早川隆のレビュー一覧

  • 敵は家康

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    司馬遼太郎以上にリアルな戦国時代小説!
    という衝撃。
    その視点は天から地へ、政治から地面へと解像度を上げ、戦場の松明や汗が匂い、槍の煌めきや砂埃が目を射て、喧騒が耳を覆う。
    「親のない子」が生きる目的はただひとつ、生き残ること!
    ムラを敵にまわす恐怖と、それでも情けをかけてくれる異性への淡い恋心…
    リアリティを緻密に描きながら文体はあくまで格調高く、時代を超えた修羅場感や情感が心に飛び込んでくる。
    この説得力と筆力、ただごとではない。
    若き秀吉や家康の非常さはリアルすぎて背筋が凍るが、まさに見てきたような話…
    さらには謎多き桶狭間の秘密にも一石を投じる、というファンにはなんともお得な趣向

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    2025年06月08日
  • 幕府密命弁財船・疾渡丸(二) 鹿島灘 風の吹くまま

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    早くも続編が読みたい!
    クセの強い男たちによる、海の痛快時代劇。
    前作よりサスペンス度増し増しで、被害者続出。
    選り抜きの大馬鹿野郎たちやいかに!
    それぞれの生き方に友情あり、裏切りあり、そして涙あり。
    彼らの成長で疾渡丸も一気にスピードアップ!
    敵を追いかけ追いつき「体当たり」という、新たな必勝パターンが見られてこれまた見応えがある。

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    2025年06月08日
  • 幕府密命弁財船・疾渡丸(一) 那珂湊 船出の刻

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    博覧強記の大注目作家による、心意気に泣ける痛快時代劇!
    2024年8月22日に日本でレビュー済み
    人情と涙はやはり時代ものだな〜という納得のシリーズがとうとう帆を上げた。
    幕府密命弁財船という疾渡(ハヤト)丸が、その超性能ポテンシャルゆえに宇宙戦艦ヤマトを思い出させる!
    群像劇としてもキャラ立ちがふるっていて、
    「ただの半端な卑怯者」
    (実は違うけど)や、乗組員たちが
    「選り抜きの大馬鹿野郎ばっかり」
    (これも実は…)だったりと、読み終わった途端に早くも続編が読みたい!
    特に、心意気に癒されたい人に超オススメです。

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    2025年06月08日
  • 幕府密命弁財船・疾渡丸(二) 鹿島灘 風の吹くまま

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    シリーズ2巻目になって、いくらか筋が見えてきた。疾渡丸の乗組員は、みんな男気のある好人物だけど、後ろ楯の船主が、目的のためには手段を選ばない冷血漢なので、単純な勧善懲悪なストーリーとはいかないだろう。何となくスカッとしない。

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    2024年11月14日
  • 幕府密命弁財船・疾渡丸(一) 那珂湊 船出の刻

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    第一巻を読んだ限りでは、まだ、よく判らないけど、面白くなりそうな予感はする。鉄平が成長する姿を描くとしたら、先が長くなるだろうけど、行く先々で事件を解決するような、「水戸黄門漫遊記」みたいな話を期待する。

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    2024年09月03日