【感想・ネタバレ】イワンのばかのレビュー

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Posted by ブクログ

子供の時から繰り返し読んでいるトルストイの民話集。説教くさいところがあるし、プロットは単純で面白いとは言えない。それでも、何度読んでもこれらの物語には感動する。素朴な美しさに惹きつけられるからだと思う。畑で一生懸命に働くイワンとか、コツコツと靴を作り続ける職人のマルティンとか権力とは無縁で、地道に生きている人たちの美しさを、トルストイは愛情をこめて鮮やかに描き出す。私はキリスト教を信仰しているので、トルストイの信仰心の深さにも心を打たれる。トルストイを通して、キリストの優しさを感じる。

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2017年04月19日

Posted by ブクログ

損得や世間体や面倒くささなど、色々なことを計算しながら行動するのが、私たちには当たり前だ。
イワンや、国の人たちは、こういうことを全く考えない。それを「ばか」と表現されている。
「お妃さまも、ばかになりました。・・・国には、ばかだけが残りました。」
人が困っていたら、何も考えずに助けてあげる人たち。こつこつといくらでも働く人たち。
すごい、と思いました。こんな生き方があるなんて思ってもみなかった・・・というか、現代の日本の大人の世界に生きていたら、退化してしまう感覚。そう、退化したのは私たちのほうで、彼らの正直さと勤勉さこそが崇高だと思った。
トルストイの文学はキリスト教を根底に書かれているが、宗教観にとらわれず、普遍的でとても大切なことを教えてくれる。この本の中のどの話もすばらしかった。

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2013年05月20日

Posted by ブクログ

表題作の「イワンのばか」は子供時代に絵本で読んだきりの作品だったし、「人は何で生きるか」「人には多くの土地がいるか」の2作は、読んだ記憶こそあれどもいつ頃どんな本で読んだのかに関してはまったく覚えがなかったんだけど、子供時代に読んだ時よりも今の方が共感できるような気がしました。  少なくとも現代日本の経済社会で生き抜くためにはほとんど参考にならないお話ばかり・・・・ではあるのですけどね(苦笑)

「愛のあるところには神もいる」、「ふたりの老人」、「二人の隠者」の3作品は、「新々約聖書」かしらと感じられるぐらい「伝道書」っぽい作品でした。  

個人的に気に入ったのは4つの小品で、これらの物語のほとんどは古いロシアの民話風。  さらっと読める割にはストンと心に落ちてくるものがある物語集でした。

(全文はブログにて)

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2012年02月02日

Posted by ブクログ

作者がトルストイだってことに驚いた。
このイワンさん、ばかばか言われてるけど、自分のやりたい事は全て実行できてることは確か。ばかって単体だと大変そうだけど国になるほど集まったら楽しそうだな~
素直に感心したのがイワンの奥さん。あっさりばかになりましたって書いてあるけどお姫様からばかになるのってものすごく勇気やら根気やらがいるとおもうな。
あとは、三人の隠者の話が面白かった。隠者が並んで海に立っている挿絵がすごくいい、そんな楽しげなものみれた僧正がうらやましい。私もみてみたい!

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2012年01月04日

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イワンは馬鹿というより愚直ですれてない。

イワンみたいな人間は資本主義において、
弱者という位置づけになるんでしょう。

イワンの世界は共産主義的ユートピア。


欲にまみれた人間は、そんなユートピアを構築することは夢のまた夢なんですね。

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2010年01月05日

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二冊目の自分を作ってくれた本です。

しらないうちに自分の中に取り込んでいました。

はやり人間手を動かさないとだめだなぁ、と
心底自分の腹に収めた。そんな本です。

どうしても、金融で金儲けってダメなんですよね。

自分のものづくりの原点になっている本です。


地道に手を使って、いっぽいっぽ、手を抜かずに。
まだまだそんな生き方はできていませんが、
そうやって生きていくことが正しい。

そう再確認することができる良書です。

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2009年12月25日

Posted by ブクログ

国民性の溢れるキーワードにロシアっぽさが滲み出てた。ペチカとかウォッカとかはこれで知ったような。
文体は優しいけど、なかなか容赦の無いストーリー展開のものもあって印象的。
悪魔が畑から掘り起こされたり、裸で倒れてた人間が実は天使だったり、子供心にインパクトがあって何度も読み返した記憶。

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2009年10月04日

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ロシアの あの支配者に読んでもらいたい。
馬鹿は きっと最強なのかもしれない。
アファナーシイは良いことをしたと思う。
キリスト教の布教書って感じ。

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2023年10月16日

Posted by ブクログ

「トルストイの民話」を読んだのは大学生のとき。
「人はなんで生きるか」は素晴らしいよと聞いて読んだけど、正直そこまでいいのかわからなかった。
なんか、説教くさい感じがしたというか、小言を言われている気分になったっていうか。。。
結局オチは神様かよ!とかいうツッコミをしてたのも覚えています。
世界的な文豪に対してエラそうな態度ですね(笑)

その「トルストイの民話」から代表作を集めたこの本を、なんでもう一度読む気になったのかはわからないのですが、なんだか読んでみたんですよ。
そしたら、やっぱり名作は名作なんだなって思いました。
自分が成長したってことかな?
生意気さが減ったかな??(笑)

昔は感じた“説教臭さ”だけど、ただの説教臭さではないなと思いました。
読むとこまで読めていなかったのだなと。
それをうまく言葉にできないのは私の未熟なところですが。


きっと、読む年齢によって読み方が変わったり、面白くなったり、一回で終わらない魅力があるのも名作たるゆえんなのでしょうね。

「本は、読まなくても本棚に置いてあるだけでいい。読めるときになったら手が伸びる。」とは私が大好きな絵本屋さんの言葉。
もう一回読んでも読み方が変わる自分になったからまた手に取る気になったのかな?なんて思います。

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2014年04月26日

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ネタバレ

【Impression】

あれや、イエスマンの元にでもなってんちゃうかって話やな。
ただ上手いところで断るあたり、「馬鹿」とは何において「馬鹿」なのかを考える必要がある。

イワンが無敵状態で過ごしているから、読んでてすっきりするわ。

にしても、デブの商人のとこやったっけかで悪魔が露天で品物を干上がらせてしまう、って流れは恐ろしかった。
経済学の本にも使えそう

【Synopsis】 
●3人兄弟と1人の妹がいた。長男は優秀な兵士、次男は商人として成功を収めたが、三男は馬鹿で妹は耳が聞こえず喋れもせずというどうしようもない状況だった
●そこに悪魔と3匹の小悪魔が登場。3人を仲違いさせる目的で一度送り込まれたが、イワンのせいで防がれてしまい、再度妨害に向かう
●この度もイワンが全て長男次男の行為を許してしまい、さらに勤勉に働き、小悪魔達も次々と見つかってしまった。さらにイワンは小悪魔から能力を受けとり、全て追い返す
●親玉悪魔が登場。再起を果たした長男次男を滅ぼし、イワンのもとへ向かう。しかしことごとく失敗。そこで「なぜ身体を使ってしんどい働き方をするのか。もっと頭を使え。俺が説明してやる」という
●ところが意思疎通が取れておらず、イワンは文字通り「頭を使う」仕事だと思う。悪魔が連日ぶっ通しで民衆に語りかけるが通用せず、疲れから頭を壁に打ち付けてしまった
●それを聞いたイワンは「とうとう頭を使った仕事をはじめたか」と喜び見に行くと、階段を頭から転げ落ちる悪魔を見つける。そして例の如く地面に穴が開いていることを発見、悪魔だと見破ってしまった。ここでも悪魔はイワンの馬鹿を看破することはできなかった。果たして馬鹿とは何なのか

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2013年10月26日

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神とか聖書って言葉が出るとなんとなく拒否反応が出るけど、この話はすんなり入ってきた。とても尊敬できる考え方ではあると思う。自分がそうなりたいかは悩むけど。

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2013年07月29日

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イワンのバカ!と聞くとトルストイより先に筋肉少女帯が出てきてしまう…(^^;

なんて余談はさておき、トルストイの「イワンのばか」です。
タイトルが衝撃的だけど、読み進めるとイワンは愚直で、彼なりの幸せの捉え方を持っているだけだと思った。そして、それを貫いて、幸せな国を築いた彼は幸せものだな、よい終わり方だったなと思った。
人間、頭を使うだけじゃダメなときもあるもんね。私も、お仕事の中では手を動かすことや、現地現物主義の大切さを痛感することがあるし。

ただし、何というか…ロシアなせいで、「資本主義は悪、共産主義万歳!」みたいな匂いをふんわり感じてしまうのは、私の感性の問題かしら。

筋少のイワンのバカとは何の関連性もなかった。笑

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2013年01月27日

Posted by ブクログ

ロシアの文豪トルストイの民話の中から、「イワンのばか」「人は何で生きるか」「人には多くの土地がいるか」「ふたりの老人」などを選びました。つつましく生きる人々の悲哀を描きながら、人生の愛と真実について語りかける名作。

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2012年07月28日

Posted by ブクログ

トルストイ作、ロシア。宗教色が強いけれど、読んでおくと何かしら感じるものがあるのではないかなと思う。「人は何で生きるか」、「人には多くの土地がいるか」、「二人の老人」あたりが好き。

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2011年11月27日

Posted by ブクログ

何を思うか、何を感じるか、その感情をどう処理するか、それはおそらく、十人十色であり、十年十色だろう。繰り返し読む価値があるといえばあるし、ないといえばない。だから残る。ハード的にも、ソフト的にも。

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2011年07月19日

Posted by ブクログ

イワンのばか!
ロシア文学がマイブームで、でも長いやつ「戦争と平和」とか読むのめんどくさーと思ったけどトルストイくらい読んでおかなきゃ!と思って何かでイワンのばか読んだのがわりと最近だったので
読んでてぼんやり覚えてたけど、
知らない話もあったからおもしろかった。

共産主義?ってやつなのかな
あとキリスト教の話が多かった。
絵がこわい

「イワンのばか」は「ばか」ってのが具体的にどういうことなのかよくわからないけども、手にまめがないひとは残り物を食べる
つまり「働かざるもの食うべからず」で
ある意味けっこうごもっともなような
でも肉体労働は大変だからなー
はたらきたくないでござる!
残り物でもいいでござる!とかいい出しそう^^;

「人は何で生きるか」これはけっこう好きなはし
靴屋さんが天使を拾って、神様が質問をした3つのこたえがわかってにっこり笑って天に帰るはなし
愛こそすべて!

「人には多くの土地がいるか」
よくばりはよくないって話

「愛あるところには神もいる」
道行くひとに施しをしてあげたりお茶に誘ってあげるおじいさんの話。これもいいはなしだなー

「ふたりの老人」
巡礼にいくとちゅうのおじいさんふたりのうちひとりが
貧乏で疫病で死にそうな一家を救ってあげるはなし
これもいいはなし

「三人の隠者」これはなあ・・
よくわからない。おじいさん3人が手をつないで海を渡ってくるところは超こわい・・
こわすぎてドキドキしました><

「カフカースのとりこ」
タタール人とかどんなひとたちか知らないけど
こわいな~
同じ人間でも、こういうことができちゃうんだなーー

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2012年10月04日

Posted by ブクログ

イワンになりたいと思った。人はなかなか自分をばかだと本気で認められないことが多いと思う。 イワンこそ、本当に知恵をもったかしこい人物なのかもしれない。

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2009年10月04日

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