時吉秀弥のレビュー一覧
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言語は、その国の人たちがどう物事を見ているか、という思考回路そのもの。
日本語は、自分がカメラマンになってレンズからみているイメージで話す。
一方の英語は、客観的に遠くから見ているイメージ。
そのため、日本語は主語が省略されがちだし、英語でら必ず主語が入る。
日本語は、バイオバザード的な視点か。
英語は、原因と結果を重視する。
日本語は、結果だけ。
英語は語り手の責任であり、語り尽くすことが大事。日本語は、聞き手の責任であり、聞き手が察しなければならない。余白が大事にされる。
また、アメリカとイギリスでも違う。
アメリカは、基本平等。
そのため、人に頼むときは、命令形を避け、
Canを使う -
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英語と日本語には違いが多いのでスッキリしない。時制、冠詞など日本語にない文法項目があり、参考書を読んでもスッキリしない。
今回の本は「英文法の鬼100則」(明日香出版社)などの著者の最新作だ。
英語と日本語の違いを分かりやすく説明している。
文法の違いは「ものの見方」の違いと著者は述べている。
英語は無生物主語を好むのには理由があった。
英語は「原因」あるいは「因果関係」を重視する言語であり、日本語は「結果」を重視する言語だと指摘している。
「言わなくても分かる」「腹芸」など、すべてを言語化すると「野暮」あるいは「理屈をこねる」などと言われる -
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英文法を認知言語学の観点から解説している。
認知言語学は、人間が世界をどう捉えているかという認知の側面から言語を考えているとても面白い学問だと思う。
なので、本書もとても面白く、興味深く読むことが出来たし、文法にもちゃんと意味があることがよくわかった。
今まで、単純に暗記していた文法もその根底にあるルールが分かることによって、理解が深まり改めて語学の面白さを実感した。
あとがきで著者が「使命を持てる人生なんて、たとえ思い込みでも幸せなものですね」(p206)と書いているのがとても印象に残った。
自分の使命を自覚していることがすごいと思ったし、考え方が素敵だなと思った。
他にも著書があるので是 -
Posted by ブクログ
英語の特徴を、原因・理由を言葉にしたがる言語だと喝破しているが、その通りだと思う.日本語は省略や阿吽の呼吸をベースにしていることは事実だが、英語を話す際にはくどいくらい説明を補填する気分で行くことが必要だろう.様態動詞として紹介されていた wobble, creak, rustle, jerk, wriggleなどは使ってみたいものだ.仮定法の解説がやや不満だったが、全体として英語の本質をうまく解説していると感じた.Spirited Awayの引用は、特に素晴らしいと感じた.The money from his parents enabled Dave to buy the house. So
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Posted by ブクログ
認知言語学をベースに「文法の使い分けは伝えたいことが違うからだ」ということを様々な実例から説明した本。1章の千と千尋の神隠しを日英セリフ比較は導入として非常にキャッチーだしわかりやすかった。とても興味深くまた面白いと読み進めたが、一方で4章途中からは腑に落ちるような説明が減っていき、一方的なコアイメージの押し付けと都合良くフィットする例文のピックアップになっている。
私個人は言語学の観点からネイティブがどのように表現を使い分けるのかを、素人向けに比較的浅い部分で説明した本書を楽しめたが、表題のようにこれを読んで英語脳スイッチが可能になるかと言われればノー。ほんのエッセンスを感じられるくらいで、