南波永人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『BLUE GIANT』をピアニストである雪祈の視点から描いた物語です。
大と玉田という仲間に出会ったことにより、雪祈がどんな思いを抱いていたか。コミックでは完璧に見せようとクールに構えつつも、隠しきれていなかった彼の、ありのままの思いが描かれています。
そう。雪祈も不器用なんですよね。ダサいかもしれないけれど、人間的でとても好き。
ただ、彼の身に起こる不幸を知っていまっているので、そこが近付いてくるのが読んでいてツラかったです。
それでも前を向く勇気を与えてくれたのは、仲間や家族、友人たち。
原作ではいつか、また大と演奏してくれるのではないかと期待しています。 -
Posted by ブクログ
他の方の書評にもあったけれど、ブルージャイアントはかなり非現実的な物語だと思う。主人公の大はは、ある意味ワンピースのルフィで、雪折はその仲間のサンジかゾロだ。完全な少年漫画、冒険漫画だ。
だからリアルな描写やストーリー展開を期待すればツッコミどころが満載なのだけれど、リアルさなど求めずに、単純に熱い想い、爽快感、切なさなどを求めて読んでいけば、しっかりと答えてくれる素敵な作品であることは間違いない。
映画のブルージャイアントを見た時から、私がもっとも興味は惹かれたのは雪折だった。きっとそういう人は多いのだと思う。主人公の大にはない、繊細さや葛藤、悲壮感などが、ファンを捉えて離さないのだと思う。昔、よく少年漫画で、読者による人気キャラクター投票があると、主人公を抑えて一位になってしまうキャラクターがいた。幽遊白書で言う飛影や蔵馬、スラムダンクでいう流川や三井だ。それと同じ系譜に乗るのが雪折なのだろう。(ちなみに、クリリン、ポップ、玉田という、イマイチなんだけど一番美しい成長物語を見せてくれるキャラクター群もいる。ただし彼らは男性ファン中心なのでキャラクター投票のランキングは伸びない)
それにしても、映画のクライマックスで聞いたジャズは素敵だったなあ、また聴きたいなあ、今度妻とブルーノートに行きたいな。 -
Posted by ブクログ
心が湧き立ち 震える あの瞬間_
この世に音楽があることを
喜び 感謝する あの刹那_
運命の仲間と出会い
目指すは日本一のジャズクラブ
『ソーブルー』での10代トリオ単独公演
JAZZ独特のリズムや旋律を感じながら
ただ真っ直ぐに
ただただ真摯に
楽器に向き合う彼らたちの姿に
胸に込み上げるものが…
ラストは特に…泣きました!
音の粒が色として見えるようだった
ピアノのソロに命を懸けた白と黒の色
サックスが飴色になるほど弾き続けた色
誰よりも努力してドラムを自分の音にした色
観客が歓喜している色
その場で生まれた音楽を楽しんでいる色
そして…
熱烈に何かを追い求めた者にしか得られない
ブルーの世界
演奏中の掛け合いやアイコンタクト
彼らたちの葛藤や演奏に懸ける想い…
真隣で見ているかのような臨場感でした
音楽が大好きな私にとっては
最高な読書時間になりました -
購入済み
詳細な心情
漫画では分からなかったユキノリの心情が事細かに書かれており、思った以上に大をリスペクトしてた事、玉田を認めていた事がわかりました。ユキノリの悩みや焦り、傲慢だった自分と向き合い乗り越えていく展開には胸が熱くなりました。ラストのライブシーンは映画と同じでユキノリが最高の演奏をしていましたが、私は漫画の展開の方が好きだったので星4つにしました。
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Posted by ブクログ
面白かった。けど本編がわかって読んでしまっているから、おそらく何も知らずに読んだ人ほど驚きはない。アニメや漫画以上にインタープレイを文字で描くのは難しいことも感じた。
なんにせよ、ジャズやってる人としては面白いし、これでジャズに興味もってくれる人が増えたら嬉しい。
実際、雪祈のように技術が卓越していても、あるいは卓越しているが故に、自由になれないプレイヤーもいるので、ジャズ的にはあるある。
でも一度色が見えてもいつも見えるとは限らないのもジャズ。それは世界一流のプレイヤーたちでも、高いレベルとはいえ、噛み合った演奏や乗った演奏の時とそうでない演奏があるのは事実なので。 -
ネタバレ 購入済み
正直言って小説としてはかなり雑
本作のタイトルは「BLUE GIANTほにゃらら」ではなく「ピアノマン」というタイトルの方を大きく打ち出し、表紙にBLUE GIANTのキャラクターも登場しておらず、まるでこの一冊でちゃんと小説として純粋に楽しめるものかのような見た目になっていますが、実際には漫画既読か映画鑑賞済みでないと意味不明な部分が多いだろうなと思います。そのくらい描写のすっ飛ばしが多いです。「すっ飛ばし」というのは「テンポの良さ」につながるのではないかと思われるかもしれませんが、この小説についてはとてもテンポが良いとは言いがたいです。むしろなんでここの描写にこんなに文字を割いて、ここはこんなに軽いんだろうと思うところが個人的にはかーなーり多いです。特に納得がいかないのは、純粋無垢だった少年雪祈がひねくれ才能主義野郎になるまでの描写がめちゃめちゃ浅いことです。もちろん、大と出会った頃の雪祈は口が悪いだけで根は良い子なんですが、雪祈がなぜあんなに他人を見下すような態度をとるようになったのかについてはもっと丁寧に書いて欲しかったです。原作雪祈が中学高校で同級生にジャズやろうぜって声かけて全然とりあってもらえなかったりしたくだりが無かったのと、逆に原作・映画にはいない雪祈の男友達が追加された結果学生時代の雪祈が孤独では無かったのも、雪祈がなぜ口の悪い男になったのかの理由を弱めているように思います。特に大に対して口臭いじりするのとか、なんでお前急にそんな感じになっちゃったの??って違和感がすごい。また、原作でも映画でも「雪祈はなんで音楽大学じゃない一般大学に進学したんだ?」ということについてとても気になっていたんですが大した理由じゃなくてがっかりでした。また、小説で初めて出た雪祈の父親が、正直BLUE GIANT本編のキャラクターの練り込み具合と比べて設定が浅すぎて悲しいです。雪祈は繊細で良い子ではあるけど『努力してきたが故にプライドの高さ』も持ってるはずなんですが小説雪祈は一貫して自信が無く、わからない、わからないを繰り返しすぎててさすがにこれを原作または映画の雪祈と同じ人物として捉えるには無理があると思います。最後のライブ関係のとこは深掘りされてて良かったと思いますが、全体として原作・映画での設定との乖離があるのと、この小説単体だけで楽しめる内容ではないので個人的にはオススメはしがたいです。