ウォルター・テヴィスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2021年に発売された本書であるが、年をまたいで読み始めることに。あっという間に読み終えてしまった。読み始めから「面白い作品に出合えたかも…」という期待を持たせたが、その予感は的中した。私個人としてはかなりハマって読めた。主人公のベスが非常に魅力的に映る(表紙のドラマ版の役者さんの印象もあるかもしれないが)。
単にチェスで無双しまくるかと思いきや、年齢が上がってくるにつけ、神童も人間関係やお酒におぼれて挫折を味わったりするさまを淡々とテンポよく描いていく。「淡々と」と書くとどうしても「あっさり」として物語に浸れないのかというとそうではなく、どうしてそうなるのかベスの心のうちがしっかりと描いて -
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Posted by ブクログ
久々にドはまりしたドラマの原作をやっと読んだ。
文体はさっぱりしていて、飾気や情感はほぼなく、すごく丁寧に書いた脚本みたいな印象で、ドラマにしやすかったのではないかと思った。かなり原作に忠実に作られていたことがわかった。
無口な主人公ベスの心情が文字化されてあり、そこはやはり小説の醍醐味だなと思う。
ベスが初対面で嫌いになったり心の中で悪態つく人多くて笑う。特にドラマでは気がつかなかったけど、自分より年下のチェスプレーヤーのジレフに対してあんなに心の中で辛辣に貶しているとは、小説を読まないとわからなかった笑。
チェスがメインの話ではあるけど、チェスを通じて孤児で孤独だったベスが人間関係を展開し -
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Posted by ブクログ
ネタバレ誰かも書かれていましたが、
私もNetflixドラマで観覧してから原作を読みました。
映像を観た後だったので、原作が読みづらかったという事は無かったです。
ただ、映像を見た直後は史実だとばかり思っていたので、原作も読んでみたくなったのですが、
実はフィクションだった知りビックリしてしまいました。
それだけ、話が上手く進んでいたし纏まっていたように思います。
孤児院で孤独と疎外感に蝕まれながらチェスを習う→勝利すると周りから注目される→脚光と孤独と勝負に塗れながら酒に溺れる→本当の人間の温かみを知る。
孤児という不安定な心や、その不穏な空間、
チェスでは、感情を表に出すと負けてしまうんじゃない