小林元喜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あまりに大きな存在、カリスマの前で苦悩する一般人。マネージャーから見た野口健の真実。
何度も仲違いしながらもカリスマに惹きつけられてしまう一般人から見た野口健。
野口健の評伝的な内容と野口健との距離に苦悩する筆者の自伝的な内容が交錯したノンフィクション。
著名人の素顔を捉えた作品としては屈指の出来だろう。地位と引き換えにいつの間に自身の仮面を、永遠に演じ続けなければならない悲劇、そのストレスを周囲に撒き散らす。当然人は去っていくがその魅力にまた幾度も惹きつけられてしまう。
さすがに本人に許可はもらっているとは思うがセキララな内容の数々、良く認めてくれたものだと思う。
筆者の中でテーマを消化しきれてないように思えるが、だからこそのジャリジャリとした歯ごたえが楽しめる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
著者の「さよなら、野口健」を、新聞の書評で知り興味を持っていたがそちらはらまだ未読だった。
同じく書評で本作を知りました。
中学で出会った、著者と43歳でアラスカの地で亡くなった山岳カメラマン平賀淳さんとの30年に渡る軌跡。
著者の小林元喜さんと平賀淳さんの2人の関係性に、息苦しさ、生きづらさを感じる前半は、お互いを意識し合うそのベクトルの強さに、こちらも苦しくなってしまいましたが、小林さんが覚悟を持ち、自分のマイナスな感情も曝け出して書いている文章に引き込まれました。
平賀さんが命を落としたその地に向かい、ラストプレイスに辿り着く行程は、その精神状態では成し遂げることは難しかったのではないかと感じられ、小林さんが言う、「こうなることになっていた」、命を運ぶ運命のように感じました。平賀さんの命と共に、ラストプレイスに辿り着いたと。
親友という言葉では語れない、強烈に惹かれ合い、強烈に反発し合って生まれた、類稀な関係性が胸に残りました。
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Posted by ブクログ
第19回開高健ノンフィクション賞にノミネートされ、角幡唯介さんが「蟻地獄のような磁場に引き込まれてゆく著者の葛藤! 新しい人物ルポの誕生である」と推薦文にあった。登山に夢中だったころ、来埼した野口さんの講演会を夫と二人で聴いたことがある。全然飽きもせずあっという間に時間も過ぎ、かなり強いインパクトで聴き終えた。富士山清掃活動で小池さんとのからみが今一つ不可解だったのを妙に覚えていた。
読み終えて、やはり健さんは所謂”山家”ではなく、どちらかと云えば山は手段だったのではないかと思える。健さんが政治家を目指していたと知り、講演会を聴いた時の謎が解けた。著者の小林元喜さんと健さんは激しい直情型の似たタイプ。しかし元喜さんは繊細でナイーブな一面を持っているように受ける。二人が惹きあいながらぶつかるのは当然だろう。
元喜さんのもう1冊は『親友は山に消えた』で、山岳カメラマンの平賀淳さんを書いている。平賀さんとは中学時代からの親友だったらしいが、ここでも”山”が接点となっているのは、単なる偶然なのだろうか? 最初は惹きつけられて耽読したが、これでもかと畳み込まれると週刊誌記事を読んでいるようで、少々興ざめし始めたのは正直な感想です。