大川内直子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何となくみんなが感じていたことを、明確に説明してくれた気持ち良さが本書にはあります。
常に進出するフロンティアを見つけて来た私達。フロンティアが見つからないことが今の閉塞感の原因の1つのように思えます。
そんな時どうすべきか。
著者は文化人類学の概念でインボルーションを提唱しています。内へ向かう発展です。もとはジャワ島の農業発展の特徴を表したものです。
そしてインボルーションを加速させた時に最終的にたどり着いたのが「アイデア」。今のところAIでは不可能な人類だけのものです。
この財産は、新たなフロンティアが見つかった時にはもっともっと活かされると思います。きっと物凄いROIになるはず -
Posted by ブクログ
資本主義は、行き交う車や株価の上下だけで語られる時代を過ぎた。いま最前線にあるのは、形なき「アイデア」である。文化人類学者・大川内直子は、その動きを市場の論理だけでなく、人びとの暮らしや価値観の編み目から読み解く。
発想は一人の頭の中に生まれるが、共感という回路を通って社会に広がる。そこでは効率よりも物語が、所有よりも共有が力を持つ。
だが、創造性さえも競争に組み込まれるとき、私たちは何を拠り所とするのか。
利益の先にあるのは、人間の想像力をどう守り、どう育てるかという問いである。アイデア資本主義とは、経済の話であると同時に、人間観の試金石なのだ。 -
Posted by ブクログ
書名から想像する内容と読後感が微妙に違うが、切り口はそれなりに興味深かった。
「将来のより多い富のために現在の消費を抑制し投資しようとする」ことができる人は、ある意味いくばくかの富と冷静な論理思考を持っている恵まれた人だろう。残念ながら自分自身を含め、大多数が不安で仕方がないので、やむをえず現在の消費を抑制し、なけなしの金を貯め込んでしまうのが実情かと感じてしまった。
しかし、経済を回しているのは「将来のより多い富のために現在の消費を抑制し投資しようとする」少数の勝ち組なので、大多数の搾取される側の人々はあまり関係ないというか誤差の範囲なのだろう。