

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    2023年04月14日
  • 卑弥呼とヤマト王権

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    長年続けられてきた邪馬台国論争。しかし、畿内説か九州説かという二元論ではこの問題の本質を見失うと著者は主張。
    特に、「卑弥呼=邪馬台国の女王」いう前提は間違いであり、「卑弥呼=ヤマト王権の女王」とする。
    「邪馬台国」は3世紀に成立したヤマト王権の王都が存在した所在地に過ぎない。ここが、本書の肝であろう。

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    2023年11月04日