岡崎雅子のレビュー一覧
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葛藤や苦労ももちろん沢山あったけど、ずっとアザラシの事が大好きで、アザラシのそばにいて、彼らのためになることをするための努力を絶やさず行える人なんだと思った。
印象に残ったのは、筆者の経歴、保護個体の話、普段の業務の話。
経歴として、高校生の時からアザラシに関わりたいと思って進路選択をし、大学でも努力を続けて獣医師免許取得。それでも、アザラシの保護をしている水族館が少なく?狭き門。で、1回は動物病院で働いてから、アザラシセンターへ行った。という経歴がすごいと思った。そこまでの強い愛情を持ち続けて、実際に行動に移せる人はそう多くないと思う。
あとは、行動力がすごい。
大学の際、当初 -
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以前、流氷を見に紋別に行った時にとっかりセンターにも行って「かわいい!」とは思ったものの、そこまで興味がわかなかったアザラシ。
ここ数年、ひょんなことからとっかりセンターのSNSをチェックするようになって、その愛くるしさだけでなく賢さや生態にもジワジワと興味をもつようになりました。
この本では前半は著者が飼育員になるまでのお話(これもその熱意と紆余曲折が読みごたえありました!)、その後はアザラシの生態や飼育員の仕事、保護活動、さらには「保護後にリリースをすることが幸せなのか否か」といったテーマまで、アザラシのあれこれがとにかくつまっていてその面白さに一気に読んでしまいました。
何より、著者の -
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幼い頃からのアザラシ愛は途切れることなく、著者を日本唯一の
アザラシ保護施設へと導いた。その飼育員による、奮闘エッセイ。
カラー口絵8ページと文中にモノクロのアザラシの写真、
イラストが秀逸。
第1章 私とアザラシとの出会い
第2章 いざ、北海道紋別市へ。アザラシ救助の日々
第3章 野生復帰に向けた訓練とリリース
第4章 アザラシ5種ととっかりセンターのアザラシたち
column01~04、参考文献(サイト情報含む)有り。
アザラシが好き過ぎて一途に突き進み、初志貫徹!
アザラシ保護施設で直に触れられる幸せ溢れるアザラシ愛と、
日々のアザラシ保護と飼育に奮闘する姿の潔さ、
そしてアザラシを巡る -
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これでもかっ!!ってくらい著者のアザラシ愛が溢れていました。最初から最後までアザラシの可愛いさにメロメロ。
「ゴマフアザラシ」、「ワモンアザラシ」、「クラカケアザラシ」、「アゴヒゲアザラシ」、「ゼニガタアザラシ」
アザラシの種類ごとの説明も分かりやすい。
アザラシの生態、賢さ、恋模様、トレーニングの様子も知れておもしろかった。
表情も、振る舞いも、いかに感情豊かで愛らしいかが文章の端々からヒシヒシと伝わってくる。
飼育員さんと個性的なアザラシたちとのエピソードにほっこり。
著者の何がすごいって、アザラシのそばにいたくて獣医師免許を取り、獣医師から飼育員としてアザラシ保護センターへ転職。
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私の獣医師免許はアザラシのそばに居るための手段でしかなかったから。(p42)
獣医師免許を持つ飼育員の岡崎さんのアザラシ愛はもちろんのこと、アザラシがいかに賢くて愛くるしいかが伝わってくる一冊。
表紙のアザラシの絵に魅了されて購入したが、北海道で暮らしているのに知らなかったアザラシの抱える問題や、アザラシの保護活動に対する賛否等、岡崎さんのエッセイの中から勉強になることがいくつもあった。
特に、アザラシを目的に紋別を訪れる人が増えれば飛行機の利用者が増え、空港路線の維持、そして地域医療に貢献する話が印象に残った。
医療に直接関わらなくても、その町を何かで活性化させることができれば、地域医療 -
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普段Instagramで可愛い姿を見せてくれるアザラシ達の生立ちだったり、アザラシを可愛いだけではなくもう一歩踏み込んでみると漁業の被害だったり温暖化による流氷の問題だったり。
今までSDGsとか意識高い事言ってんな〜と鼻で笑ってたけどアザラシの為ならもう少し自分も出来る事やろうと思えました!
最後の章は今まで印象に残っているアザラシを5頭紹介されてるのですが、どの子も可愛くて亡くなってしまった子の話ではウルッときてしまい飼育員さんが本当にアザラシが好きなのが伝わってきました。
いつか絶対にとっかりセンターにもアザラシシーパラダイスにも行きます! -
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アザラシの事が詳しく描かれ、可愛いイラストも挿してあり、アザラシの魅力に引き込まれる内容。
小さい頃から憧れて、アザラシに係わるお仕事に就いた著者が、幼少期から夢を追いかけ、アザラシの保護活動という分野で活躍出来るようになった経緯、実際の仕事やアザラシのこれまでの思い出話など、動物好きには堪らない、愛に溢れた話などあって、へーっと、アザラシの可愛らしい生態を知れた。
同時に、温暖化による環境変化や漁業被害など、人間活動に起因する様々な問題も提起されていて、考えさせられた。
自然界に戻して、元気に暮らしてもらうことが最終目標で、実際の現実的な状況や野生の動物と関わる難しさや覚悟なども大変だ -
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突然ですが、私は「しろたにすと」です。ご安心を、ちゃんと説明します。
「しろたん」という真っ白なアザラシのキャラクターがいまして、そのファンのことを「しろたにすと」と呼ぶんです。だから筋書きの「小さい頃に出会ったアザラシのぬいぐるみがきっかけで、アザラシに関わる職業を志すようになった」を読んだ時には、絶対しろたんだと胸躍ったんです。
でも違った…。著者がぬいぐるみと出会ったのは1994年で、しろたんが生まれたのは1999年。
しろたにすととしては些かガッカリでしたが、彼女のアザラシ愛を確かめたくて、そのまま潜っていくことにしました。
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著者は日本で唯一のアザラシ保護施設「オホーツクと -
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アザラシが好きすぎて日本唯一のアザラシ保護施設、紋別のとっかりセンターに勤めるまでに至った方のエッセイだが、アザラシの生態や種類、センターにいる子たちの性格等生物学的側面ももちろんあり、どうやって保護をして、その後をどうしているかを知ることもできる良い一冊だった。
アザラシ可愛い。
真冬にとっかりセンター現地には行ったことがあるが表には誰も居なかった記憶がある。今度はちゃんと行きたいものだ。
昨今ではアザラシ幼稚園と呼ばれ流行っているオランダの保護施設の茶柱たち(縦にプールに浮かぶ子アザラシたち)のおかげで、保護施設自体の認知と、保護とは何なのかの興味が少しは広がっているだろうが、こういった -
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アザラシ好きによるアザラシ紹介本。
といっても、著者は獣医資格を持っている飼育員で、アザラシ保護活動を積極的に行っていることもあり、幼稚さはなく、かつ学術的過ぎることもなく、サイエンスに興味のある人にちょうど良いレベルではないでしょうか。
冒頭に「皆さんには『これが好き』と心から思えるものがあるのだろうか。周囲に理解されなくても、誰かに胸を張って語れなくても構わない。(中略)自分でも頭のネジが、控えめに言っても2~3本外れていると思う。」とあり、突き抜けるっていいですよねぇ、羨ましいと思いつつページをめくりました。
アザラシの生態に特段の興味がない人でも「アザラシの溺死に遭遇したことがある」