白石睦月のレビュー一覧
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子どもに家事をさせることにネガティブなイメージを植え付けようとする現代だけど、母親が家事万能とは限らないのだから、家族の誰かが家事をすればいいのよね。それが旦那さんであれ、男子高校生であれ。でも、男子が料理することをけなすお年頃の子たちもいるわけで、それで龍一郎くんが一旦『普通の小学生男子』のふりをするために料理しなくなるの、なんだかわかる気がする。龍一郎くんの話が一番良かったかな。佐藤くんも辰美くんもいい味だしてる。
渉ちゃんが眠りの世界でお父さんの世界に行くのにもどこかヒヤヒヤする。
小学1年生で蛍ちゃんはちょっとおませすぎでないかと思うし、烏丸さんも漫画チックな描かれ方だけど… -
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料理が得意だった専業主夫の父親を亡くし、全く料理センスがない母親に代わり家計を預り、日々、家族の胃袋を満たすべく料理をする高校生、山田龍一朗。
彼の周りを取り巻くのは、とても素敵な家族、ご近所さん、クラスメイト。
悩んだり、嫉妬したり、刺激されたり恋したり。
本当に『ハートフル』の一言に尽きる!
7編から構成されていますが、どの話もこの一家の(亡くなった父親も!)誰かが主人公。
この家族の誰にも彼にも温かい気持ちにさせられるのです。
個人的には『春がうまれる』と『母さんの料理がへたすぎて』がお気に入り。
何年も料理を作ってきているのに一向に料理が得意になれない私も、こんな息子が欲しい…。 -
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ネタバレ高校生の男の子と、料理の下手なお母さん、三つ子の妹たちの家族の物語。
母子家庭で、仕事をしているお母さんの代わりに家事を切り盛りする男の子の、学校生活と家事の両立、進路の悩みなど、等身大で描かれていて、自分の高校生時代とは性別も状況も違うけど、感情移入して読めました。
妹たちの「三つ子」という設定は突飛だと思ったけど、3人でワンセットな団結力と、それぞれが個性を求めてもがく様子が、うまく描かれていたと思います。
時々天国(?)のお父さんが出てくるのが、唐突にファンタジーになるので最初は違和感があったけど、切なくて、それでいてほんわかとした気持ちになりました。 -
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おいしい文学賞第一回受賞作。若者向けのライトテイストながらしっかりと家族愛や若者の葛藤が盛り込まれていて、料理系の小説の中でもかなり出来がいいのではないかと感じました。
交通事故で父親を亡くした一家を舞台にした連作集です。料理力、家庭力で家族を支える長男。明るくて仕事は有能家事は無能な母親。天真爛漫な三つ子姉妹。
小学一年生がそんなに口回るかいと突っ込み入れたくなるところは有りますが、こんな明るい家庭はいいよなあとしみじみ思いました。
最近料理の楽しさを再確認した所なので、家族に料理作っておいしい顔を見る事が出来るのってめちゃくちゃ幸せだと思います。長男も紆余曲折して自分の道を見つけて行くので -
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シンママを支える高校生長男の成長記。
書き下ろし。
・母さんは料理がへたすぎる
・ないないづくしの女王さま
・待ちぼうけの幸せ
・プレゼント
・ウソつきたちの恋
・春が生まれる
・母さんの料理がへたすぎて
主夫だった父親が不慮の事故で旅立ち、料理が苦手な母に代わって食事の支度をする龍一朗。
おまけに3つ子の三姉妹のお守もあり、毎日が大変。
三つ子の中には不思議な力を持ち、あの世と交信する子がいたり、夫との別れに未練を残した母はそれに助けられたり。
龍一朗は親友の飛躍的な活躍に、自分を卑下してしまうが、自分の料理が周りを幸せにし、他人と比べず、自分の道を進むことの大切さを学んでゆく。
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全7篇からなる連作短編集です。
章ごとに主人公が異なり、視点が変わることによって、ラブコメやファンタジー、青春小説など色々な楽しみ方ができました。
父親を亡くしたという暗い要素はあるものの、終始ポワーンと温かく包み込むような雰囲気でしたので、ホームドラマを見ているようでした。明るく前向きにさせてくれる作品で、
改めて、手料理は人を暖かくさせるなと思いました。料理人やコンビニが作る料理も美味しいですが、やっぱり自分が作った料理や近しい人が作る料理の方が温かみがあるかなと思ってしまいます。
5人家族+1人、それぞれの人物に愛着があり、とても魅力的でした。全員にエールをあげたいです。