あらすじ
世界的ベストセラー作家だった親友が死んだ。追悼式に出席した売れない作家プフェファコーンは、親友の手になる未発表の新作原稿を発見。秘かにその原稿を持ち出し、自作と偽って刊行すると、思惑通りの大ヒットとなったが……ベストセラー作家を両親に持つ著者が、その才能を開花させた驚天動地の傑作スリラー/掲出の書影は底本のものです
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Posted by ブクログ
ベストセラー作家だった親友が死んだ。
主人公は、作家の未発表の原稿を見つけ、それを自作として発表する。
世の中には時々、なんか違うのになんかすごい、っていうものが存在する。たとえば、音を外しまくってるのにすごい歌手とか、ステレオ展開なのに妙に面白い小説とか…。
多分、この作品もその類なのだと思う。
贋作によってベストセラー作家になった主人公の苦悩を描くのかと思ったら、途中からアクション映画さながらになり、最後は…。
展開の移り方の突拍子もなさに、いやそれはないでしょ、とつっこみつつひきつけられるのである。
作者は、ジョナサン・ケラーマンとフェイ・ケラーマンの長男だそうで。
つか、だから買ったんだけどね。
で、父も母も自作のなかで、理想的な完璧な人物を描いているのに対して、この主人公は原稿を盗んだことからして少しもほめられた人間ではない。
なのに…。
透明な水の中にインクを一滴落としたような、話なのだと思った。
これは、たった一滴の汚濁によって、なにもかもを変えられてしまう悲劇なのだ。
もとより汚濁にいたように見せかけて、実はとんでもなく無垢な人物を作り上げてくるあたり、ケラーマンの遺伝子の力なんですかね。
罪は、心を食み、食まれた心は絶望する。
まさに死に至る病だった。
Posted by ブクログ
「ジェシー・ケラーマン」の長篇スリラー(パロディ?)作品『駄作(原題:Potboiler)』を読みました。
「本書には奇想天外な展開があることをあらかじめ警告します」という内容紹介に惹かれて購入しちゃったんですよね。
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ミステリ界のサラブレット出現!
予測不可能の展開で読者を打ちのめす会心作
【ミステリ界のサラブレットが、奇想天外過ぎる展開で読者を打ちのめす強烈スリラー! 】
ベストセラー作家だった親友「ビル」が死んだ。
追悼式に招かれた売れない作家「プフェファコーン」は、「ビル」の仕事場で未発表の原稿を見つける。
誘惑にかられた彼はその原稿を持ち出し、自作と偽って刊行した。
思惑通りの大当たりで、一躍ベストセラー作家に成り上がった「プフェファコーン」だったが……ベストセラー作家を両親に持つ著者が、その才能を開花させたスリラー!
【本書には奇想天外な展開があることをあらかじめ警告します】
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550ページを超える大作、、、
売れない作家「プフェファコーン」が、盗作でベストセラー作家になり… そして、スパイとして西ズラビアと東ズラビア(いずれも架空の国家)に潜入し、海のうえで島になるまでの、荒唐無稽で破天荒で奇想天外な物語でした。
ウィリアム・ド・ヴァレー作<ディック・スタップ・シリーズ>への賛美
■第一部 アート
■第二部 駆け引き
■第三部 サスペンス小説
■第四部 ようこそ、西ズラビアへ!
■第五部 ようこそ、東ズラビアへ!
■第六部 [ふたたび] ようこそ、西ズラビアへ!
■第七部 機械じかけの神
■訳者あとがき 林香織
ホントに予測できない展開でしたね… 傑作なのか、秀作なのか、駄作なのか、、、
個人的には愉しめましたが… 読み手によって評価が大きく異なる作品でしょうね。
ベストセラー作家だった親友「ビル」の死… 売れない作家「プフェファコーン」は、「ビル」が仕事場に残していた未発表の原稿を見つけ、自分の作品として出版、、、
その作品がベストセラーになるが… 「ビル」の作品は諜報機関での暗号として使われていたことから、「プフェファコーン」の出版した作品に隠されていた暗号によりズパイが活動を始めてしまい、東西ズラビアで政治的な混乱が勃発する。
なりゆきからスパイとなりズラビアに潜入することになる「プフェファコーン」… ここまでで、既に常識を逸した展開、、、
しかし、その後は、暗殺されたはずの人物が生きていたり、敵と思った人物が味方だったり、その逆だったり、捕らえられたり、脱出したり… と純粋なスリラー作品らしい展開になったかと思いましたが、エンディングでは常識を超えたファンタジー調の展開になるという不思議な作品でしたね。
ジャンルが特定できない自由な作品でしたね… 難しいことは考えず、愉しみながら読む作品かな、、、
つけひげが外れてしまい、急いで予備のつけひげをつけようとしますが、接着剤で指と唇がくっついて離れなくなったり、つけひげを上下逆につけてしまい難しい顔をしてごまかす場面等は、ホントに可笑しくて、通勤電車の中で笑いを堪えるのが大変でした。
気分転換できました… ちょっと冗長な感じはしましたけどね。
以下、主な登場人物です。
「アーサー・プフェファコーン」
大学創作科の非常勤教授
「ウィリアム(ビル)・ド・ヴァレー」
プフェファコーン親友。ベストセラー作家
「カーロッタ」
ビルの妻
「ルーシャン・セイヴォリー」
ビルのエージェント
「ポール」
プフェファコーンの娘の婚約者
Posted by ブクログ
う〜ん、これは中々見事に?色々な意味で裏切られた という感じかな。
ジャンル分類不能という意味でも 非予定調和的であるという意味でも とても好印象。
それにしてもこの結末は...いい意味でやられた!
Posted by ブクログ
壮大な入れ子構造です。
コナン=ドイルがシャーロックホームズを書いた時もジレンマに陥ったようですが、全く同じ文脈で語られます。
今も昔も作家は同じ問題に苦しんでいたのですねぇ。
Posted by ブクログ
ベストセラー作家で親友のビルが死んだ。売れない作家プフェファコーンは彼の遺作を自分のものとして出し成功をおさめるのだが……。
裏表紙の但し書き通り、予測できない「奇想天外な展開」の連続。何だコレ?。ツッコミ待ちか?。あまりの馬鹿馬鹿しさに呆気にとられつつも、結構好みだったりw。このノリって、なんかメフィスト賞っぽいよね。
Posted by ブクログ
2025.09.27
よい作品です。しかし、最終盤の展開にはちょっとガッカリしました。終盤まではグイグイ読ませてくれただけに期待しすぎたワタシの期待値が高くなりすぎたか。
Posted by ブクログ
小説家という職業や大衆小説へのアンチテーゼかな?と思いながら読んでいたら、思いもよらない方向に話が進んでいった。架空国家の東西ズラビア(だっけ?)を行き交うスパイたちの暗号としてベストセラー小説が利用されていたという展開は新鮮で、ぐっと引き込まれた。が、東西の権力者が出始めてからは正直、大混乱。広げられた大風呂敷のどこに誰がいるのか?分からないままラストへ。ラストがいちばん分からない。なんで?
主人公は語彙も勢いも不足して、遅筆で、絶望的に小説の才能がない小説家。全体を通して何度か「書かねばならない」状況に追い込まれるんだけど、そこで「書けない」苦悩が終始とてもリアルに書いてあった。これは有名小説家を両親に持つ作者の訴えだろうか?と邪推。
Posted by ブクログ
結末は、考えていた方向ではなかった。
急に別の方向に舵を切られた感じだったが、終わり方が中途半端かな。
何かを伝えたかったのかもしれないが、読み切れなかったのかも。
Posted by ブクログ
ベストセラー作家で親友のビルが死ぬ。ブフェファコーンは遺作を見つけ盗作してしまう。
盗作、親友の妻とのロマンス、スパイ、スリラー、アクションと立て続けに展開していく。飽きさせない展開ではあるが最後は息切れ。オチはメタミステリで拍子抜けなのが残念。
Posted by ブクログ
展開の早いサスペンスで、飽きさせない。一気に最後まで読んでしまった。
章の最後にサプライズをもってきて、つないで行く手法が、最近の海外ドラマっぽいかと。
しかし、ラスト数ページは不要。
Posted by ブクログ
展開が読めない、というと、面白く聞こえそうだけど、
全体を通して流れるものが感じられないので、ただ ?
もしかして、ご都合主義のパロディーを意図したのなら、
もっとテンポを上げて、気持ちよく「なーんだ」と言える
ようなのが希望。