渡邉克晃のレビュー一覧
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本を読んだり会話をしていると、自分自身の曖昧な理解に気付く事がある。その専門領域に詳しければ、もっと話が色鮮やかに広がるのかも知れない。地質学はその一つ。と言っても本著は地質学を切り口にしているだけで、偏った内容ではないし、例えば高校で地学を勉強していないような人にも分かりやすく読める本だ。
鉄鉱石の場合、鉄の含有量は重量比で60%前後。その次に多く含まれているのが酸素で30%前後、残りがリン、硫黄、ケイ素、アルミニウムなど。鉄鉱石は概ね鉄と酸素の塊と言う事。鉄を作り出すには酸素を取り除かなくてはならない。
アルミニウムは、ボーキサイトから作られるが、主に酸化アルミニウムが重量比で約50% -
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66種の鉱物の、好奇心をそそるちょっと「へんな」話を、
カラー写真と共に語る。国立科学博物館所蔵の鉱物、多数満載!
・はじめに
第1章 ちょっと違うだけなのに・・・・・・残念な石たち
第2章 この弱点さえなければ! おしい石たち
第3章 もっと内面を見て! 勘違いされがちな石たち
第4章 名前ののせいで・・・・・・誤解されがちな石たち
第5章 こう見えて私、石なんです 変わった姿の石たち
第6章 オレに近づくとヤケドするぜ 危険な石たち
第7章 どれも本当の私です 変身する石たち
4ページに本とカラー写真、鉱物の解説での構成。
参考文献、索引有り。
石のトリビア満載で、鉱物の知識も分かる、面 -
Posted by ブクログ
一見、関係なさそうで関係あるのが地質学。「ブラタモリ」でしか見る機会がないと思ったら、身近にあった。
著者が例に上げているガードレールは、鉄のかたまり。
ガードレールは、鉄鉱石から酸素を除去した後、さらに炭素と不純物を取り除いて、ガードレールの原料になる鋼ができる。
鉄が地球上に存在するおかげでできる。
言われてみれば不思議なのは、鉄の枯渇問題を今まで聞いたことがない。
鉄分不足の人はたくさんいるだろうが。
その理由は、埋蔵量の多さにあった。世界には、「縞状鉄鉱層(しまじょうてっこうそう)」と呼ばれる、分厚い赤鉄鉱の地層があり、それによって鉄を大 -
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理系はどの分野もダメダメ。どれか一つでも好きになろうと本や参考書、漫画を手に取るが記憶に残らず、好意どころか憎しみばかりが湧いてくる…
「中学生にわかる言葉で大人に説明する」ー 中学時代でも意味不明だったのにと疑心暗鬼になりつつ綺麗な表紙に免じて読んでみたら、まずまず楽しめた。科学に親しむには日常的な事象よりもこうした特殊な事例から入る方がとっつきやすいんだろうな。
著者のお言葉に甘えて好きなページから入る。
アンテロープキャニオンの鳥瞰図はあの有名な谷底からは想像できないくらいに意外で、観光中あの狭い谷底に渓谷を形作った鉄砲水が流れ込んできたと聞いた時はゾッとしたし、紙上だけでの体験が一気 -
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世界には美しい景色がたくさんあるが、コロナウイルスのせいで行きたくても行けない。
今回の本は、きれいなカラー写真と説明でどうしてこのような姿形になったのか分かる。
アメリカのアリゾナ州にある化石の森国立公園には、木の化石がある。今では信じられない
が、この辺りは2億5000万年前、熱帯の森林が広がっていた。
それが今では碧玉(へきぎょく)、英語ではジャスパーになった。
氷河というと、地球温暖化の影響で面積が縮小しているのかと思ったら、そうでもないところもあった。それは、南アメリカのアルゼンチンにあるロス・グレシアレス国立公園にある氷河の1つ、ペリノ・モレノ氷河だ。