鈴木康久のレビュー一覧
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題名を見て惹かれ、入手して紐解き始めた。かなり興味深かった。
「京都」とでも聞けば、思い浮かべるモノは色々と在るのだと思う。それらはそれらとして、山々が視えている場所に街が拡がっている様子や、その市街に鴨川のような川が流れているというような様子が、或る程度強めなイメージなのかもしれない。山や川と共に在るという感が強いということになるであろうか。
その「山や川と共に在る」という辺りに着目し、東山、北山、西山という街の3方向に在る山並み、鴨川、桂川、宇治川、琵琶湖疎水、その他の川と街の中に在る流れを取上げ、様々なことを論じるというのが本書である。
本書の題名にも入っている表現だが、「山紫水明」とい -
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<目次>
第1章 東山~歴史と景観に彩られた山紫水明の地
第2章 北山~都を支えた農山村と自然
第3章 西山~信仰と竹林の道
第4章 鴨川~暮らしに応じて役割を変えてきた水辺
第5章 桂川~平安を語る「別業の地」と「水運」
第6章 宇治川~秀吉が造った新たな河道
第7章 琵琶湖疎水~社会の求めに応じて進化する水路
第8章 洛中の川~千年の間に生まれる川、失われる川
終章 山と川の価値を考える
<内容>
丁寧な筆致で、京都が京都たる由来である、京都の周りの山と川について、地形と歴史を交えて語る。単なる歴史ものとは違う、地形的要素をしっかりと盛りこんだ解説になっている。 -
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ネタバレ<目次>
序章 時代が求めた名水の変遷
第1章 『古事記』『日本書紀』『風土記』が伝える水~神代~記紀時代
第2章 日本人の心情を伝える和歌の名水~奈良時代~平安時代
第3章 人物ゆかりの水と宗教の水~平安時代~室町時代
第4章 新たな水文化、茶人・茶事の水~室町時代~江戸時代
第5章 民衆の水~江戸時代の名水
第6章 生業の水~明治時代~現代
第7章 水質が生み出した名水
第8章 自然環境と共存する巧みな水利用
終章 名水の名付けの「謎をひもとく」
<内容>
時代別に全国の名水(古くは文献のみ)を紹介する本。歴史的なもので現存しないものは今ひとつピンとこないが、後半