スティーヴン・ケイヴのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今この時間を大切にしようと考えるきっかけを与えてくれる本。
私たちは、いつか死ななければならないということを明確に認識しつつ、一方では自分が存在しない「死」というものを想像できない。このことが、自分は死ぬはずがないということを信じさせやすくなり、自分の消滅は不可能であるという「不死のシナリオ」を創出する。また、これが文明や科学など人類の業績の基盤を発展させた源であると位置付けている。
著者は、「不死のシナリオ」を4点に分類する。「生き残りシナリオ」(死なずに生き続ける)、「蘇りシナリオ」(いったん死んでも、蘇って生き続ける)、「霊魂シナリオ」(非物質的な霊魂として生き続ける)、「遺産のシナリオ」(名声や業績、子孫などとして生き続ける)だ。
著者はこの4つのシナリオがいずれも不十分であることを明快かつ鮮やかに論証し、第5のシナリオを提唱する。生の有限性に向き合いつつも、満足して人生を送ることができるシナリオを。それが、「知恵のシナリオ」だ。
死すべき運命を受け入れて、死の必然性と共に生きる道を見つけること。人間は有機化された複雑な仕組みであり、機能停止すればその人は終焉を迎える。死という新たな状態になったわけではない。ヴィトゲンシュタインによると、「死は人生における出来事ではない。私たちは生きて死を経験することはない」そうだ。
本書を味読することで、時間の有限性をかみしめながら生活することの大切さに気づかせてくれる。 -
Posted by ブクログ
今まで読んできた「生と死」に関する本の中で、この本が一番納得出来た。
〈本から〉
「私たちは生き残るためのマシンだが、『私たち』とは人間だけを意味するわけではない。そこには、あらゆる動物、植物、細菌、ウィルスが含まれる」のだ。
私たちは二つの世界に生きている。一方は、他の生き物たちと共有している自然の世界だが、もう一方は、私たち独自のもの ー 象徴の世界だ。そしてここ、私たちが自ら作り出したこの世界で、私たちは切望してやまぬ永続性を達成できる。
バンドル理論
人は単一の首尾一貫した自己ではなく、散り散りになっても存続出来る記憶や考えなどの集まりであるとする理論
ガイア仮説
リン・マーギュリス
「生命が惑星の規模で現れることを、大気と天文と海洋から得られる証拠が示している。過去30億年にわたってこの惑星の平均気温が安定し、七億年にわたって地球の大気が可燃性の高酸素濃度と生物が窒息する低酸素濃度の間を行き来しながら維持され、危険な塩分がどうやら海洋から継続的に除去されている ー その全てが、生命の組織全体における、哺乳動物のものに似た明確な目的性を指し示している。・・・・.地球上の生命 ー動物相、植物相、微生物叢 ー は気体に包まれ、海洋と結びついた単一の惑星システムで、太陽系で最大の有機体である」
「死はまったくもって真の意味で錯覚だ。私たちは純然たる生化学的作用の持続なのだから、三十億年が過ぎる間、『私たち』は一度も死ななかった。山や海、さらには超大陸さえもが、現れては消えていったが、私たちは存続してきた。」
ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン
「死は人生における出来事ではない。私たちは生きて死を経験することはない。
ヴィトゲンシュタインはここから、その意味で「生に終わりはない」と結論した。つまり、私たちは生に終わりがあることを、決して自覚出来ない。知りうるのは、生だけなのだ。
多くの賢者が理解してきたように、幸福は今この瞬間にだけ存在する。今この瞬間だけが実在しているからだ。過去はすでになく、未来は単なる憶測でしかない。 もし今あなたが幸福なら、あなたは常に幸福だ。なぜなら、今しか存在しないからだ。
「もし明日死ぬとしても後悔しないように、だが、もし死なないとしてもやはり後悔しないように生きる」
ロバート・エモンズ
「感謝の念は、人生の満足度、生気、幸福感、自尊心、楽観主義、希望、他者への共感、他者への有形・無形の援助を提供する積極性のような重大な結果と明白な関連がある。それに対して、感謝の念の欠如は、不安、憂鬱、嫉妬、実利主義、孤独と関連している」 -
Posted by ブクログ
人間は死を恐れる。それは誰も生きているうちに体験できない未知のことだから。
不死には4つある。
・生き残りのシナリオ
→秦の始皇帝 ミイラ
・蘇りのシナリオ
→イエス・キリスト フランケンシュタイン
・霊魂のシナリオ
→ダライ・ラマ 生まれ変わり
・レガシー(遺産)シナリオ
→名声 遺伝子
「私にとって唯一の成功、唯一の偉業は、不滅になることだ」ジェームズ・ディーン
限りがある(死)から人生には価値がある。不死になれば「霊魂の長く、陰鬱なティータイム」
「死は人生における出来事ではない。私たちは生きて死を経験することは無い。」ヴィトゲンシュタイン