金子幸彦のレビュー一覧
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損得や世間体や面倒くささなど、色々なことを計算しながら行動するのが、私たちには当たり前だ。
イワンや、国の人たちは、こういうことを全く考えない。それを「ばか」と表現されている。
「お妃さまも、ばかになりました。・・・国には、ばかだけが残りました。」
人が困っていたら、何も考えずに助けてあげる人たち。こつこつといくらでも働く人たち。
すごい、と思いました。こんな生き方があるなんて思ってもみなかった・・・というか、現代の日本の大人の世界に生きていたら、退化してしまう感覚。そう、退化したのは私たちのほうで、彼らの正直さと勤勉さこそが崇高だと思った。
トルストイの文学はキリスト教を根底に書かれているが -
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表題作の「イワンのばか」は子供時代に絵本で読んだきりの作品だったし、「人は何で生きるか」「人には多くの土地がいるか」の2作は、読んだ記憶こそあれどもいつ頃どんな本で読んだのかに関してはまったく覚えがなかったんだけど、子供時代に読んだ時よりも今の方が共感できるような気がしました。 少なくとも現代日本の経済社会で生き抜くためにはほとんど参考にならないお話ばかり・・・・ではあるのですけどね(苦笑)
「愛のあるところには神もいる」、「ふたりの老人」、「二人の隠者」の3作品は、「新々約聖書」かしらと感じられるぐらい「伝道書」っぽい作品でした。
個人的に気に入ったのは4つの小品で、これらの物語の -
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「トルストイの民話」を読んだのは大学生のとき。
「人はなんで生きるか」は素晴らしいよと聞いて読んだけど、正直そこまでいいのかわからなかった。
なんか、説教くさい感じがしたというか、小言を言われている気分になったっていうか。。。
結局オチは神様かよ!とかいうツッコミをしてたのも覚えています。
世界的な文豪に対してエラそうな態度ですね(笑)
その「トルストイの民話」から代表作を集めたこの本を、なんでもう一度読む気になったのかはわからないのですが、なんだか読んでみたんですよ。
そしたら、やっぱり名作は名作なんだなって思いました。
自分が成長したってことかな?
生意気さが減ったかな? -
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ネタバレ【Impression】
あれや、イエスマンの元にでもなってんちゃうかって話やな。
ただ上手いところで断るあたり、「馬鹿」とは何において「馬鹿」なのかを考える必要がある。
イワンが無敵状態で過ごしているから、読んでてすっきりするわ。
にしても、デブの商人のとこやったっけかで悪魔が露天で品物を干上がらせてしまう、って流れは恐ろしかった。
経済学の本にも使えそう
【Synopsis】
●3人兄弟と1人の妹がいた。長男は優秀な兵士、次男は商人として成功を収めたが、三男は馬鹿で妹は耳が聞こえず喋れもせずというどうしようもない状況だった
●そこに悪魔と3匹の小悪魔が登場。3人を仲違いさせる目的 -
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イワンのバカ!と聞くとトルストイより先に筋肉少女帯が出てきてしまう…(^^;
なんて余談はさておき、トルストイの「イワンのばか」です。
タイトルが衝撃的だけど、読み進めるとイワンは愚直で、彼なりの幸せの捉え方を持っているだけだと思った。そして、それを貫いて、幸せな国を築いた彼は幸せものだな、よい終わり方だったなと思った。
人間、頭を使うだけじゃダメなときもあるもんね。私も、お仕事の中では手を動かすことや、現地現物主義の大切さを痛感することがあるし。
ただし、何というか…ロシアなせいで、「資本主義は悪、共産主義万歳!」みたいな匂いをふんわり感じてしまうのは、私の感性の問題かしら。
筋少のイ -
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イワンのばか!
ロシア文学がマイブームで、でも長いやつ「戦争と平和」とか読むのめんどくさーと思ったけどトルストイくらい読んでおかなきゃ!と思って何かでイワンのばか読んだのがわりと最近だったので
読んでてぼんやり覚えてたけど、
知らない話もあったからおもしろかった。
共産主義?ってやつなのかな
あとキリスト教の話が多かった。
絵がこわい
「イワンのばか」は「ばか」ってのが具体的にどういうことなのかよくわからないけども、手にまめがないひとは残り物を食べる
つまり「働かざるもの食うべからず」で
ある意味けっこうごもっともなような
でも肉体労働は大変だからなー
はたらきたくないでござる!
残り物で