吉川一義のレビュー一覧
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大学で『失われた時を求めて』を読んでから、手に取った。一昨年には読み終えていたのに、なんで感想を書かなかったのか。ぼんやりした自分よ。
出版当初から、話題になっていたけれど、とてもわかり易い入門書だと思う。私は先に講義を受けて、作品を読んで、休暇の楽しみに読んだので、おさらいとしてはすごく入りやすかった。
『失われた時を求めて』の、とても洗練された訳本も、著者は手がけていらっしゃる。そちらも持っているが、併読するとなお良いだろう。正直プルーストのこの本は、すごく長くて、取り組むのに勇気が要る。そんな時に、この本をガイドになさって、概要を知って、それで挑まれてもいいだろう。迷える旅人の良き杖 -
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『失われた時を求めて』を、作中の絵画論や登場する絵画、
絵画を彷彿とさせる情景を手掛かりにして読み解く。
プロローグ
『失われた時を求めて』の構成
本書で言及される『失われた時を求めて』の人物と地名(五十音順)
第1章 人生と芸術ースワンと「私」の恋
第2章 死と永遠の生 第3章 肖像と「時間」
第4章 情景の描写ー暗示された画/隠された絵
第5章 芸術の創造ーエルスチールの絵画
エピローグ
図版出典一覧有り。
大長編『失われた時を求めて』には、芸術の信奉者である
著者の感性が色濃く表れている。文学や音楽、そして美術。
特に絵画に注目し、手掛かりにして、作品を紐解いていく。
19世紀のパリ風 -
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Posted by ブクログ
突然、読書のモチベーションが雲散霧消してしまった。
それを救ってくれたのが、「文學界10月号」に掲載されていた吉川先生の「見出された『失われた時を求めて』初稿」だった。
最初、ちくま文庫の井上究一郎訳を読んでいた僕は、第5巻で頓挫してしまっていた。
その時出会ったのが、立教大学の公開セミナー「新訳でプルーストを読破する」であり、吉川先生の訳だった。
お陰様で、僕もなんとかプルーストを読破することができた。
僕は、まさに吉川先生によってプルーストに招き入れられたのだ。
だが、文學界の文章を読んで、さらに本書を読み終えた今、自分が一つの無限ループに入り込んでしまっているのを見出す。
本書を読め -
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Posted by ブクログ
ネタバレ読んだことないけれども、それでもOkとのことで、こちらを覗いてみました。
率直な感想は、やっぱちょっと難しかったです。
カルツァ同心会員の紋章の刺繡、について、カルパッチョという人の「岸辺」という題の絵で説明がされているところ辺りまでは、少しわかった‥かな。
筆者が初めに説明されていましたが、
作中には、小説家と、作曲家と、画家、という3人の芸術家が出てくる、そうで、
スワンという人が、ユダヤ人貴族で、一流社交界の寵児として登場し、絵画や芸術についてとても物知りだという感じでした。なので、この本は、彼やその他の芸術家、ブルジョワ貴族たちと、読者の知識の差を埋めるのにも、とても役立ちそ