瑞々しい世界。
ミランにとって今回の任務は入社試験のようなもの。失敗できない。おそらく誰もが着面する、どれも身の竦むような緊張の連続だと思いました。性的な細やかな接触にいちいち動揺しながら対応し、はじめての仕事での失態に我を失いそうになる。濃やかな揺れる思いがよくわかります。諜報員候補のミランと魅惑的なティモシー。二人の世界のイメージは濃い緑の葉の瑞々しい夏薔薇の庭です。二人の物語、もっと読みたいです。事件はキツイ面もありますが先生の作品にはハッとするような言葉が隠されているようです。それを探しにまた読みます。