関口高史のレビュー一覧

  • 板垣征四郎の満洲事変~本当に独断だったのか?~

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    歴史とは見方によって様々な解釈ができるものだ。本書は満洲事変を中心に時の参謀であり、事件に深く関わった板垣征四郎について記載される。その満洲事変も現地駐屯軍である関東軍の野心的で独断的なものと見るか、原因の一つとなった中国(支那)の排日政策への反抗と見るかによってだいぶ評価は変わるものだと思う。歴史は、特に戦争に於いては、常にある方向から見れば、大義に基づいた正当な行為であり、真逆の立場から見れば侵略的な行為に映るものだ。そしてその様に捉えられるだけの二面性、三面性の意味合いを持っていることも間違いない。日本が大東亜戦争と呼ぶ「アジア解放戦争」という言い方は、如何にも正義真に溢れる民族自決を謳

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    2025年08月09日
  • 牟田口廉也とインパール作戦~日本陸軍「無責任の総和」を問う~

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    今まで思っていた牟田口将軍のイメージが覆されました。自分勝手で我儘で将軍風を吹かせまくる最低な男のイメージから「任務重視型軍隊」にあるべき当たり前な軍人として認識を改めました。
    日本人必読の書と思われます。

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    2023年11月02日
  • 牟田口廉也とインパール作戦~日本陸軍「無責任の総和」を問う~

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    失敗するプロジェクトの事例として学ぶべき点が多い。企画を行うトップの方針が優先されて、事情をよく知る実働部隊には、反論の余地なくただただ実現に向けて実行するのみ、失敗すれば全責任を負わされるは、典型的なダメな組織。管理職は読むべき本。

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    2022年12月25日
  • 牟田口廉也とインパール作戦~日本陸軍「無責任の総和」を問う~

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    牟田口廉也とインパール作戦 日本陸軍「無責任の総和」を問う。関口 高史先生の著書。インパール作戦を失敗に導いたことで知られる牟田口廉也陸軍司令官。インパール作戦の失敗は牟田口廉也陸軍司令官だけが無責任であったことが理由ではない。日本陸軍で責任ある立場にあった人たちの中に無責任な人が多くいたから無責任が無責任を生んで無責任の連鎖が発生してしまったから。今となっては何が真実なのかはわからないけれど無責任でほかの人の無責任を見て見ぬふりしてしまうような人は責任ある立場になってはいけないということかな。

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    2022年08月17日
  • 牟田口廉也とインパール作戦~日本陸軍「無責任の総和」を問う~

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    牟田口廉也中将とインパール作戦の通説的な評価を見直した一冊。半藤一利さんのような牟田口廉也愚将論から一歩離れて、本人の生い立ちや経歴、インパール作戦に至る経緯を丁寧に振り返ったうえで再評価している。
    多数の犠牲者を出したにも責任者であるにもかかわらず戦後も生き残ったという事実がある以上、悪印象は変えようもないが、司令官の決意を補佐すべきはずの参謀が保身的な行動を取っていたことに批判の目を向けている点は中立的。

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    2022年11月13日
  • 板垣征四郎の満洲事変~本当に独断だったのか?~

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    ネタバレ

    これまで自分が抱いていた「満州事変=関東軍の暴走」という単純なイメージが大きく揺らいだ。実際には、当時の日本全体が満州に希望を託し、現状を打破しようとする空気を共有しており、その思いを具体的な作戦として実行したのが板垣征四郎や石原莞爾を中心とする関東軍だったことを知った。

    また、戦後の裁きについても強い違和感を覚えた。戦勝国が敗戦国を一方的に裁く構図は公平とは言い難く、板垣が提出した数々の証拠も、満州国の利権や民族尊重の側面を示すものであったにもかかわらず、証拠としてさえ受け付けられなかったという事実には納得できなかった。

    さらに印象的だったのは、板垣が投獄された後もなお日本の未来を案じ続

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    2025年08月23日