マイクル Z リューインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ名前は知っていたけれど、初読みの作家。
解説は北上次郎氏、訳は田口俊樹氏というキャストからして実力作家なのだろうけど、たぶん最初はこれじゃない方が良かったんだろうなと。
パンデミック到来後の世界の未来を描いたディストピア小説。
第一章の出だしは「おっ、かっこいい家族小説か?」とも思ったのだけれど、その後は主人公の老人家族以外ほとんど登場人物が出てこない。
そしてインターネットはおろか、テレビ、新聞、口コミですら情報の流入がない世界を生きる物語。
どこまで行っても息苦しく、希望が薄い。
まぁ、こんな世界にしてはいけないという思いばかりは強く感じた。
訳者あとがきで、主人公の老人のやさしさを称