ヴィンセント・ベヴィンスのレビュー一覧

  • ジャカルタ・メソッド 反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺作戦

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    ジャカルタに駐在していたこともあり、気になった本。スカルノ→スハルトの過程で何があったのかを掘り下げられている。こんな話は現地で全然聞かなかったが、もっと早く知っていれば、インドネシアという国の捉え方も違ったかもしれない。

    なお縁故資本主義という言葉は、現地で感じた違和感にピッタリだった。

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    2025年10月16日
  • ジャカルタ・メソッド 反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺作戦

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    【周囲の世界に対するアメリカの無関心ぶりには、長く、立派な前科があるのです】(文中より引用)

    冷戦期のインドネシアやブラジルで起きた「反共産主義」に対する大規模な弾圧事件を指弾するとともに、丹念に証言と資料を集めることにより、当時の人々の経験を読者に呼び起こす作品。著者は、「ワシントン・ポスト」等で勤務をした経験を持つヴィンセント・ベヴィンス。訳者は、スラブ文学を専攻する竹田円。原題は、『The Jakarta Method: Washington's Anticommunist Crusade and the Mass Murder Program That Shaped Our

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    2023年01月26日
  • ジャカルタ・メソッド 反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺作戦

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    本書の第1章「あらたなアメリカの時代」でアメリカが介入したイタリアの選挙について、1度だけ参考文献として挙げられているウィリアム・ブルム著『アメリカ侵略全史』(作品社、2018)は、世界各地でのアメリカの蛮行の数々を、いわば時系列上の点として描き出した画期的な書だった。
    本書は、『アメリカ侵略全史』でも取り上げられていたグアテマラで、多くの民衆の支持を集めていた比較的穏健な政権を、アメリカがCIAや、クオリティ・ペーパーとして有名なタイム、ニューズウィークなどを使って大々的なキャンペーンを行い、失脚させていった様子を記述している。
    グアテマラの政権の行く末を、インドネシア共産党(PKI)の機関

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    2022年08月07日
  • ジャカルタ・メソッド 反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺作戦

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    とさっせ新聞の書評に引かれて読むことにしたのだが、アメリカの非道な外交政策が、延々と書かれていて、唖然とさせられる。インドネシアと中南米の傷は消し難いだろうと感じた。ロシアがウクライナにしていることはひどいが、アメリカは縁故資本主義の国とテロを一貫して支持する国であるという点で、アメリカには道徳的にはロシアを非難できないのではないかという思いを抱かせる。翻訳は悪くない。

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    2022年07月12日