由野寿和のレビュー一覧
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『前代未聞の観覧車ジャックの目的とは…』
ドリームランドのシンボルである展望型巨大観覧車「ドリームアイ」。見晴らしを重視するためゴンドラは12台しかないが、1周に1時間かかるという回転率の悪い人気アトラクションである。そんな観覧車の運転システムが何者かに乗っ取られた…。クリスマスイヴに起こった前代未聞の"観覧車ジャック"こそ、このミステリー作品の肝となる設定だ。
主人公はこの観覧車にたまたま乗り合わせた元警察官の仲山。ある事件を機に警察を退職し、妻とも離婚。別居する娘と久しぶりに遊園地に来た中での出来事であった。ゴンドラの中でまんまと観覧車ジャックの人質となってしまった -
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ネタバレ【ネタバレ注意です】
写実的で映像が浮かびやすい文体のため、テンポよく読み終えましたが、個人的には読後感はあまり良くない。
ミステリー読書は、最後の真相に到達するまでは「投資」だが、途中も違和感があったり、結末もそれを拭うほどのサッパリ感もなく、でした。。
◆共感
仲山と貝塚の憎み合いが、一貫したトピックの一つであり、「殺したい」というような、心情描写が途中でもところどころあったが、
読み進めるうえでは、何故そこまで憎むのか共感できず、読み進める上での違和感になったり、
最後まで読んでも、いや途中そんなに憎むか?と彼らの激しい感情に置いてけぼり感あり。
◆胸糞要素
幼い娘を持つ母としては -
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静岡県藤市の高級住宅地・十燈荘に住む秋吉という家で殺人事件が起きた。父親はゴルフボールを詰められ窒息死、母親は業務用冷蔵庫で凍死、長女はワイヤーで縛られ風呂で溺死。長男のみがコードで首を絞められたが意識不明で病院に搬送された。この猟奇的な殺人事件の犯人は誰なのか。なぜ秋吉家が狙われたのか。新人刑事・笹井は死神と呼ばれる刑事・深瀬について捜査にあたることに…。
高級住宅地にUターン移住した秋吉家、初めの情報では仲の良い家族に見えたが、捜査が進むと違った姿が見えてくる。高級住宅地に何があるのか…みたいなところがメインなんだろうけど、結局高級住宅地に潜む悪意みたいなものは描かれていたようないないよう -
Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物の誰もが怪しく見えてくる話の運びは上手いなあと思いました。
元警察官の仲山は、離婚したため別に住んでいる小学生の娘と共に観覧車の中で事件に巻き込まれました。犯人からの指示で交渉役になった仲山は、捜査の指揮をとるのがかつての同期の貝崎と知り複雑な気持ちになります。
貝崎が嫌な奴で頼りになるのかどうかハラハラさせられました。
テンポのよい展開で面白かったですが、犯人の動機が逆恨みに思えてモヤっとしました。交番勤めの仲山が非番の日に家族との時間を優先させて、事件に気付かなかったことがそんなに責められることなのでしょうか。
それに周囲の人が少女に気付かなくても責められることではないのでは、 -
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締めくくり方は好きだった。
ボリュームも軽いし難しい言葉も出てこないし、ライトに読めたが、
でも全体的になんというか、物足りなさを感じてしまって…
概要としては
美しい湖から程近い、高級住宅街の一軒家に住む一家が惨殺される。なにやらこの高級住宅街は全体的に異様な雰囲気…
みたいな感じで、
なんかジョジョスピンオフの、『岸辺露伴は動かない』にありそうな設定だなぁと思って読んでいた。
犯人の動機が結局よく分かんなくて共感できないのと、
登場人物がみんな、調べたらすぐわかる嘘付き過ぎなのと、
犯人逮捕〜!みたいな大サビのシーンが色々詰め込みすぎてつまんない時のコナンみたいだったので、
個人的には -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
妻との離婚以来5年ぶりに会った愛娘とともに、
テーマパーク・ドリームランドを訪れた元刑事の仲山。
楽しい時間は束の間、2人が観覧車に乗った直後、
何者かによって観覧車が乗っ取られ、人質となってしまう。
「小人」を名乗るジャック犯に連絡役として指名された仲山と娘・凛の運命やいかに。
そして、地上で事件解決の指揮を執っている貝崎は、5年前のクリスマスイヴに起こった
未解決事件に関して互いの秘密を握り合う因縁の相手で――。
絡み合う二つの事件とそれぞれの思惑。
ドリームランドを象徴する巨大観覧車に隠された衝撃の真相とは。
『何も失いたくない、なんて、そんなことを言う奴は決まって弱い