佐藤拓己のレビュー一覧
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『肥満の科学 -人はなぜ太るのか-』で果糖についてお勉強中だったこともあり、新刊コーナーで出会った本書をお持ち帰り。
『肥満の科学』では果糖についての興味深い研究結果とともに、果糖が肥満を引き起こす詳細な仕組みが解説されていたので、本書の内容もスッと理解することができた(もともと分かりやすい内容にまとまっていたこともある)。
ページ数的にはサクッと読めるボリューム感だけど、その量と相反して飽食の現代を生きるホモサピエンスにとっては結構深刻な内容だと感じた。
私は趣味でボディメイクをしていることもあり、あまり砂糖菓子や清涼飲料水には手を出さない(というか興味がない?)のだけど、通常運転の世界においてはお菓子やジュースはあまりにも身近になり過ぎてて、一般ホモサピはこれらの食品から果糖(とくに異性化糖)を無意識に摂取してしまっているんだろうなぁ、と懸念。
今この時代を生きるホモサピは、大昔から頭は賢くなったように見えても、実はその身体の仕組みは数万年前のホモサピから大して進化してないんだ!っていうことを意識して生活(食事、運動、休養)しないとダメですねと思いました。 -
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「鳥は恐竜である」
いやいやいやいや何を言うてるますのん?じゃないですか、わいら世代としては
でもね、どうやらそうなのよ
いやー、面白かった
うん、本当に学問の世界は日清ラ王よね!間違えた日進月歩よね!
あらゆる分野でわいたちが子供の頃「常識」とされていたことが、覆されている
そしていつの間にか置いてかれていたことに気付く
ショック!ショックミー!
はい、恐竜です
日本男児を構成する重要な要件のひとつが「恐竜好き」であることに異論はないと思います
そんな日本男児の多くは恐竜とは爬虫類の一形態というような認識でいたと思うんですが、最近の研究では爬虫類よりも鳥類に近い、いや鳥と恐竜はほぼ一緒やんということが分かってきたんですな
詳しくはめんどくさいから書かないけど、昔学校で習った脊椎動物の分類な
「魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類」やったやん?
あれ、今では「魚類、両生類、爬虫類、恐竜類(鳥含む)、哺乳類」という分類が正しい!というのが多数派らしいのよね
なんでそんなことになってんのよ!って思ったら本書を読めばいいじゃない
いやー「新しい世界」を知るのはいつだつて楽しいなー -
Posted by ブクログ
三畳紀に恐竜が台頭した原因を、低酸素への適応で運動能力が格段に高かったことに起因すると説明し、ペルム紀末の大量絶滅の原因を火山活動によるものと断定的に述べているが、説得力があって分かりやすい。初期獣脚類はすでにインスリン耐性で低酸素下に対応し、早い内に気囊も備えていったとの主張。そもそもインスリンは単細胞生物に対しても複雑な脊椎動物と同じ効果があり古代からあるホルモンで、獣脚類がボディプランを変えたことは非常に革新的だった。よく分からなくなるのは獣脚類以外の恐竜について、鳥盤類などはどうなのか。鳥盤類の骨を調べると気囊がなかったようだが、スーパーミトコンドリアを完成させて気囊が進化する前に分岐したのか、それとも体を大きくするために後から気囊をやめて骨を大きくしたのか。
また、大量絶滅後の三畳紀最初に台頭したのはワニ系統である偽鰐類のはずで、獣脚類はその後に台頭しているので、本書の内容と矛盾が生じている。コエロフィシスの比較動物としてトカゲっぽい主竜類が出てくるが、それ以外にもティラノサウルスの頭骨にそっくりで食物連鎖の頂点にいた偽鰐類もいたため、そういった動物との比較も必要に思われる。低酸素への対応一本だけでは説明しきれないことも多く、植物の植生なども動物には影響が大きいはず。
また白亜紀後期の大絶滅のあと、哺乳類が台頭するが、なぜ鳥以外の恐竜は絶滅したのか。鳥盤類の小型が生き残っていてもよさそうなものだが…
いろいろ分かって面白い本だが、同じくらい謎も生じてしまった。何回も引用されているとおりピーター・ウォードの影響をとても感じる内容でもあった。 -
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タイトルに魅かれ購入。
鳥の何がすごいのか?
それは高い運動能力だ。
ヒトと比較すると、ヒトは高度8,000m以上のエベレストでは酸素ボンベを必要とするが、鳥はその上空を悠々と飛ぶことができる。
これは「スーパーミトコンドリア」という哺乳類のミトコンドリアとは全く異なるものをもっているからだ。このため、鳥は酸素消費が高く、活性酸素が低く、脂肪の合成が低い。
この形質は、約2億5千万年前に起きた大絶滅後の低酸素という強力な選択圧のもとで、進化する過程で生み出された。
過酷な環境にさらされても、生物は自らボディプランを変更することにより、環境に適用することができる。それは鳥に限ったことではないが、生物の進化、恐るべき能力に圧倒される。
鳥の体温、何度くらいかご存じだろうか?
それは42度。飛行する鳥は体温が40度以上ある。
飛ぶためには、エネルギー代謝を大きくしなければならない。そのために体温は高い。
体温が高い状態だと、バクテリアによる感染症にかかる可能性は極端に低い。更にがんも極端に少ない。寿命も長い。肥満もない。
いいことずくめだ。
鳥はなぜ長生きなのか。これはインスリンと関係があるらしい。インスリンの生理作用は、①血糖値を低下させる、②老化を促進する、③ミトコンドリアを抑制する。
ヒトでは、インスリンが肥満や老化を促進するらしい。
鳥はインスリンに対して感受性が低い。このため、①血糖値が高い、②老化が抑制される、③ミトコンドリアの活性が高い。
鳥の能力に改めて驚きを感じる。 -
Posted by ブクログ
タイトル通り、鳥とその先祖の獣脚類のすごい運動能力について、インスリン耐性、スーパーミトコンドリア、気嚢システムなどの進化から解説したもの。
【目次】
プロローグ すべては低酸素から始まった
(1)ツルはエベレストを越える
(2)スーパーミトコンドリアはゲームチェンジャー
第Ⅰ部 初期獣脚類のニュービジュアル
第1章 コエロフィシスのニュービジュアル
第2章 三畳紀のチャンピオン、コエロフィシスの実態
第3章 鳥が恐竜になる日
第Ⅱ部 インスリンが織りなす新しい生物進化
第4章 インスリンで低酸素を生き残る
第5章 低酸素がボディプランを決める
第6章 空気が一方向に流れる肺
第7章 獣脚類への進化はゲノム欠損から始まった
第Ⅲ部 スーパーミトコンドリアが創った鳥と獣脚類
第8章 スーパーミトコンドリアが創った獣脚類
第9章 獣脚類の卓越した運動能力
第10章 鳥はもっとすごい!
あとがき 恐竜ルネッサンスから生命科学へ
【参考資料】
【コエロフィシスの復元画と伊藤丙雄氏について】 -
Posted by ブクログ
脳のエネルギーがブドウ糖というのが一般的ですが,ケトン体をエネルギーにすることで,脳の寿命が延びるという,非常に興味深い内容の本でした。
最初の神経細胞等脳の仕組みについては,可能な限り平易に記載してくれているとは思いますが,馴染みのない分,1回読んで理解するのは難しかったです。
一番参考になったのは,どのような食事が長寿に結びつくかというところです。
この本で紹介されていた長寿村・短命村の研究は,他の本でも読んだ記憶がありますが,かなり昔の研究であるにもかかわらず,今も色あせないその内容に改めて驚嘆しました。
この食べ物がいいなど毎年のように新たなブームがありますが,本質は変わらないのだと思います(もちろん今後の研究で,新たな知見が得られることは期待しますが)。
ケトン食というのは,かなり特殊で,毎日の食事に取り入れるのは相当ハードルが高いように思いました。
糖質の過剰摂取に注意し,ケトン体を働かせる食事を心がけようと思いました。 -
Posted by ブクログ
以前からケトン体には注目していたが、本書は科学的に検証をしながら解説をしている。ただ世界で完全に学説が定着しているわけではない、ことは著者も記載はしている。
要約すると、
1)脳のエネルギーとしてブドウ糖よりもケトン体の方が効率が良い
2)糖やそれによるインスリンは脂肪を蓄積させる作用があるが、ケトン体はその脂肪から生成される
3)脳の老化を防ぐためにはインスリンスパイク(糖分を摂った食事の後に起こる)を減らし、ケトン体で生活をする仕組みにシフトする。具体的には日々適度な運動をし、食事の時間間隔を長くし、必要以上の糖分を摂らない。
そしてケトン体を増やす食事の例が出ているが、なんと自分が5月に実践した「トータルワークアウト」に近い。糖質を減らし、タンパク質を摂取。ただ油の摂取は割と行うみたい。 -
Posted by ブクログ
アメリカ人に肥満が多い理由と、果糖による人体への影響がよくわかった。
やっぱり和食はすごいんだな。(塩分は気になるけど)
この本は単なるダイエット本や健康本にはとどまらず、果糖摂取に対して警鐘を鳴らしている。
果糖の使用を制限なく認めている社会や、ビジネスとはいえそれを蔓延させ消費させている食品業界への憤りも感じられた。
現代の日本人の30%が既に脂肪肝!これはもう他人事ではない。
肥満、糖尿病、脂肪肝の予防・健康維持の話だけでなく、がんとの関連やがん治療への発展の話まで及んでいたのは興味深かった。
一時期流行った糖質制限は、もともとは糖尿病患者に対する食事療法であり、あくまでも「病院食」。一般の健康維持のための日々の食生活に取り入れるのは、食の制限が多くて継続が難しい。
本書が提唱する果糖制限であれば、それほど困難もなく続けやすいのかもしれない。
本書で述べられている果糖制限の方法は、あまりに簡便でびっくり。
実行しやすいかもしれないけど、生理学、生物学、栄養学、医学、臨床、人類の歴史、、、いろいろな見解を得た上で講じた対策がそれだけ?とちょっと拍子抜けした。ほんとにただ果糖を避けるだけ。
予防医学として、何か今ひとつ物足りない感がある。
臨床研究の実績やエビデンスとまでは言えないとしても、この方法で一定期間果糖制限をしたらこれくらい効果が得られた!という健康番組レベルの検証くらいのものでもいいから、なにかあったらもっと惹きつけられたかも。
内臓の健康維持は外からわからないので難しい。意識していても効果も見えにくい。沈黙の臓器(肝臓)の長期的な影響となるとなおさら。
今後、さらに踏み込んだ研究やエビデンスが得られることを期待したい。
面白いなー わかりやすいなー と読み進めて、どんどん話が深くなってきたと思ったら急にあとがきになった。
まだまだ気になることがあったのに、、、!
とはいえ、知らないことがたくさんあって勉強になった。果糖制限、ゆるく生活に取り入れてみようかな。成分表示を意識してみよう。
…コーラこわい。