認知症未来共創ハブほかのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今後必ず、認知症というものに何かしら向き合う場面に出くわすだろうと思い、読んでみることに。
その人がその人でなくなるような気がして、ぼんやりとした不安があった。
この本を読んで、認知に障害があるけれども、その人にはその人なりのリアルな現実を生きているのだろうなと感じた。
時間の流れや、見え方、聞こえ方、理解の仕方は異なるけれど、その人は今、何を考えて、何を感じているのかなぁと客観的に見るような心持ちで、接することができればなぁと思う。
翻って、自分自身に認知症が出た場合は、あまり不安がらずにその症状と付き合えるようになっていたいとも思うが、はてさて、実際直面したらどうなのだろう…と今は -
Posted by ブクログ
Eテレで観てやっと読む。わかりやすく認知症の人は全ての記憶が曖昧になると誤った見方をしていたが一部だけしか衰えていないと知り、そして記憶が残らないから怒っても明日には忘れるだろうとおもっていたけど怒られた事を理解していなくても怒っている事はちゃんと分かっていると誤った見方ばかりしていた。幼いころの感じた事が認知症になって同じ感じ方をしている。
理解したが両親がそうなった時に自分は理解を示す事ができるのだろうか??うまく生活していく事ができるのだろうか。
でも誤った見方で認知症の人と接するのではなくちゃんと理解した接し方ができる点ではすごくわかりやすい参考になる一冊。 -
ネタバレ
・認知症患者は、異世界を訪れた旅人のようなもの。彼らには、健常者とは違った世界(現実)が見えているのだ。
・認知症患者は、あてもなく歩きまわっているわけではない。家の外に出るには、必ず何らかの理由がある。
その行動は過去の思い出や週間に由来することが殆どだ。
・目の前に存在している世界と、人が知覚する世界は同じではない。
人は何か行動する時、「知覚」「判断」「行動」というプロセスを何度も繰り返すことによって、
脳に経験・知識が蓄積されていく。
認知症患者は「知覚」や「判断」にトラブルが起こることで、日常生活に支障をきたしているのだ。
・人の感覚は時間帯、気分や体調によって変わり得 -
Posted by ブクログ
タイトル通りちょっとした旅行気分で
認知症という病気のポイントを抑えることができました
認知症予備軍の当人にも面白く知識が得られるかも
ただ忘れてるだけなのかと思っていたけど
こんなにも不安でしんどい世界なのかと驚きでした
戸棚の中身が想起できないとか
考えてる通りに体が動かないとか
自分だけタイムスリップしちゃってるとか
ただの物忘れとは違うんだということが
分かりやすく、そして面白く学ぶことができました
まだ家族は大丈夫だけど
もしなったら気付くポイントがたくさん
明日の自分にメモを残すとか時間術の本にあったけど認知症になってしまったらそのメモの内容すら理解できないっていうことな -
Posted by ブクログ
デザイン性がとても良くて、読みやすい本だった。
特に認知症“世界の歩き方“として、当事者の声を旅人の声と表記しているのは、好感が持てた。
当事者としても意図せず様々な症状が降り掛かってきて未知の世界に飛び込む者であり、当事者でない人間も予期せず自身も突然旅に放り出される場合もあるし、既に旅を始めている旅人の声に耳を傾ける。
ミステリーバス、
ホワイトアウト渓谷、
アルキタイヒルズなどなど、症状別にユーモアある名前がついているのも表現がやわらかくなって良い。
症状によっては施設に頼らないとパニックの日々で大変そうだなと思いながら読んでいたら、どうやらそれでもまだ工夫して自立した生活をおくって -
Posted by ブクログ
介護福祉士の頃に見知って学んだ知見の他にも、何か自分の知らない盲点があるかもしれないと手に取ってみた。
認知症というと、一番特徴的なのは記憶のトラブルなわけだが、まず記憶のトラブルに関連して、今目に見えてるものですら戸を閉めたりして見えなくなると存在が記憶から消えてしまうようなパターンや、レジで聞いたり見たりした金額の数字が財布に目を落とした瞬間に消えるパターンなど、あらゆるシーンで困難が起きることはあまり認識しきれていなかった。
さらに記憶のトラブルだけではなく、計算が出来ない、言葉が理解できない、どうしたら良いか分からないといった理解や判断のトラブルや、身体がうまく動かせないという行動