ニック・チェイターのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
具体的にイメージしにくい部分があり、やや理解に苦しんだが、脳は「心の奥」があるという錯覚を創り出しているのみならず、「心というものが存在している」という錯覚さえも創り出している。感覚情報のほんのひとかけらを解釈して意味付けした結果がその瞬間の意識となっているのみであって「心」と呼ばれるものはない と言うある意味衝撃的なセオリーだった。
以下、心(と言ってはいけないのだが)に残った言葉。
「喜びや怒りといった感情も、内なる深みから湧き上がってなどいなくて、人は自分の感情をその瞬間に解釈している。かつ、その解釈は、自分の置かれた状況(居合わせた人が浮かれているか怒っているか)のみならず、自分の生理学的状態(鼓動が速まっているか、顔が火照っているか)に基づいている」つまり、「感情というのは内側から自ずとほとばしり出てくるのではなく、そのとき置かれた状況に照らして、そのときの身体状態のフィードバックについて脳が作り出した、その瞬間の最良の解釈。つまり創作行為なのだ」と言う。
また、一人ひとりが類例なき存在である理由を一言でいえば、思考や言動を積み重ねてきた歴史の限りない多様性のゆえにである。脳の働きは原理原則にではなく前例に基づいている。思考のサイクルの新たな一回転が、そのとき注意を向けている情報の意味をとるのは、関連した過去の思考の残滓を手直しし、変換することによってである。そして思考のサイクルの一回ごとの結果は、それ自体がまた未来の思考のための、いわば加工用の素材となる。
そして想像の飛躍は人間の知性の正に核心である。 -
ネタバレ 購入済み
心についての誤解
本書は、私たちが自分の心について知っていると思っていたことのほぼ全てが誤りであったことを見ていくことができる。多少読みづらさはあるが人間の心理に興味がある方は是非買ってみて欲しい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ言語を「ジェスチャーゲーム」に例えて考察した本。
論文チックでやや表現は難解だが、コミュニケーションの示唆に富む。
得られた気づきを一言で表すと、「言語は共同作業→相手の背景・反応を意識できる者が会話上手」ということ。
他者と会話する時は、その人が使っている言葉の意味を正しく理解するように努めるようにしたいと思った。
以下は、勉強になった部分のまとめ。
・コミュニケーションは一方通行ではなく、言語の意味は対話の当事者による共同作業で作られる
・言語は固定の符号でメッセージを送るものではなく、言語に受け手の背景知識や価値観を加えて解釈がなされる
・子供の言語能力を向上させるには、言語の練習機会を増やす
・ただ音を聴かせるだけでなく、双方向の会話(順番交代)が重要
・その分野を理解しようとすれば、「専門用語」を覚えなくてはならない
・人間は短期記憶が弱い、特に順番認識は苦手
・それにも関わらず会話に困らないのは、塊を作って記憶(チャンキング)をしているから