林香織のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ベストセラー作家だった親友が死んだ。
主人公は、作家の未発表の原稿を見つけ、それを自作として発表する。
世の中には時々、なんか違うのになんかすごい、っていうものが存在する。たとえば、音を外しまくってるのにすごい歌手とか、ステレオ展開なのに妙に面白い小説とか…。
多分、この作品もその類なのだと思う。
贋作によってベストセラー作家になった主人公の苦悩を描くのかと思ったら、途中からアクション映画さながらになり、最後は…。
展開の移り方の突拍子もなさに、いやそれはないでしょ、とつっこみつつひきつけられるのである。
作者は、ジョナサン・ケラーマンとフェイ・ケラーマンの長男だそうで。
-
-
Posted by ブクログ
「ジェシー・ケラーマン」の長篇スリラー(パロディ?)作品『駄作(原題:Potboiler)』を読みました。
「本書には奇想天外な展開があることをあらかじめ警告します」という内容紹介に惹かれて購入しちゃったんですよね。
-----story-------------
ミステリ界のサラブレット出現!
予測不可能の展開で読者を打ちのめす会心作
【ミステリ界のサラブレットが、奇想天外過ぎる展開で読者を打ちのめす強烈スリラー! 】
ベストセラー作家だった親友「ビル」が死んだ。
追悼式に招かれた売れない作家「プフェファコーン」は、「ビル」の仕事場で未発表の原稿を見つける。
誘惑にかられた彼はその原稿 -
Posted by ブクログ
はたして戦争をしかけてきたのは何者か。中国か?イランか?それとも?
インターネットが遮断され、停電のためテレビは使えず、ラジオ局さえ次々に沈黙していく中、いったい何がどうなっているのか全くわからない主人公たち。
そんななか、助けは全く来ず、かろうじて物資が上空から落下してくるだけで、マンハッタンは孤立しているどころか、封鎖されてしまう!
インフラは完全にストップ。
鳥インフルどころではない疫病が発生し、食糧はもはや全くといっていいほどない。
人々は生き延びるため、次々、最終手段にとびついていく。
そんな中、主人公たちはついにマンハッタンから脱出する事にする。
ところが、脱出後も、アメリカ -
Posted by ブクログ
小説家という職業や大衆小説へのアンチテーゼかな?と思いながら読んでいたら、思いもよらない方向に話が進んでいった。架空国家の東西ズラビア(だっけ?)を行き交うスパイたちの暗号としてベストセラー小説が利用されていたという展開は新鮮で、ぐっと引き込まれた。が、東西の権力者が出始めてからは正直、大混乱。広げられた大風呂敷のどこに誰がいるのか?分からないままラストへ。ラストがいちばん分からない。なんで?
主人公は語彙も勢いも不足して、遅筆で、絶望的に小説の才能がない小説家。全体を通して何度か「書かねばならない」状況に追い込まれるんだけど、そこで「書けない」苦悩が終始とてもリアルに書いてあった。これは有 -