藤崎百合のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ちょっと軽い文体で書かれていますが、中身は非常に優れた科学の方法論の説明になっています。特に2つの変数間にある相関を因果関係と思いがちだが、往々にしてそれはあまり根拠のない解釈であることが強調されています。
食品の健康への効果の測定は特に難しく(膨大な数の要因が絡むので、ある食品の影響だけを分析するのは非常で困難)、相矛盾した研究結果が得られることも多いようです。たとえばコーヒーの影響については確たることは何も言えないようです。
しかし、タバコが健康に悪いことはほぼ確実で、これは異論が少ないらしいです。
本書のタイトルにつられて読みましたが結論は、「まだよくわからないことが多い」という、 -
Posted by ブクログ
MITで化学の理学士号を取得している科学コミュニケーターである著者が、1000本の論文を読んだ上で、加工食品はどのくらい体に悪いのか、日焼け止めクリームは安全なのか、タバコや電子タバコはどうかといったことについて検証。
タイトルから、いろんな加工食品などについて、最新の研究成果をもとに、体に悪いのかどうかの判定を下すような本と思って読み進めたが、いい意味で期待を裏切られた。科学の営み上、そういう問題への答えはそんなに簡単に出ないということがよくわかった。著者がアドバイスするように、食と健康に関するニュース等についてあまり気にせず、心配しすぎないということだ。
しかし、そんな中でも、タバコについ -
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Posted by ブクログ
牛乳は身体によくない?コーヒーはどっち?お酒は最近、少量でも身体によくないと言われ始めたが・・。ジョギングはどう?サプリは意味ない?グルタミン酸ナトリウムについても気になる、と色々あるのだが、もしかして、この本が解決してくれるのでは、と手に取る。
ミステリー小説ではないので良いと思うのだが、若干ネタバレかもしれないので、予め先にお断りをしておくが、本書は、「ホントはどっち?」に対し、「結局答えられない」とするものなので、それを期待して読む方はガッカリするかもしれない。この点はレビューに期待される役割としても書いておきたい。ただ、その結論に至る経緯は、決してだまし討ちのような卑怯なものではない