あをにまるのレビュー一覧

  • 今昔奈良物語集

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    奈良を舞台にしたパロディ短編小説集、と書いても全く魅力が伝わらないのがもどかしい一冊。

    たくさんの名作が、今の奈良を舞台に再構築されます。
    奈良で生活したことのある人間には、ありありとその風景が浮かぶ。奈良の土地であり、その人間性を非常によく理解した人だからこそ書ける作品集。

    ただ…この作品の本当のおもしろみはそこではなくて。
    原作のよいところを理解した上で、その作品のえぐみのような部分を引き算して、大変優しい作品に仕上げているところ。

    それを一番強く感じたのは「大和の桜の満開の下」という短編。この短編集の中では比較的強い表現のある作品ではありますが、これを読んですぐその元となった坂口安

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    2023年03月26日
  • 今昔奈良物語集

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    ネタバレ

    タイトルから『今昔物語集』にある話の奈良県アレンジ版だと思っていたら全然違った。
    『走れメロス』や『竹取物語』など有名日本文学作品を奈良県の話としてパロディ化した短編集だった。

    本当に有名どころが揃っているので、誰でもある程度粗筋を知っている作品が多いのでは。
    勿論元ネタを知らなくても読めるが、知っているとアレンジ部分に気付けて楽しい楽しい。
    作品ごとに文章の書き方も変えていて、技が細かい!
    元ネタに文体も限りなく寄せておきながら、絶妙に奈良かつ現代アレンジが効いていて凄い(現代ばかりではないけれども)
    特に『竹取物語』ぶっ飛んでいて最高でした。
    最後の「知らんけど」に死ぬほど笑った。

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    2022年12月29日
  • 今昔奈良物語集

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    文学を愛するすべての人よ。奈良を愛するすべての人よ。踊れ、狂え、抱腹絶倒の文学パロディに。

    奈良ネタがふんだんに詰め込まれ、ときには現代風に、ときには奈良に昔から伝わる説話のように語られる。

    特にすごいなと感じたのが、元ネタの作品に文体が寄せられている点。単語の選び方や文章の調子など、坂口安吾や中島敦といった豪華な面々が奈良県にやって来て書いたのかと思うほどだった。奈良への愛だけでなく、文学への愛もにじみ出ている。

    元ネタの文学作品も読み返したくなったし、奈良への愛も再認識できた。最高の一冊でした。

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    2022年12月22日
  • 今昔奈良物語集

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    SNSで紹介されていた「ファンキー竹取物語」がめちゃくちゃ面白かったのでこちらを入手。

    ファンキー竹取物語は何度読んでも面白い。この文体をリアルに楽しめるのは“いま”しかないんですよね。10年も経てば「ぴえん」などは懐かしさを伴う言葉になってしまいますから。
    「どん銀行員」も良かったな。作者は優しい。

    笑えるものもあれば、シリアスなものもあり、作者の自由な発想が面白いです。時々、思わず声を立てて笑ってしまったので、電車の中で読まなくてよかった。
    原作の方にも手を伸ばしたくなりました。

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    2024年11月17日
  • 今昔奈良物語集

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    カクヨムで「ファンキー竹取物語」を読んで結構面白かったので購入。元ネタを知ってる話は楽しめた。奈良近辺在住だったら細かいネタがわかって更に面白かったんだろうなー

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    2024年09月09日
  • 今昔奈良物語集

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    ネタバレ

    とりあえず「うみなし」読んで『ナラムボン』て何だよwと。
    有名作品の奈良verのパロディ。奈良愛の凄い作者あをにまるさん。なら恋という乙女ゲームの配信をずっと待ってます。

    ファンキー竹取物語、どん銀行員、若草山月記が好き。もと作品の好き具合にも依ってる気がするけど、竹取物語の帝の「さてもLINEしたるや?さてもLINEしたるや?」が必死過ぎて面白い。

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    2024年06月08日
  • 今昔奈良物語集

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    世界よ、奈良色に染まれ。名作文学×現代奈良エンタメ-。

    初めての、あをにまるsan。
    面白ーいっ!

    名作「走れメロス」をモデルにした「走れ黒須」から「耳成浩一の話」まで、現在の奈良を舞台にした全11話。近鉄電車の駅名や大阪の飲み屋街、鹿や妖怪まで出てきて、一日も早く奈良に行きたくなりました。

    お気に入りは「奈良島太郎」と「ファンキー竹取物語」。
    いじめられている亀(オヤジ)を見つけて、”こりゃあひどい、ポリスメンを呼んであげよう”というセリフや、かぐや姫が月へ帰る時に泣いている翁(おきな)の理由が、Youtubeの再生回数が減ってしまうことなど。まさに現代奈良のエンターテイメントですっ!

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    2024年01月20日
  • 今昔奈良物語集

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    卑屈な奈良県民botのアカウント名で奈良のあれこれをおもしろおかしく語るツイートが人気の著者が古典を奈良ベースの物語に置き換えて盛大にパロった短編集。
    古典をその雰囲気はそのままに現代奈良に設定を置き換えているのがすごい。古典文学に苦手意識がある人が読んだら興味が持てていいかも。

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    2023年01月18日
  • 今昔奈良物語集

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    面白いのが多い。けど読むのが難しいのもある。短編の良さは飛ばして読める事かもしれない。
    大和桜の木の下がストーリーとしては良かった。
    1時間ぐらいで読めるが印象に残るほどではなかったかな。

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    2025年01月25日
  • 今昔奈良物語集

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    コンセプトが尖りまくってるが、刺さる人には刺さる。

    どちらかというと奈良在住歴よりも文学好きに刺さると思われる。
    ただし、ギャグやネタに寛容な…。

    ターゲットがピンポイント過ぎるとは思うが、作者が好きなことを好きなように表現した上で、魅力的な作品になっている。

    その情熱が伝わってくる点で、作品としては成功していると思う。

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    2024年09月13日
  • 今昔奈良物語集

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    久々に本を読みながら笑いました。
    走れメロス、浦島太郎、竹取物語などを現代の奈良を舞台にしたパロディー短編集です。走れメロスなら太宰風に、竹取物語なら文語体風にしたりと原作に寄せていて、おふざけ満載です。

    一番のお気に入りは『走れ黒須』。『走れメロス』のパロディーです。
    黒須は激怒した。― から話は始まります。
    黒須は友人の瀬川と一緒に大和八木から近鉄電車ではるばると大阪の宗右衛門町にやってきた。居酒屋で一杯ひっかけた後に入ったキャバクラがぼったくりだった。請求額49万8千600円。瀬川をキャバクラの事務所に残し、お金を取りに自宅に戻る黒須。期限は本日の営業時間が終わるまで。間に合わなければ

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    2023年12月06日
  • 今昔奈良物語集

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    名作文学をモチーフに、現代の奈良に関わる物語に再構築した物語集と云う発想は面白い。ただ、それぞれの作品がイマイチって感じはする。まあ、軽く読める1冊ですな

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    2023年10月12日
  • 今昔奈良物語集

    購入済み

    奈良が舞台だけど

    奈良じゃなくても良さそう

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    2023年07月09日