ハル・ビュエルのレビュー一覧

  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    「この写真を撮った人は自殺した」
    小学校のとき、ハゲワシと少女の写真を見せてくれた先生が言った言葉は、永遠に心から離れません。

    なぜこの写真を撮る前に少女を救わなかったんだと世界中から非難された、ケビン・カーター。
    当時は私も非難した側と同じことを思っていました。撮っている場合じゃないだろうと。
    当の本人も写真を優先させたことを後悔していたと読んで分かりました。
    でも、この写真がなければ饑餓の現実は世界に伝わらなかった。重い意味を背負ったこの写真は千語に値したのだと思います。

    撮っても苦しかった
    撮らなくても苦しかった

    まだ子供だった多感な時期にこの写真を見れたのは、ケビン・カーターさん

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    2021年07月21日
  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    ピュリツァー賞(ピューリッツァー賞)は、新聞出版業で財を成したハンガリー生まれのアメリカ人、ジョーゼフ・ピューリツァーの遺志に基づいて、ジャーナリストの質の向上を目的に1917年に設立された。受賞対象は報道のほか、文学、音楽など、21部門に亘るが、1942年に創設された報道写真部門は、その中で最も権威ある部門のひとつである。
    本書は、1942年から最新までの70年間の受賞写真を、撮影時の状況、写真への反響、写真家自身の証言、撮影機材や条件を記した撮影データ、及び同時代の出来事とともに収録したものである。(私の手元にあるのは、2011年出版の第1版なので、2011年の受賞作まで収録)
    本書をめく

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    2020年12月01日
  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    ネタバレ

    どの写真にも強烈な印象を持ちました。浅沼稲次郎が狂信的な右翼学生山口二矢に襲撃される瞬間を捉えた、長尾靖撮影「舞台上の暗殺」、ケネディ大統領を暗殺したオズワルドが射殺される場面を撮影したロバート・ジャクソンの「全世界に生中継されたオズワルド殺害」、実写で見たこともあるエドワード・アダムズ撮影「サイゴンでの処刑」、南アフリカでの飢餓によって今にも死にそうな子供とその死をじっと待っているハゲワシの姿を捉えたケビン・カーター撮影「ハゲワシと少女」はこの写真集を見る前から記憶に残っていました。 最近の受賞作は、テロや内戦を捉えたものが中心となっています。カメラマンも命がけです。

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    2015年10月19日
  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    写真一枚でその時代の背景が分かる印象的な写真が多かった。中にはグロイものもあったりだけど、結局宗教、イデオロギー主義主張の違いからの紛争、民族問題で戦争は起こるんだなと。悲観的な写真が多いイメージだったかなぁ。

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    2022年04月24日
  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    ネタバレ

    ピュリッツァー賞受賞写真ということで、どこかで見たことがある写真が多い。故沢田教一氏など日本人カメラマンの写真もある。受賞した写真を撮ったカメラは日本製が多い。ニコン、最近だとキヤノン。ニコン(元は日本光学)は、もともと軍需産業で三菱財閥の一員。戦艦大和の測距儀も日本光学製だったはず。

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    2019年03月15日
  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    普段写真は見る機会がないが、一枚の画像に色々なメッセージが込められており、時代や歴史を感じられた。
    写真の展覧会などにも足を運んでみようと思う

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    2018年06月12日
  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    フォトジャーナリズム、写真の意味について考えさせられる。
    写真の持つ力(言葉よりも直接人の心に響く力がある)は、政治にも影響を及ぼす。写真によって切り取ることは、客観的な報道ではなく意図をもったものにどうしてもなる。決定的な瞬間をとることは、事件にかかわった被写体や関係者にとって失礼、暴力的なものであるかもしれない。
    世の中の血なまぐささが心にズシンと響く
    写真の持つ力の恐ろしさが良く分かる。

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    2016年09月10日
  • ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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    ネタバレ

    アメリカで最も権威ある賞のひとつであるピュリツァー賞の写真部門の全年度の受賞作を収録した本。
    どこかで見たことのある作品も多々あったが、その写真の撮られた背景、撮影したカメラマンの苦労、その後の人生など、解説を読むことで写真を見る目もまた変化する。
    残酷で悲惨な現実のその瞬間を切り取った報道写真は、見るものの胸を打つ。
    目を背けたくなるような厳しい現実も、見なくては、知らなくてはいけないのだと迫るような写真の数々にただ、圧倒され、頭が下がるだけである。

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    2017年12月19日