まかろんKのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あらすじ
ある冬の朝、灯台から海を眺めていた僕はクラスの人気者、秋永音子に出会う。その日から毎朝、彼女から呼び出されるように。夜明け前、2人だけの特別な時間を過ごしていくうちに、音子の秘密、そして“死”への強い気持ちを知ることに。一方、僕にも双子の兄弟との壮絶な後悔があり、音子と2人で逃避行に出ることになったのだが――。同じ時間を過ごし、音子と生きたいと思うようになっていき「君が勇気をくれたから、今度は僕が君の生きる理由になる」と決意する。傷だらけの2人の青春恋愛物語。
明るい人気者のヒロインと双子の兄弟の一人が、夜明けの灯台で出会ったのを機に、教室だけでなく、2人だけの特別な時間を過ごしていきます。
表向きの「顔」とは違い、そこには2人でしか語ることができない様々な事情を垣間見ることができます。
ちなみに双子の兄弟ということで、ちょっとしか仕掛けがされていて、驚きでした。
その事情を知ると、なんとも切なくやるせない気持ちになりました。なかなか自分では踏み出せない事情、そしてその時の後悔といった心の揺れ動きが印象的でした。
表では見せない陰の部分を夜明けでの出会いによって、少しずつ打ち解けていく描写に、暗闇から明るくなったかのように、スーッと清々しくなりましたし、気持ちも明るくなりました。
個人的にも夜明けの風景を見ると、気持ちが開放的になるのは共感できるので、2人の閉ざされた過去を徐々に開けていく描写は、気持ちわかるなと思いました。
暗い内容でも、文章の表現によって、色々な雰囲気を演出するのですが、この作品では、青春を感じさせるような清々しさや爽やかさがありました。お互いのネガティブな気持ちを共有することで、前向きな気持ちにしようと切磋琢磨し、生きていこうとする展開は、読んでいてこちらまで気持ちが明るくさせられました。
悩みを共有することの大切さを噛み締めました。
日々辛い状況があるにせよ、一人で抱えず、周りに言うことも大切であると感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ多様性が認められつつあると言っても、自分が「正しい」と思ったこと以外を認められない人もいる訳で。
その「正しさ」を他者に押し付ける、もしくは他者から押し付けられることもよくある話で。
その結果、一方的な「正しさ」のレールからはみ出してしまう人たちもいる。
この話は、そんなレールからはみ出してしまった(と周囲のせいで思い込まされてしまった)人たちが集うシェアハウスの物語。
年齢も性別も様々。
皆、このシェアハウスで少しずつ少しずつ今の自分と、これから先どう周りと向き合っていくかの答えを探っていく。
例えば、精神的に追い込まれて休職を余儀なくされた彼女は、仕事を続けるのか、それもと新しい仕事を探すのか、半年の間でその答えをゆっくり出していく。
彼女の場合は「結婚することこそ幸せ」と考える母親からの抑圧もあったので、なかなか大変だった。
いや、まあ他のメンバーも大変だったけれども。
メンバー唯一の男性は、やばすぎるストーカー被害のせいでメンタルごりごり削れていたし。
中学生の彼女も、よりによって親が自分を理解してくれないことで家を出る羽目になってしまったし。
びっくりしたのは、そんな彼女たちを受け入れてくれていたオーナーの女性も、実は家族がバラバラになってしまった過去持ちだった点。
しかも、どちらかというと無自覚ながら自分の「正しさ」でもって家族を型にはめていた側だった点に驚かされた。
前述の彼女たちを追いこんだ側だったということ。
勿論、今は違うけれども。
成人君主なんてキャラが存在せず、みんな不完全で完璧ではなくて、でもそれに焦らなくていいよと思える物語という。
人を追い込む側、追い込まれる側(一応自覚をもって追い込んでいる人はいない、無自覚に、そして結果的に相手を追い込んでしまっている)様々な人が出てくるので、共感できるキャラはきっと出てくるはず。
果たして、どちらに共感できるのか。
自分はどちらかというと今の自分でいいと開き直っている側だが、それを他者に押し付けることはしたくないなと思った。
気をつけねば。 -
Posted by ブクログ
辛い経験をした人は、他の人に手を差し伸べることができる。
シェアハウスの住人たちを見ていると、そのことがひしひしと伝わってくる。
まだ辛い出来事の渦中にいるはずの彼らが、他の人の支えになることで、自信や生き甲斐を取り戻しているような気がする。
みんなのお母さん的な存在である春枝さんにも、家族の確執に悩んでいる。それでも困っている人の助けになりたいと行動できるのはすごい。こんな大人になりたい。
そして、こんな立派で完全無敵に見える人でも、失敗や後悔してしまうことがあるのだと思うと、少し安心してしまうのだ。
今いる環境で動けなくて苦しい思いをしている人に、読んでほしい。きっと心が軽くなる。 -
匿名
ネタバレ 購入済み存在を消したい
小学生の時にいじめにあった事がトラウマとなり声が出なくなり保健室登校をしていたが放課後は美術部員として1人美術室で絵を描いて過ごしていた。唯一の楽しみは校庭で風を切る様に走る彼をスケッチして密かに憧れていた、クラスの人気者の彼は相手の心からの声が聞こえてらと言う不思議な能力を隠して生きて来た。家族からも距離を取られていた。そんな2人の出会いは過去の出来事も含め色々変わっていくきっかけとなる。