小栗山智のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
呉明益の本を読むのは「自転車泥棒」,「歩道橋の魔術師」についで3冊目だろうか.それら2冊よりも,さらに幻想色が強い.
舞台は台湾東岸であり,太平洋を漂ってきたゴミの島の激突や海面上昇,温暖化による多雨化の影響を受けて,色々なことが崩壊に向かっている.また登場人物たちは皆,身近な人の「死」を経験している.そのような中で,夫と息子を亡くして自殺を決意した主人公のアリスが,ゴミの島と共にやってきたワヨワヨ島民のアトレとの出会いを通じて,再生に踏み出すことがテーマとなっている.
上のストーリーだけ読むと荒唐無稽だが,これらは背景であって,哀しみと暖かさが幻想的に描かれています. -
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Posted by ブクログ
ネタバレめちゃくちゃ読ませる文章。訳者が違ってもほんとに読みやすい。これはなぜ?
筆者も述べてるように今回はちょっと毛色が違うなあ。なんだかかなりフィクションが強い。ワヨワヨも現実のものかそうでないのかよくわからないままに進んでいく。実際に存在するらしいと言うことは後にわかるけど。
今作のテーマはやっぱり人間の負の遺産かな?
ゴミの島は主題だし、アザラシ狩りや鯨狩りに対する反対運動が描かれるのもなんだか似た側面があるような気がする。サラにとってアムンセンは困った父親ではあるけど結局サラは捕鯨反対の道に進む。それは今作では人間のエゴを戒める立場にある人間として描かれている気がする。トンネル掘りの技術者