谷口基のレビュー一覧

  • 〈怪異〉とミステリ 近代日本文学は何を「謎」としてきたか

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    ミステリとホラーは同じ腹から産まれた兄弟なので、相性良いよな〜と思ってたので。近代文学から1930年代のミステリ、京極堂から特殊設定ミステリまでの歴史がさらえて有難い。

    『現代ミステリとは何か』と一緒に読むと面白いかも。

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    2025年05月05日
  • 〈怪異〉とミステリ 近代日本文学は何を「謎」としてきたか

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    怪異をモチーフにしたミステリについての評論集。怪異もミステリも大好き。よってここで取り上げられている作品も大好きなものが多いので、楽しいったら。なるほどそういうところも考察すると面白いのね。
    いくつかミステリのネタについて触れられているものがあるけれど、だいたい読んでいるので問題はないかな……。「大東京四谷怪談」と「大いなる幻影」は読みたいぞ。

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    2024年10月14日
  • 〈怪異〉とミステリ 近代日本文学は何を「謎」としてきたか

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    怪異怪談研究会監修による、「怪異」と「ミステリ」の関係についての論文集。(良く判らんのだが、こういう書籍で発表される文章は論文といって良いのだろうか?なんと呼ぶのが適当なのか?)
    3章構成でざっくりいうと1章は歌舞伎から乱歩登場まで、2章が久作や横溝、海野十三といった変格探偵もの全盛期、3章が京極夏彦や綾辻行人、小野不由美ら現代の作品といった感じ。個人的には2章に収録されたものが一番興味深く、特に脇坂健介による久生十蘭の死亡通知を扱ったものは、空襲で行方知れずになった人間の法的扱いなど今まで意識したことのない問題が取り上げられていて感心することしきりであった。

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    2023年02月20日
  • 変格探偵小説入門 奇想の遺産

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    変格探偵小説論集。入門と題してはいるがブックガイド的な本ではなく、甲賀三郎の云う「本格/変格」という2項対立を超えた、広義の探偵小説としての「変格」という視点から戦前の探偵小説を捉え直すというもの。著者の主たる主張はほぼ第1章の『「変格探偵小説」とは何か』にまとめられており、以降は個別の乱歩や横溝、久作といった個別の作家論になる。
    興味深かったのは第6章の『変格のリアリズム』で橘外男の実話物を「変格探偵小説」視点で論じていくというもの。橘外男、ほとんど読んだことないが読みたくなった。あと、最終章で出てくる西尾正も気になる。

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    2021年09月10日
  • 変格探偵小説入門 奇想の遺産

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    戦前の探偵小説が大好きで、ここ最近、同時代の純文学方面にも手を出している自分には本書の内容は大変興味深く、面白く纏められている評論でした。
    乱歩、虫太郎、夢Qを始めとして正史、不木、甲賀三郎、宇陀児、橘外男、渡辺温に十蘭 等々…戦前の探偵作家の作品を読み、エッセイを読み、単行本の巻末についているいろんな方々の解説・書評を読み、その中で何となく自分の中でモヤモヤとした感じで繋がっていたものが、この本の中で理路整然と整理されて提示された感じで。「ああ、そういう事か!」が沢山あった。(本書のタイトルは「入門」と銘打ってはいますが、割と登場するの作家の作品を読んでないと理解できない所が多々ありますから

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    2018年06月12日
  • 〈怪異〉とミステリ 近代日本文学は何を「謎」としてきたか

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    「遭遇」「交差」「融合」と銘打った3部立てで、合理的解明が主眼であるミステリと、怪異という非合理的存在を容認する怪談/ホラー、相反すると考えられてきたこの両者が、近現代の日本文学の中でどのように捉えられ、語られ、時に互いを取り込み、変容してきたかが論じられている
    ……なんて小難しいこと言わずとも、題材に採られてあるのはこのジャンルを好む人なら一度は読んでいる有名作ばかりなので、頭を少々捻りつつも愉しめるのではないかと。

    ところで、乱歩が「交霊術」に懐疑的(というよりトリックであるという否定派)だった(第1部第4章)というのは面白い(霊魂の存在自体は否定してはない模様)。そういえば乱歩作品にス

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    2023年03月01日
  • 変格探偵小説入門 奇想の遺産

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    入門とありますが、かなり難しい文芸評論です。
    「変格」とは「変革」であり・・・というのが結論のようですが。
    本格探偵小説がいわゆる探偵ものだとすると、変格探偵小説というのは、その他すべてのミステリーものをさすということでしょうか。
    呼び名は「大衆文学」「怪奇小説」など色々とありますが・・・・。

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    2014年03月12日
  • 変格探偵小説入門 奇想の遺産

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    なんというか、筆圧の強さが凄い。それは、筆者の探偵小説愛が実に深いということの証左だと思うのだが、いかんせん紹介されている小説の評価の高さは、贔屓の引き倒しではないかという疑いが拭えない。

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    2013年10月11日