【感想・ネタバレ】クリオの男のレビュー

あらすじ

クリオダイバー・矢堂一彦(やどう・いちひこ)、“物”が抱える“過去”に潜る男――。素手で触れたあらゆる“物”の過去の世界へと潜り込んでしまう矢堂は、骨董品や美術品などが持つジンクスの根源を探るクリオダイバー。「呪われた赤いメルセデス」「龍笛(りゅうてき)」「エメラルド・コルドバの緑」等々……、依頼人から引き受けた危険な仕事は、国境を越え、時空を超える。見逃せない!! 一大スペクタクル・コミック!!

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Posted by ブクログ

クリオダイバー
美術品や骨董品に蓄えられている記憶に潜って、怨念や憤怒や悲しみなど持ち主に害を及ぼす因縁(ジンクス)を取り払う能力者。
クリオダイバー矢堂一彦が、いわく因縁憑きの美術品や骨董品から悪い因縁(ジンクス)を取り払う活躍を描いたミステリータッチのハードボイルドコミック。
「血まみれの令嬢」と渾名されたメルセデスベンツに秘められた特攻したドイツ空軍パイロットの悲しみ、鳴らない龍笛に秘められた持ち主の絶望、「コルドバの緑」と渾名されたスペイン最大のエメラルドリングに秘められた白人にメキシコを侵略されたメキシコ人の白人に対しての憎悪、虐殺を引き起こす拳銃に秘められたハンティングに取り憑かれたハンターの殺意と狩られた動物の強烈な殺意を癒す矢堂の冒険は、負の連鎖を絶ち切り関わる者の悔いや悲しみや憤怒を昇華させるもので、「人間讃歌」になっています。
少年時代の矢堂が沖縄の海で矢堂の父親の亡骸を探すエピソードや最愛の女性鶴巻紅を救うために命賭けの行動に出るエピソードなど、矢堂の人間像が良く現れたエピソードも興味深いし、「人間は解けないジンクスそのものだ」「理解出来ようが出来まいが、潜っていって誰かの思いを受け止める。それが俺の仕事だ」は作者がこの作品に込めた思いがあります。

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2022年12月10日

Posted by ブクログ

タイトルの英語表記は the culio diver なので、
発音は「キュリオ」じゃないかと思うのですが、まあいいか(笑)【※】
いわくつきの美術品・骨董品・その他の内に秘められた
過去の記憶に分け入り、呪いを解くというか、
厄払いをする「ダイバー」を描いた短編連作。
序盤は、ままありがちかなぁ……という印象でしたが、
怨念を吸収したカメラの話=「邪眼少女編」には軽く鳥肌が立ちました。

【※】culio=骨董品,美術品

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2013年08月17日

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