木葉功一のレビュー一覧

  • クリオの男

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    クリオダイバー
    美術品や骨董品に蓄えられている記憶に潜って、怨念や憤怒や悲しみなど持ち主に害を及ぼす因縁(ジンクス)を取り払う能力者。
    クリオダイバー矢堂一彦が、いわく因縁憑きの美術品や骨董品から悪い因縁(ジンクス)を取り払う活躍を描いたミステリータッチのハードボイルドコミック。
    「血まみれの令嬢」と渾名されたメルセデスベンツに秘められた特攻したドイツ空軍パイロットの悲しみ、鳴らない龍笛に秘められた持ち主の絶望、「コルドバの緑」と渾名されたスペイン最大のエメラルドリングに秘められた白人にメキシコを侵略されたメキシコ人の白人に対しての憎悪、虐殺を引き起こす拳銃に秘められたハンティングに取り憑かれ

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    2022年12月10日
  • キリコ(4)

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    憎しみの様に強い感情は人間の「感情」と言う種類の枠を超え、相手の存在そのものへの執着に代わる。それを「愛」と言うのかもしれない、憎悪と愛情は裏返しとはよく言ったものだが、キリコと朗の命のやり取りはある種の崇高さを湛えている。10巻分の漫画を読み切ったような読後感。
    4巻で完結と言う事で朧崎の出自などは描かれる余地はなかったが、過不足感を全く感じなかった。朗、土呂、蘇星など、それぞれの登場人物が複雑なようで実にシンプルに描かれていて、それが4巻分の切れ味になっていた。
    物凄く、面白かった!!!

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    2015年07月09日
  • キリコ(1)

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    物語全体としては尻つぼみ感があり、三ツ星。

    しかし、一巻のインパクトは半端じゃない!

    絵の構図、アングルがとってもかっこいい!

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    2010年07月31日
  • キリコ(1)

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    (全巻感想)
    アクの強い絵が人を選ぶかもしれないけど、読めば奥の奥深くまで引き込まれる面白さ。アクションも心情も思惑も、どこをとっても凄まじい完成度。
    どこか実力と資金力のある監督さんが映画化すればいいのに、と割と本気で思う。

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    2010年07月11日
  • キリコ(4)

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    ラストの、遊佐の微笑みを観て、ものすごく哀しかった。
    でも彼は、総てを悟って、その上で「微笑む」ことが出来たのだ。
    これは、ここまでキリコとかかわってきたからこその笑みだったんだろうと思うと、哀しくてしょうがなかったけど、遊佐は生ききったんだろうなぁ…なんて思ってしまった。

    それに、キリコが涙を零したんだもの。

    これはもう遊佐〜、男冥利につきるよなぁ〜〜(涙)

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    2009年10月08日
  • キリコ(1)

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    前後しちゃいましたが、ワタシが初めて出会った木葉作品!
    …実は、当時『め組の大吾』の神田恵を「好きだー」って騒いでいたワタシに、友達Wが雑誌で見た『キリコ』の遊佐を「アンタの好きそうな感じがするよー」と教えてくれたのでした★
    (どっとはらい)

    確かに、遊佐!遊佐いいねぇ。たまらんねぇ。
    本能と自分の欲求に従って生きてる所がたまらん!!
    Wの指摘は正しかった訳だ(笑)。

    でもそれ以上にハマってしまったのは、コマ割りの流れ方が映像を観てるような錯覚を起こしてしまったところ。
    すんごくカッコいい…!!(動きのあるシーンが特に顕著!)
    そして、殺し屋キリコ!!眼が離せないんだよ…!
    このコの流れは

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    2009年10月08日
  • フルーツ 1

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    最新刊。「フルーツ」=「女性」をモチーフにした読み切り連作集。
    個人的には巻頭の「フルーツ」が忘れられない所があります。
    (「キリコ」の呪縛かーっ!)
    後は江戸時代を舞台にした絵師の話もたまらない…!
    ワイルドチェリーの逞しさも!!
    声を失ったシンガーが猛獣と対するシーンも息をのむし!

    …結局全部好きなんじゃないのさ…(苦笑)

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    2009年10月08日
  • キリコ(1)

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    全4巻。
    兄を殺された元刑事が暗殺者の女を追い掛ける。
    「あの女を殺したい」から「あの女に逢いたい」に変わってくんだけど、全然甘い話じゃないとこが好き。

    読む度に色んなキャラに感情移入し過ぎて、気分が悪くなるくらいなんだけど、読み終わると同時に浄化される。

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    2009年10月04日
  • キリコ(4)

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    男が手に入れたものは榊キリコという名前だった。女が受け入れたものは遊佐明という存在だった。
    遊佐明と榊キリコ。別れの日、東京は雪だった。
    日本から台湾、そしてタイ。
    仇だったが、血まみれの人生からキリコを救いたいと願う遊佐朗。
    血まみれの人生に翻弄される榊キリコ。
    母マリーの野心から始まった血まみれの因果応報が、今終わる。
    殺し愛の中で残ったのは、やはり愛だった。
    「レオン」のような渋いシメだった。

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    2024年02月11日
  • キリコ(3)

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    「あいつのせいでおかしくなったんだ」
    遊佐の残した傷痕に肉体の奥深くかき乱され忘れかけていた母の面影が蘇る。
    職業的暗殺者・榊キリコ、変わりつつある自らに惑う。
    「これで、いいんだ」榊キリコを殺す望みだけを頼りに天聯幇殺手(テンレンパンサヤシュウ)・遊佐朗、殺人を重ね生き長らえる。
    そして2人が3度出逢う時、夜は仄かな熱を帯びはじめる──。
    衝撃的な展開が待ち受ける3巻。

    台湾マフィア武闘派ナンバー2を、植物園で暗殺するガンアクション、ラストの遊佐朗とキリコとウィルスのチームで麻薬マフィアの私兵を殲滅するゲリラアクション、映画のカメラワークのような躍動感のコマ割りと派手なアクションが痛快。

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    2024年02月07日
  • キリコ(2)

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    兄を失った。刑事を辞めた。願いはこの手で暗殺者、榊キリコを殺すこと――。
    遊佐朗は母国、日本を捨て麗しの島=台湾へ乗り込む。
    台湾マフィア「天聯幇(テンレンバン)」に身を潜める榊キリコを狩り出すために。狂気に近い執念を抱える遊佐。女として目覚めつつあるキリコ。
    台湾で2人が再び出逢う時、新たな血が流される。
    鬼才・木葉功一の長編デビュー作、第2巻。

    舞台は、日本から台湾へ。 
    台湾マフィア内部の下剋上の抗争に、遊佐朗とキリコは巻き込まれる。
    遊佐朗とキリコをめぐるスーシンやウィリスを交えての四角関係が絡み、「レオン」「ニキータ」に加えて「不夜城」っぽさなノワール色が強まる2巻。

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    2024年02月06日
  • キリコ(1)

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    目の前で兄の頭が銃弾で吹っ飛ばされた。
    渋谷の雑踏の中、一瞬、遊佐朗の視線が捉えた女。刑事としての直感が訴える。あいつが犯人だ!
    裏通りを抜け、廃墟と化したビルへ逃げ込む女。追いかける遊佐も廃ビルの中へ飛び込む。女は榊キリコ、暗殺者だった──。
    これが、血にまみれ続けることになる2人の出逢いだった。
    鬼才・木葉功一、長編デビュー作。第1巻。

    野獣のようなタフネスと猟犬のような嗅覚と頭を持つ野獣刑事、遊佐朗。
    冷徹な殺人機械で幼子のような脆さがあるアサシン、キリコ。
    ふたりの警察やヤクザを巻き込んでの抗争を、天王洲アイルを舞台にした凄まじいカーチェイスや銃撃戦、警察とヤクザと大企業とマフィアの

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    2024年02月06日
  • フルーツ 1

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    多勢に無勢を相手にする冷徹な殺し屋の面とピュア過ぎる内面がアンバランスな殺し屋・桃(たお)と桃の精神的肉体的なケアをする相棒蜂鳥の相棒以上恋人未満な関係を描いた「桃(tao)」、吉原京町の遊郭に花魁・柿山太夫の幽霊が出るため数多くの浮世絵師が柿山の幽霊画を描こうとするが度々浮世絵師に不幸が起きるという柿山大夫の幽霊画を名無しの浮世絵師に描かせようとする重三郎と名無しの浮世絵師の顛末を描いた「柿山昇天」、カジノに父親がはまり不幸になった復讐のためにラスベガスに対抗するカジノを作ろうとするコールガール・コニカ・ワイルドチェリーと呪われた一生を生きてきたホテルのオーナーの復讐と再生を描いた「WILD

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    2022年12月10日
  • キリコ(1)

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    再読 2から4巻省略
    おとこのろまん
    それはテッペンとったることである
    名誉欲である
    俗には権勢財力やいろいろな意味で優れた女性を意中にすることで表現される
    そんなことしてなんになるのか
    ということだからこそより「ろまん」に値するから仕方がない
    おとこのびがくという名のかっこつけを兼ねて追求することもあるが
    こちらは敗北しても受け入れてくれるので始末が楽

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    2018年12月08日
  • キリコ(2)

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    雇い主がボディーガードを絶体絶命のピンチから救い出すの図…
    人間の心を持たない暗殺者のキリコ、性根がシンプルな元刑事の朗、キリコの仕事仲間のウィリアム、現在朗の雇い主である蘇星…
    ウィリアムと蘇星が当て馬っぽくていい。

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    2015年07月09日
  • フルーツ 1

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    物語自体はとても好きだ。
    しかし作中、フルーツというテーマを強調しすぎている点に関してはどうしても納得がいかなかったというか、好みに合わなかったというか…。

    本のタイトルと話の中で既に「フルーツ」は表現されているのだから、わざわざ台詞にして言わせなくていいのでは。台詞の内容にしても、文学表現として特に独創性のあるものではないし…。
    各話、無理に喩えをねじ込んでいるせいで陳腐化していると感じた。

    物語やキャラクター、世界観、漂う泥臭さ、おどろおどろしさは、本当にとても面白い。
    なのに、フルーツの台詞が現れるシーンで「作者」が目立ちすぎてて冷める。

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    2014年10月31日
  • キリコ(1)

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    元刑事と殺し屋。追う者と追われる者。
    その狂おしい憎しみは恋い焦がれているかのよう。
    血まみれ追走劇です。
    キリコの眼力にヤラれます。
    タフガイ遊佐朗に惚れちまいます。
    勢いは衰えることなく全4巻一気読み。
    大満足です。

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    2013年10月11日
  • キリコ(1)

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    週間連載を追いかけました。バイオレンス!エロティクス!この人の表現を、この後追いかけていくことに…。

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    2009年10月04日
  • クリオの男

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    タイトルの英語表記は the culio diver なので、
    発音は「キュリオ」じゃないかと思うのですが、まあいいか(笑)【※】
    いわくつきの美術品・骨董品・その他の内に秘められた
    過去の記憶に分け入り、呪いを解くというか、
    厄払いをする「ダイバー」を描いた短編連作。
    序盤は、ままありがちかなぁ……という印象でしたが、
    怨念を吸収したカメラの話=「邪眼少女編」には軽く鳥肌が立ちました。

    【※】culio=骨董品,美術品

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    2013年08月17日
  • キリコ(1)

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    全4巻ですね。流れるような筆遣いと、全体に走る不条理感が
    なかなか良かったです。

    最終巻ラストはやや疑問視ですが、地雷震とはまた別の意味で暑苦しい感じでしたね。

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    2010年10月05日