サラ・フライヤーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今や世界最大級のSNSとなったインスタグラムの舞台裏を取材した本。フェイスブックに買収された後に焦点を置いて書かれているが、確かにここの物語が実に興味深い。親会社CEOと創業者の思想がここまで相容れないとなると(ただし例によってマーク・ザッカーバーグは取材に応じていないので視点の公平性には少々注意)現場は本当に修羅場だったんだろうなぁ…極東の平社員としては同情を禁じ得ない。同時に現在のインスタグラムの世界観を、綺麗な面も揶揄される面も含めて作り上げたのが創業者の並々ならぬ鋼の意志だったのもまた皮肉。GAFAのような巨大テクノロジー企業でも最後は人間同士の話になってくるのだなと。企業カルチャーの
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Posted by ブクログ
とても面白いです。読みやすく勉強になりました。インスタとFacebookのコンセプト・思想が全然違うことがわかりました。
マークザッカーバーグが超えられない(理解できない)「エモい」ことへの評価軸をインスタ創業者2人(シストロム)は持っていて、その葛藤が描かれています。
もしかしたら、ザッカーバーグはビジネスを成立させたり組織を引っ張っていくために、「エモさ」への興味を抑えてる=データでコンテンツを評価しているのかもしれませんが。。
本書の論調は、データ重視のFacebookとアート性重視のインスタという対比です。コンテンツ・文化と資本主義という構図。永遠のテーマだと思います。 -
Posted by ブクログ
1.最近インスタを始めたので、運営企業がどのような成り立ちなのかを知りたくて読みました。
2.インスタグラムは今や発信媒体として欠かせないツールとなっております。そんなインスタグラムも創業者であるケビン・シストロムとマイク・クリーガーが2人で始めたビジネスにすぎません。「写真の共有」というコンセプトを基に、SNS業界に乗り込みました。
2012年には社員数が17人へと拡大していた状況下でフェイスブックに買収されます。本書では、創業者の2人がフェイスブックに買収される前と後の物語です。
会社が大きくなるにつれて自分たちがやりたいことができなくなるという迷いとの葛藤が描かれています。
3. -
Posted by ブクログ
インスタグラムの物語に感情移入して読むとフェイスブックめっちゃ嫌なやつじゃん!ってなったけどフェイスブックにはフェイスブックのめざすものがあるわけで、表紙にもあるようにビジネスと美意識の両立っていうのは難しいものだなぁと思った。どんなにすばらしい美意識を持っていたとしても、ビジネスとして成立しないと継続させられないもんね。
【読んだ目的・理由】仕事でInstagramを使う機会があって興味を持ったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.3
【一番好きな表現】インスタグラムに投稿される写真は芸術となり、芸術とは人生を実況中継するものでもあるからだ。(本文から引用) -
Posted by ブクログ
今、最も旬な(と聞いています)SNS、Instagram。
スタートアップからのあまりにも地道な作業と、無闇にユーザーを拡大するのでなく創業者のケビン・シストロムとマイク・クリーガーの美学を保ちながら成長する様を描く。
ベンチャー、スタートアップ企業ってこういう感じなんだ、と興味深く読んだ。
2人は性格もFacebookのザッカーバーグとはあまりにも対照的で、シャイで奥ゆかしい。
セレブへの売り込み(ユーザーとなってもらうだけで対価は払わない)も押し付けがましくなく、そもそも世界的なミュージシャンのこともよく知らなかったりする。「ところであなたのお名前は?」と質問し、相手の答えを読んで -
Posted by ブクログ
Instagramが生まれて、Facebookに買収され、創業者が退くまでをドキュメンタリー風に書いてあります。InstagramとFacebookの根本的な違いについて理解が深まりました。 Instagramが約10億ドルで買収されたとき、社員がたったの13人しかいなかったというのに驚きました。しかし、思想がしっかりしていたからこそユーザーに愛され、ザッカーバーグにも目を付けられ、その後の成長にもつながったのでしょう。日本語訳が、ところどころ主語がわからなかったり、ファミリーネームとファーストネームをごちゃまぜに記載されていたりで読みにくい部分はありましたが、とても読み応えのある内容でした。
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Posted by ブクログ
自分も含めて2012年にFacebookがインスタグラムを10億ドルで買収した時は多くの人が懐疑的だった。
急激にユーザー数を増やしているアプリとはいえ、利益が出ていないスタートアップに10億ドルの値がついたのだ。
だが、5年後には皆がこの買収は大成功だったとみなすようになる。テクノロジー企業の関係者も投資家も、企業としてのFacebook(現Meta)の今後の成長ドライバーはInstagramだと信じて疑わないようになった。
本書の時間軸は、ケビン・シストロムがスタンフォード大学の学生だった2005年から始まり2018年にInstagramを離れるまでである。
この13年間の中で、共同創業 -
Posted by ブクログ
長くて 読むのに少し苦労したけれども、現instagramのユーザーとして、このサービスがどのような思想で作られたのかを知れたこと、また、大きなIT企業に勤める身としていろいろと自分を顧みる機会になったこと、この2点でとても読めて良かった本。instagramが、創業者と従業員によってとても大切に育てられてきたサービスであることがわかる。その思想は、ちゃんと届くべきユーザーに届いていくことも。すごく幸せな関係性にみえても、スケールするということにはお金とリソースという避けては通れない問題もあり、アプリケーションサービスを作る人には必ず訪れる危機だと痛感させられる。いまはコマースに舵を切ったin