平沢逸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み始めてすぐ混乱する。
一体誰が話しているんだ?と、何回もページをいったりきたりさせ、ゆるやかに話者が代わっていくことに気がついた。
混乱の元を理解して、文章に身を任せると、自分がこのサークル合宿に参加しているような気分になってくる。
こんな嫌な奴、優しすぎる人、テンション高い人いたよなー、合宿で何かから解放された気分わかるなー、と懐かしい気分になるが、これは永遠に続くものではないと、すっかり大人になった私は知りながら読み進めた。
学生の頃に読んでいたら、きっと楽しい話だったろう。
ラスト、そんな心を作者も持っているのだとわかり、遠くになってしまった若さを懐かしんだ。