ラッセル・A・ポルドラックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「習慣」とは何か?どうして私たちはそれを変えられないのか?と科学的に説明しようとする(しきれないのが脳科学の難しさだ)大著。
行動に報酬を与えるドーパミンという一般の理解を裏切るが、実はドーパミンは動機づけの役割の方が中心らしい。いや、役割が多すぎて正確にはわかっていない、というのが実情だそうなのだけど。
「習慣」とはつまり「選択肢を狭めようとする脳の作用」と言って差し支えないかな。選択肢が無限にあっても動けなくなるので、脳はある程度のすることを勝手に決めてしまう。それが意識しなければ実行されるような「習慣」になるわけだな。
それを意志の力でやめようとしても無理なので、環境から変えたり他の習慣で上書きするしかない…という、まぁそりゃあそうですよねみたいな…。
本筋とは関係ないのだけど、科学世界の持つ不完全さをポルドラック氏が誠実に語ってくれる部分も好印象。みんな思ってたけど、それをここまでの人が言ってくれるのはマジで凄いな…。
あとカール・ダイセロス教授が言っていた「光遺伝子学」が至る所で使われていて結構燃えた。fMRIのような主流技術になりそうで期待ですね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ●2026年4月11日、ツイッターでフォローしてる「Coco~外資系社長のつぶやき (@ZuoMu21043)」さんがこの本についてツイートしてたのでチェックした。
Coco~外資系社長のつぶやき (@ZuoMu21043)さんのツイート:
「オススメ書籍: 習慣の身につけ方(or 悪習のやめ方)について
タイトル: 『習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか』
著者: ラッセル・A・ポルドラック
出版年: 2023年2月
これは世間的にはあまり有名ではないかもしてないですが、僕が凄くオススメする本の1つです。世の中には、どうやれば理想の習慣を身につけられるのかについて、自己啓発本やビジネス書が溢れていますね。ただ、残念ながら、それらのほとんどは科学的なエビデンスなどに基づいていない内容ばかりです。本書は、「魔法のような解決策」を与えてくれるわけではないですが、神経科学と心理学の歴史や観点、エビデンスなどで学習や記憶、意思決定、自制心などについて最新の知見が紹介され、行動変容のためのアドバイスが議論されています。
紹介されている行動変容の一部をご紹介。(喫煙をやめたい方がいる場合を想定して例を記載しました)
① 環境をよく理解し、望まない行動の引き金となる状況への理解を深める
(例) 昼食後、同僚と外で喫煙をよくする
② 選択構造を変えて、習慣の引き金を最小限に抑え、望ましい行動を促す事
(例) 喫煙所に行かない導線に変更(=昼休みは別の場所で食べる)
③ 行動変容の詳細な実行計画を立案(「イフゼンルール(もし〜なら、〜する)」などの特定の状況への対処策も含む)
(例) もし昼食を食べたら、すぐにその後は喫煙仲間に会わずに5分散歩する
④ 目標に向けた進捗状況を注意深く監視し、うまくいかない場合には計画を修正する事
(例) 毎日の喫煙本数を記録し、徐々に減らしていったり、日中のどの時間帯で最も喫煙したくなるか分析。必要なら行動修正。」
「自分を変える1つの強力な方法は、”習慣”を変えることです。ただ、なかなか習慣を変えることは難しいですよね。どうやってなりたい自分になるために新しい習慣を身に着けるか?脳科学の観点で様々なエビデンスと一緒に記載された書籍をご紹介しています。巷にいろいろとある「習慣本」よりずっと説得力があり、オススメですよ」 -
Posted by ブクログ
習慣は、特定の目標と結びつかない。引き金があるというだけで実行される。生み出すきっかけとなった報酬がなくなっても、習慣は続く。そして習慣は強固な持続性がある。最善の努力をして悪き習慣を克服したとしても、その習慣は戻ってくる。特に、私たちが最も弱っているときに・・。
こうした性質をもつ習慣について、脳機能の側面から解説がなされる。また、習慣から脱することが如何に困難かを思い知らされる。
一方、良い習慣・・例えば日常的に運動するなど・・も、脳機能による習慣の軌道に乗せると、上手くいくようにも思われる。が、実際はそうならない。良いことを習慣付けるための脳機能の働きなども知りたい。 -
Posted by ブクログ
この本は、習慣と脳の関係性を、科学的エビデンスを下に整理し、習慣がどのようにして形成されるか、そして習慣を変える事が如何に難しいかを、これでもかも言うぐらい説明してくれる。
だが、良い習慣(例えば早寝早起き)などを身に付けたい、という方が読んだ場合、肩透かしをくらうかもしれない。本書の主は「悪い習慣が何故止められないのか」を軸として、感覚や精神論には一切触れず、科学事実だけを述べていく。読者はタイトルなどをキッカケとして本選びをするが、タイトルが幅広い問いかけを促しているので、間口は広いが、結果として読者を選ぶ内容になっている。
だからこそ、読解というよりむしろ、「誤読」とも言うべき、内容を取り込み、変換解釈する読書法が必要な本となっている。何度も言うが、本書は科学的エビデンスを述べ、最前線の状況を教えてくれる。過去のセンセーショナルな習慣に関する知識をアップデートしてくれる。ひたすら俯瞰された視点であり、個人に寄り添うための、心地よいフレーズなどは存在しない。「明日からはこうしなさい」という押し付けもない。あるのは「習慣がどのように形成され、止められなくなるか」であり、習慣が形成される脳の仕組みのみだ。
だが、習慣というものが、精神論や自制心などに結び付けられ論じられがちだが、それは脳の仕組みとは関係のないことであり、一歩引いた視点での科学本として、本書はとても骨太である。
悪い習慣を止めたい、良い習慣を身に付けたい、子どもや部下に良い習慣を身に付けさせたい、といった場合に、主観的精神論に陥る事なく俯瞰できるきっかけが欲しい方にオススメの1冊である。 -
Posted by ブクログ
習慣について、抜け出す難しさと脱却するために有用な手段を科学的に説明した本。
良かれ悪しかれ、一度身についた習慣はたとえ辞めたように思えても、ふとした瞬間に復活するらしい。つまり、良い習慣は生涯の財産になるし、悪い習慣は生涯の負債になる。悪習慣を全く身につけないことは難しいので、意志力に頼らずに、いかに誘発要因を環境から取り除くかが重要だと理解した。
また巷でよく紹介されている研究結果の信頼性もよくよく吟味すべきと分かった。マシュマロテストはすっかり信じていたが、どうも信頼性は低いらしい。。今後は「サンプルサイズが十分か」と「他研究での再現性があるか」を気にしてみようと思う。