稲羽白菟のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目を惹く美麗な装丁とタイトルに手が伸びた一冊。
一本の映画を観ているようでした。そして行った事もないカンヌへ疑似旅行したような気持ちになった作品です。
読む前はあらすじから異国が主な舞台なので、頭ついていけるかな?と少々身構えていたんですが、読みやすくてわかりやすく、問題なく楽しんで読む事が出来ました。
メインの登場人物達がオペラ歌手やトップ女優など、華やかで洗練されてる雰囲気が伝わってくる事もあり、情景描写も綺麗で全体が上品な印象でした。
もちろん事件そのものは凄惨なのですが…そう、映画というか舞台を観ているような、それが一番近いかもしれない。ガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』のミステリア