早川世詩男のレビュー一覧

  • みんな えがおになれますように ちがうって すてきなこと
    小学6年生のういさんが、LGBTQ+の人たち4人にインタビューして作った絵本。子どもの言葉で問いかけて、答えてもらっているため、小学生の子たちに分かりやすい内容だと感じた。「子どもに、トランスジェンダーのどんなことを知ってほしいか」「ふつう、あたりまえ、という言葉はいやか」など、質問が具体的。「聞き...続きを読む
  • パパラギ
    児童書版パパラギが学研プラスから出ていると知り、早速読んでみました。少し難解な言い回しとかちゃんと残っていて、程よく簡易になっており、挿絵のおかげでわかりやすく、とても良かったです。
    サモアは未だ壁のない、柱だけの家がある国。それも私達には驚愕ですが、時々パパラギを読んで、少しでも自分たちの文明の愚...続きを読む
  • コトノハ町はきょうもヘンテコ
    小学校中学年向きとのこと。分量多くなく、ことわざや慣用句に興味を持っていたら小学校低学年でも読めるかと思う。言い回しのとおりに物事が起きたら、というのはありそうでなかった(『はれときどきぶた』とは少し違う)。難しい心象描写等なく、例えば読書感想画なんか描くのにとてもよさそう。
  • みんな えがおになれますように ちがうって すてきなこと
    実際にういさんが当事者の方にインタビューしていて、大人が聞けないような質問もしてくれているので、こんな感覚なのか。と違う世界に踏み込めるような気がする。LGBTの話題は学校や社会でも主流になってきて、私の大学でもLGBTウィークというものが開催されていた。好きになる人や、自分の性を自分で選べる時代に...続きを読む
  • 流れる星をつかまえに
    友情というより互助会。納得!
    40代でチアダンスを始めたママチームと、その子供たち、学校の先生の連作短編。
    前向き元気パワーをもらえる1冊。
    映画をたくさん知ってたらもっと楽しめたのかな。
  • パパラギ
    文明社会への批判を込めた、南の島ツイアビの目から見た文明人たちの世界。
    木も、青い空も、さわやかな風もない、たくさんの石の箱が立ち並ぶ中で暮らし、丸い金属と強い紙を集めることに固執し、新しい物を次々と作り出しては自分のものにすることを望む。
    でも、「いったいだれが私たちより豊かだろう。だれが自然の大...続きを読む
  • コトノハ町はきょうもヘンテコ
    慣用句って、大人でも「なんでそういう表現になったんだろう?」って不思議なものが多いんだけど、それをすごく純粋に楽しんでいるあたりが、斬新!
    草食べたり、歯が浮いたり。
    日本語のオモシロサが、こどもたちにも伝わるといいな。
  • みんな えがおになれますように ちがうって すてきなこと
    来ましたういちゃん!

    2年生の時に、「しょうがっこうがだいすき」を
    書いた子ども作家でしょ〜?

    今回のテーマは、トランスジェンダー、LGBT+。

    最初、ういっていう作家さんが書いてると思ったら、この初々しい字、ういちゃんだよ!

    取材するの大変だったかな…
  • 流れる星をつかまえに
    親世代、子世代それぞれの生が同じ大きな物語の中でつむがれるのが、日本文化の年齢性を超越しようともがく意志を感じさせる。先生と生徒というのもそうかな。
    でもよく考えてみると、子供向けの小説の中で、子どもの姿が大人にはどう見えているかを描いていた古田足日なんかもある意味同じなのかな。今思えば、ああした小...続きを読む
  • みんな えがおになれますように ちがうって すてきなこと
    小学生のういさんがLGBTQ+当事者に聴いたことや考えたことをまとめて自費出版していたものを、新規にインタビュー、挿絵も加えて絵本化したもの。
    インタビューイーは、一般人と思われるさとうさん、フェンシング元女子日本代表の杉山文野さん、オードリー・タンさん、ロバート・キャンベルさんの4名。
    「ふつう」...続きを読む
  • 流れる星をつかまえに
    6編からなる連作短編集。
    なつみは、若々しい美鈴ママにちょっとだけ嫉妬していた。
    女王蜂(クイーンビー)の美鈴ママ。
    でも、美しさは見た目だけではなかったのだ。
    歳を重ね「おばさん」になるのは罪なのか?

    初未は二つの名前を持つ。
    佐藤初未とキム・スンエ。
    15歳の平凡な女の子に知らされた在日韓国人...続きを読む
  • 流れる星をつかまえに
    女性を取り巻く、あれこれに、とても敏感な作家さん。
    初めて読んだ「ベルサイユのゆり」は、ふざけているのかと思ったけれど、
    ちゃんと「ゆり」の意味を込めていたんだよね、あれ以来、
    気になる作家さん。
    私から見たら、若手だけれど、世の中では中堅か。

    本作は、連作短編集。
    彼女の世代爆発、映画や海外ドラ...続きを読む
  • 流れる星をつかまえに【試し読み】

    考えさせられる

    読んでいるととても考えさせられる、連続短編集作品です。話ごとに登場する人物はほとんどが皆何らかの悩みを持っており、周囲の人々と関わる日常を追うパターンがみられています。年齢も境遇も当然一人一人が別々な世界で生きているわけですが、悩んでいるのは自分だけではないことや、前向きに生きることの必要性を感じら...続きを読む
  • パパラギ
    文明社会における物質主義者=パパラギ
    と言えるのだと思う。

    確かに文明社会において、物質主義者は多い。だが、最近はダウンシフターズ、経験や体験に焦点をあてたビジネスも増えており、以前よりも「所有」への執着は減ったように思う。

    よりよい社会のために、新たな技術を駆使していくことは必要だと思う。ただ...続きを読む
  • パパラギ
    自分の常識が人によって普通ではないと改めて感じた本で章によって見所が違っていて理解しやすい例え話などで分かりやすく書かれていた。一概に共感した訳ではないが一つの考えとして印象に残った。
  • コトノハ町はきょうもヘンテコ
    丸善さんでPOPつきで紹介されていたので期待したけど…。
    「食べてすぐに寝たら牛になる」といったことわざ慣用句が現実に起こるコトノハ町。最初はおもしろかったけど、同じことわざが何回もでてきたりで物足りなかった。ことわざの説明が巻末にまとめて載っているので、知らない子が読むと意味がわからないと思う。
  • 流れる星をつかまえに
    一見「普通」に見える人たちでも、何らかの葛藤を抱えて生きている。
    そんな人たちが、なにか大事なものをみつけて、それを掴もうと一生懸命になる物語り。

    「時代のサイクルが日毎に速くなって、どこもかしこもものや情報であふれているのに、なにか大事なものをつかみそこねているような不安がつねにうっすら貼りつい...続きを読む
  • 流れる星をつかまえに
    各話主人公は違えど、同じコミュニティの中で登場人物は繋がっており、まとう空気に統一感があって、読みやすかった。
    総じてみんな「前向き」!
    元気をもらえる一冊でした♪
  • 流れる星をつかまえに
    「ママはダンシング・クイーン」「私の名前はキム・スンエ」「彼が見つめる親指」
    「私はそれを待っている」「36年目の修学旅行」「プロムへようこそ」
    6話収録の連作短編集。

    共通するテーマは『ままならない日常』。

    ゲイである事に葛藤する男子高生や、在日韓国人である事を知らされた姉妹など、どれもデリケ...続きを読む
  • 流れる星をつかまえに
    キーワードは名古屋、韓国、映画ですか。軽いタッチで結構深刻な題材を扱った連作短編集。1編目の『ママはダンシングクイーン』が明るく面白くて1番良かったかな。後は好みがわかれそう。この作品のメインテーマとなっている「我が高校にプロムを」がピンとこなかったのがもうひとつハマれなかった理由かも。プロム、ごめ...続きを読む