河野一隆のレビュー一覧

  • 装飾古墳の謎

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    装飾古墳とはどんなものか....壁画古墳との違いなどを最初は教えてくれる。
    しかし、この本の内容はそのようなところには全くとどまっておらず世界の墳墓、古墳、王墓からショーヴェ壁画、
    ラスコー、アルタミラなどにも解説が及ぶ。そのような観点から日本にある装飾古墳を捉えての解説。
    かなり専門的な表現もありスマホ片手に知らない名称や用語を調べながら読んだ。
    すこぶるおもしろい。しかし、ある程度の理解を得るにはもう二回ほど読む必要があるかも....

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    2023年03月04日
  • 王墓の謎

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    ネタバレ

    「王墓の大きさ=権力の大きさ」という通説を疑ってかかり、比較考古学という視点から王墓の成り立ちや変遷、衰退などの考察を行った一冊。
    全部が全部丸っと飲み込めはしなかったが、少なくとも通説よりは説得力のある面が多かったように思う。
    特に循環的時間の観念から直線的時間の観念に置き換わったという精神面にも言及があったのが個人的には目新しかった。
    時には定説を疑ってかかるという視点も大事だなと感じた。

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    2025年05月19日
  • 王墓の謎

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    王墓の印象が変わりました。

    王のために庶民がイヤイヤ作ってたんだろうな~と思ってました。
    今とは違う社会システムの中で皆に必要とされて作られていたとは驚き。

    自分は民主主義&資本主義のシステムしか実感できません。
    太古の社会システムを想像し、不思議な気持ちになりました。

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    2025年04月27日
  • 王墓の謎

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    権力を後世に残すためではなく、神聖性を軸に同時代に生きる人々が共有するための墓、という見方はなかなか面白く、そして妙に納得出来る主張。ただ、筆者の指す「神」がなんなのか、超越的な力を持ちうる概念全般と受け取っていたが、終盤では「全知全能の神」なる存在に置換されていたことに違和感を持った。無謬の神、おおよそ唯一の存在、というのは考古学的前提としてやや危ういと思う。まあそれはともかく、王墓の来し方を無批判に受け入れていた事に気づかされたという意味でもよい本だった。

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    2025年02月08日
  • 王墓の謎

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    ネタバレ

    王墓とは何か、王墓はなぜ衰退したのか、王墓が与える現代への影響などを考察します。神格化された王が、時代の変遷や他との競争の中で王墓を華麗にした。その中で複合的施設王墓が生まれた。次第に王は専制君主となり、王墓の造営に当たらせる余裕が無くなり、生贄もなくなった。市民の王墓への意識も弱まった。しかし王墓は現代に歴史の流れを教えてくれる。教養が増えました。

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    2025年07月29日
  • 王墓の謎

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    ネタバレ

    ピラミッドや始皇帝陵、そして日本の古墳といった巨大な王墓はなぜ誕生したのか。一昔前のステレオタイプな考え方では、絶大な権力者であった専制君主が亡くなった際に、その栄光を永久に示し続けるためのモニュメントとして、奴隷的な労働と何十年にもわたる歳月をかけて造られたという説が主流だった。

    近年になって(グレーバーの『万物の黎明』等)、王という存在が決して専制的に権力を保持していたわけではなく、洪水や戦争といった災難に対して自己犠牲的に神への祈りを捧げ、その祭壇としての王墓が災害が激甚化するにしたがって巨大化していった説が出てきている。

    また王墓に副葬品として埋められる貴金属などの装飾具についても

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    2024年07月02日
  • 王墓の謎

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    ピラミッド、墳丘等の王墓について新たな観点を提唱する本。つまり王墓が王の権力を誇示するためのもの、平民や奴隷がそのために酷使されたという定説に根拠が薄いことを示す。
    そもそもは王の定義、あり方、実体に関わる。権力者ではなく、単なる施政者とか。

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    2024年06月17日
  • 装飾古墳の謎

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  装飾古墳とは何か
    第2章  研究の略史とデジタル・アーカイブ化
    第3章  筑紫君磐井の乱の敗戦が装飾古墳を生んだのか?
    第4章  なぜ古墳時代の中心地・近畿に少ないのか?
    第5章  装飾古墳が九州に多いのは中国に近いからなのか?
    第6章  装飾古墳への旅、日本から世界へ
    第7章  近年、注目される装飾墓の調査
    第8章  装飾古墳は洞窟壁画と関係があるのか?
    第9章  装飾古墳・装飾墓と王墓

    <内容>
    前半は装飾古墳の話や研究史で面白かったが、後半の著者の研究部分は海外の装飾墓の話で、ついてこれなかった。知識がないことと興味がないこと。研究者としては、装飾古墳が九州と関東な

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    2023年02月08日
  • 装飾古墳の謎

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    装飾古墳と壁画古墳の違いなど、成る程と気づかせてくれる事がある。世界史との比較では、焦点が見えづらかったが、これからの進展を期待している。

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    2023年02月03日