猫屋敷ぷしおのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
この作者さんの過去作、表紙だけを並べてみると、この作品だけ異色なのか…。
東京で夢破れ掛けの大学生・間宮宗助が、自らの感情に気付いた時には諦めざるを得なかったおばさん(叔母)夫婦の葬儀の為に訪れた地で、中学生の従妹・九谷唯奈が不本意な諦めを迫られていたところへ、思惑は違っても徐々に徐々に、そして深く関わってしまうお話。
大学3年生と中学2年生、4~5年後だったら普通の恋愛作品として読めたかも知れませんが、現在の倫理観の中では何とももどかしい…。
宗助の休学の明ける来春でも、唯奈は未だ中3。厳しい現実を思うと…。 -
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種族間戦争終結後に種族間の融和を目的に設立された、実験都市ミイス。ある日偶然目撃した異種族結婚に感動したアーニャは、結婚相談所マリーハウスで、異種族間結婚を取り持つべく奔走する。
「種族間の融和」という課題を、「結婚」という観点から分解して描いたファンタジー作品。例えば、種族間の寿命の違いといった課題に対して真正面から取り組む様子を、コメディを交えながら軽快なタッチで描いているのが素晴らしかったです。
種族ごとや職業ごとの特徴や拘りを踏まえた上で、新しい道を提案していっているのが良かったですね。
正直に言うと読み始めは「17種族って多すぎない」と思ったのですが、いざ読み始めると気になりませんで -
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1冊。ツカサさん初の、SFやファンタジー要素の無い純粋現代物です。舞台は北陸の沿岸部の町"七登"。海水浴が出来る海岸が有って冬は雪に覆われるところ。日差しは強いけど海岸沿いの地の海風の涼しさが感じられる作品でした。
ホストのバイトをしている主人公が最初ホストテクで女の子に語るところが面白かった。それが昔の女友達に全く通用しなかったところも二人の複雑な関係性が見えて良かったです。
話は一応しめられた感じだけど、この先の色んな女の子とのトラブルとかも味わってみたいと思いました。
しかし主人公のイラストがやけにイケメンでラノベに合わないと思ったらホストだったとは。イケメンキザチ -
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溺れている時、手や足をバタバタと動かすと余計溺れてしまうから一旦落ち着いて手足を動かさない方がいいという。
ダメだ、ダメだと思いつつも気持ちはそのダメな方、ダメな方にばかり向かって行く。皮肉なリバウンド効果である。
物語や構成として新しいものであるとか、目立つものはない。この作品はそこがいい。奇をてらっていないから、まっすぐに突っ込んでくるのだ。
あとがきによればこれはラブコメ、ではあるらしい。確かに笑えるところもあるのだが、その比率は全体の一割程度で、あとはもう溺れていく二人の姿しか描いていない。この二人どうなっちゃうんでしょうね……。 -
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ネタバレ主人公が夜に出歩いている同性の教え子に出会い、放っておけずに深入りしていく話。
主人公が教え子を気になり始めた理由ははっきりとは描写されていないものの、母親の身勝手さや容姿、甘え上手さなどから察せられるようになっていた。正直、上記理由だけで好きになって葛藤は描かれているものの超えるべき一線は拒まずに確実に超えていくのは、主人公が既婚であることを踏まえると、どうもノリが軽く感じられ、いまいち話に感情移入がしにくかった。結局、主人公は教え子を人として大切にしたいのか恋愛的な歩みを進めたいのか、態度がはっきりしないのがもやもやした。信頼や安心ではなく優越と嫉妬で付き合っているように思えた。
物 -
Posted by ブクログ
作者さんの「安達としまむら」という作品が面白かったので購入。ちなみに「安達としまむら」もいわゆる百合モノで、ほのぼのとした日常のなかで2人の女子高生が少しずつ友達以上になってゆく…という作品。一方、本作も百合モノであるものの性描写なんかがあったりして、「安達としまむら」よりもやや過激かも。
ストーリーはタイトルのまんまなので説明不要。ラノベよりのちょいエロ百合展開が読みたい!だけど文章はある程度ちゃんとしていてほしい!という人に特にオススメしたい作品。
心情描写はとても丁寧で、教師でありながらも教え子に惹かれてしまっているという背徳感がいい感じに表現されていたように思う。
エロさもいい感じ