ギヨーム・ピトロンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレめちゃくちゃおもしろかったです。過去人類は様々な資源を活用してきました。土、石、青銅、鉄、石炭、石油。そしてこれからのデジタル化とクリーンエネルギーの中心になるのはレアアースであり、それを握っているのは中国を筆頭とした新興国であると。
過去に先進国が鉱山開発による汚染に対して近隣住民の反発があって、コストダウンも手伝って新興国に鉱山汚染を輸出してきた。さらにその輸出により資源の確保で先進国は弱い立場にある。
これから新興国でも生活レベルが上がれば地元住民からの反発も予想されるため、鉱山開発も自前主義になっていくのか。枯渇の問題に対して海底資源や宇宙資源開発競争がどう進むのか。今後数十年に渡って -
Posted by ブクログ
グリーン/デジタルテクノロジーの進展が、レアメタル需要を高め、中国の地政学的地位の向上、環境破壊を進める。
ジェレミー・リフキン「グローバル・グリーン・ニューディール」が指摘しない負の一面に対する指摘。
事実関係の確認が必要。
・レアメタル・レアアースの効用:磁石(動力)、電池、触媒、半導体、エネルギー効率向上等
環境負荷
・電気自動車製造時のCO2排出量はガソリン自動車よりも大きい?
・電子機器製品はライフサイクル全体で生じる廃棄物の2%?(2gのICチップを作るのに、約2kgの廃棄物が生じる)
・リサイクルはコスト面で採掘に勝てない(合金化されており分離・回収が困難(東京大学岡部徹)、 -
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Posted by ブクログ
GXとDX!みたいなのが社会的なトレンドで、デジタル化やカーボンニュートラルに向けての取り組みを推進しましょうという事だが、これって真逆の取り組みですよ、というのが本書。個人的には、パラダイムシフトとなる本であった。
どちらも未来志向で良い事、というのが今までの価値観だが、本書で取り上げるDX、つまりデジタル社会は資源を浪費しまくるし、環境に悪い。冷静に考えるとその通りだが、なぜか今までよく考えていなかったと反省。
世界中に出回る計340億個のデジタル機器の重量は合計2億2300万トン、自動車で言えば、車1億7900万台に相当。情報通信技術は世界の電力費の10パーセントを占め、原子炉100 -
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Posted by ブクログ
なかなか気づきの多い本でした。
人間は、見えないもののことを考えるのが苦手だと思っていますが、この本は、見えないもののことを考えることの大切さについて、改めて気づかせてくれたと思います。
デジタル社会は、情報社会といっていいと思いますが、物質的にもエネルギー的にも消費が少なくなると思っていましたが、まったくそうではないのですね。
デジタル機器の製造には、多種類の希少な元素が必要であるゆえ、その採掘に、大量の物質の消費を伴っています。
そして当然、それには、大量のエネルギー消費を伴います。
また、情報のやりとりにおいても、現在の方法では、大量のエネルギー消費を伴い、さらには、情報の蓄積にお -
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Posted by ブクログ
ネタバレ現在デジタル分野は、温室効果ガスの総排出量の4%弱。
携帯電話よりスマートフォンのほうが、より希少金属をより多く使っている。
エストニアは、行政サービスの99%はオンライン。
MIPS=物質集約度。身の回りのものは、環境負荷を考えると平均30倍の重さがある。テクノロジーが絡むとMIPSは大きくなる。レアメタルなどがあるため。
低資源から遠のく。
スマホを使うと、必ずデータセンターにつながる。
シェアリングキックボードは、赤字だが人々の行動データで収益を生み出せる。データは黒い金。
データが伴えば、赤字の事業も金のなる木になる。
アッシュバーンは世界のインターネットトラフィックの7割が通過 -
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Posted by ブクログ
ネタバレEVはハイブリッド車はガソリン車の2倍≒10kgのレアメタルが使われている。
レアメタルの採掘は「汚い」。
1980~90年代レアアースはアメリカやフランスがトップ生産国だった。汚染とともに。環境保護法案で規制しつつ、廃棄物を輸出し、レアメタル採掘を外注。
USGS調査 生産量
中国 インジウム44% オアナジウム55% 蛍石65% グラフィト65%
アンチモン77% ゲルマニウム71% チタン50%
レアアース95%(OPEC石油の41%)
コンゴ コバルトの64%
南アフリカ プラチナ、イリジウム、ルテニウム83%
ブラジル ニオブ90%
アメリカ ベリリウム90%