中川千帆のレビュー一覧

  • クラウド・アトラス(上)

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    映画はずいぶん前に観ており大好き。細かい内容は忘れていたが、予告編を改めてyoutubeで観てみると、かなり原作に忠実だったことが分かる。過去から未来への時間軸に沿って、6つの物語が展開される。それぞれとっつきにくいが、慣れて面白くなった頃に一つの物語が終わる。一応各章の繋がりはあるが、前章が本や映画の題名として出てきたり、その程度。一つひとつの物語は面白いが、繋がりが希薄なためにこれが一体下巻でどのように収斂していくのかが楽しみでならない。難解という感想が多く読むのを躊躇っていたが、慣れればそうでもない。要は相性のようだ。個人的には「5章ソンミ451→6章スルーシャの渡し」の流れが好み。え、

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    2020年11月20日
  • クラウド・アトラス(下)

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    借りたもの。
    上巻とは対照的な章立て。時間軸は遠未来から過去へと向かう。
    登場人物たちは己の物語の中でふと其々の作品に関わるシーンを思い出し、それを布石に過去に遡るような時間軸の章立てだ。
    しかし、各々の物語の中で時にそれは覆される。
    過去と未来の時間軸を超越する様は、世界を、歴史を俯瞰で捉えている。

    弱肉強食、社会の体制と革命――
    人間は生きるために文明を築いたようだが、時に文明によって虐げられる。それに対し否と叫び生きるために闘う人間……
    未だ解決できない人間の原罪と苦悩を投げかける。

    『ユリシーズ』を思わせる文書は同時に、人間のコミュニケーションの多様性を強く意識させた。
    それは触れ

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    2013年07月30日
  • クラウド・アトラス(下)

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    6編全部のつながりが見えてきて楽しかった、でも読み切れていない感。あと3回ぐらい読んでも次々に発見できる気がする。映画見よう!

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    2013年10月13日
  • クラウド・アトラス(上)

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    映画が大変面白かったので原作も。
    先に映像を観てるので想像しやすい。
    まだ何のことやらなので、下巻へ急ぐ!

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    2013年07月13日
  • クラウド・アトラス(下)

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    ネタバレ

    下巻は解決編になっており、未来から過去へ、6話が語られる。先の時代で搾取され、虐げられたきた者の声が、次の時代にどう反響していくのかが明かされる。生まれ変わり、輪廻というのも本書のテーマの一つではあるようだが、基本的には救いのない話でもあり、「彗星の形の痣」を引き継ぐ者は各話ごとに変わる(虐げられる立場の者は毎回、かわる)。

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    2013年05月05日
  • クラウド・アトラス(上)

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    ネタバレ

    なかなか良かった。映画を見るのも楽しみ。
    19世紀の公証人が残した航海の日誌から始まり核による「終焉の日」を生き残った人類の語りまで、数百年間のエピソードがマトリョーシカのように入れ子になった小説。
    上巻はこれら6話がブツブツと切れては次に進む、という感じで読むのがちょっと辛い。下巻で伏線が回収され、物語の間のつながりがはっきりするようになり、スッキリ。読後感はよい。

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    2013年05月05日
  • クラウド・アトラス(下)

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    普通こういうタイプの作品は、
    重厚かつ難解で、ズドーンと来て、
    深い深い余韻に浸る、てな感じになってくもんだが、
    そうじゃないところが素晴らしい。
    結構楽しく読めて、好きな作品でした。
    幕の内弁当や松花堂弁当的お得感もあるし。
    ちょっと違うか。
    映画は興味ないなぁ。

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    2013年04月14日
  • クラウド・アトラス(上)

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    まだ上巻だけだが、これはひょっとしたら傑作なのか?
    人物・設定・文体の異なる 6 つのお話。
    下巻で、どのようにまとめてもらえるのか楽しみ。

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    2013年04月10日
  • クラウド・アトラス(上)

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    感想は下巻。
    ちなみにジェットコースターのように一気に物語が進み始める下巻と比べて、上巻はちょこちょこっとした要素を散りばめながら話が始まりそうで始まらなくって、ジェットコースターを頂上に向かって昇ってく感じ。ものすごいテンポで進む下巻も良いけど、物語が始まる前ってわくわくするので、上巻の方が好きかも。

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    2013年02月27日
  • クラウド・アトラス(下)

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    文体を変えながら紡ぐ6つの物語。SFだったりサスペンスだったりミステリーだったり日誌ものだったり。各々の物語は緩く繋がっているものの、相関や伏線はほぼなく、そもそもの個々の物語自体はいったい何の話なのか見失いがちになってしまい、あまり楽しめなかった。機会があれば映画版を観てみたいと思う。

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    2025年06月17日
  • クラウド・アトラス(上)

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    6つの物語で構成される小説。上巻では1から6へと時間が進行し、下巻では6から1へと時間を遡る。各物語は冒険物、ミステリ、サスペンス、SFなど多岐に渡り、語り口調も日誌や手紙、映画風、インタビュー、謎の言語と、著者の豊かな表現力を感じさせる。ただ、解説がないと何の話かよく分からず、読んでいても置いてけぼりな感じを受ける。内容を咀嚼できぬまま次の物語が始まるの不完全燃焼な印象。映画化もされているので、そちらを鑑賞してから原作を読んでみたほうがいいのかもしれない。

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    2025年06月05日
  • クラウド・アトラス(上)

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    近未来型小説ではあるが少し読みづらい。映画化されている本であり今までにない切り口の新なる近未来小説ではあるためか時代背景と場所柄などが分かりずらいイメージしずらい。ただ非常に斬新なアイディアで書かれた小説です!

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    2020年07月16日
  • クラウド・アトラス(下)

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    それぞれ異なる時代と国が舞台で、互いにリンクしている六つの物語。

    個人的に「ソンミ~451のオリゾン」が面白かったです。

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    2014年11月11日
  • クラウド・アトラス(上)

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    それぞれ異なる時代と国が舞台の、六つの物語。

    それらが、どこかで少ぅし繋がっている構成。
    後半の展開が気になります。

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    2014年11月10日
  • クラウド・アトラス(上)

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    登場人物が多すぎてなかなかつかめなかった!ソンミは固有名詞の使い方が面白くてアタマ使った。ソニーでダウンロードした、とかフォード置き場、とか。下巻に期待。

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    2013年10月13日
  • クラウド・アトラス(上)

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    借りたもの。
    6つの物語は、日記、手紙、小説風、文学パロディ、対話形式、会話調と、それぞれ異なる表現方法が使われている。

    ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』の文体模倣の形式を取ったこの小説は、細かいディティール、アイテムが相互に影響し、個々の物語が断絶せず、繋がりを持ち、壮大な時間軸を奏でている。
    これは人類の歴史というものが、壮大な記録が受け継がれ、後世に影響していることを暗示しているようだった。

    この本を私は映画から知った訳だが、これを読むとあの映画がいかに良くまとまっている、限られた尺の中で原作を忠実に表現している事に感嘆してしまう。

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    2013年07月30日
  • クラウド・アトラス(下)

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     上巻とは逆に未来から過去へと辿ることで、人類の愚かさと滅びへの必然性を描きつつも、そして過去を描いた最後の章では逆に希望が語られる。
     時代を超えた6つの物語がどう交錯するのか楽しみにしていたが、連関のつなぎ目が見える程度であり、カタルシス的な面白さは味わえず。まぁこれはこれで好いか。
     大長編だが最後まで放棄しない程度の面白さ、というのが正直な感想。

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    2013年04月07日
  • クラウド・アトラス(上)

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     時代も世界観もまるで相違する6つの物語が語られる。どの物語の主人公もどこか悲惨な要素を抱えているが、社会派ぽかったり、コメディっぽかったり、近未来SFだったり。
     どれも盛り上がりかけてはブチッと終わっちゃう。これらが下巻でどう交錯していくのか、ちょっと楽しみになってきた。

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    2013年03月28日
  • クラウド・アトラス(上)

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    ネタバレ

    新聞で絶賛されていたのでドイツにて映画館で12月に鑑賞。観賞後最初の感想は「原作がすごく面白そう」。読んでみたくなった。
    私が一番好きなのは、老人ホームのシーン。上質なコメディといった感じ。逃亡した老人たちがサッカー観戦中のスコットランドのパブに入り、客を見方につけるのがポイント。

    これだけいろいろな要素を大きな混乱なく一つにまとめて、世界はつながっているという世界観を表現仕切っているのがすごい。
    その世界観を表現する上での試みなんだろうけど、同じ役者に何役もやらせすぎ? 特殊メイクを施し、エンディングを見るまでわからないようにしてるけど、ヒューグラント演じる顔の皮膚が垂れた金持ち老人の役と

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    2013年03月09日
  • クラウド・アトラス(下)

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    時代も舞台もジャンルもスタイルさえも違う6つの物語がシステマティックに練り上げられた小説。映画にもなるくらいなので、こういう構造がかちっとした小説には珍しく、それぞれの話が派手めでドラマティックだったりする。

    冒険風味のサイケな航海日誌から、貧乏を脱出するために有名音楽家の屋敷でエロティカルに立ち振る舞う音楽青年の話、スパイ的陰謀渦巻くサスペンス風味満載の脱原発的社会派ドラマ、借金取りから逃げるためにドタバタと逃げ回るおじさんのスラップスティックコメディ、クローンが精神的に上昇して革命家のイケメンといい感じになりながら世の中を変えようとするSF、んで、未来のその先を舞台としたやるかやられるか

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    2013年02月27日