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ロシアの文豪トルストイの民話のなかから,「イワンのばか」「人は何で生きるか」「人には多くの土地がいるか」など,子どもの読み物にふさわしい物語を選びました.農民の悲哀をみごとに描きながら,人生の愛と真実について深く語りかけます.
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Posted by ブクログ
子供の時から繰り返し読んでいるトルストイの民話集。説教くさいところがあるし、プロットは単純で面白いとは言えない。それでも、何度読んでもこれらの物語には感動する。素朴な美しさに惹きつけられるからだと思う。畑で一生懸命に働くイワンとか、コツコツと靴を作り続ける職人のマルティンとか権力とは無縁で、地道に生...続きを読むきている人たちの美しさを、トルストイは愛情をこめて鮮やかに描き出す。私はキリスト教を信仰しているので、トルストイの信仰心の深さにも心を打たれる。トルストイを通して、キリストの優しさを感じる。
損得や世間体や面倒くささなど、色々なことを計算しながら行動するのが、私たちには当たり前だ。 イワンや、国の人たちは、こういうことを全く考えない。それを「ばか」と表現されている。 「お妃さまも、ばかになりました。・・・国には、ばかだけが残りました。」 人が困っていたら、何も考えずに助けてあげる人たち。...続きを読むこつこつといくらでも働く人たち。 すごい、と思いました。こんな生き方があるなんて思ってもみなかった・・・というか、現代の日本の大人の世界に生きていたら、退化してしまう感覚。そう、退化したのは私たちのほうで、彼らの正直さと勤勉さこそが崇高だと思った。 トルストイの文学はキリスト教を根底に書かれているが、宗教観にとらわれず、普遍的でとても大切なことを教えてくれる。この本の中のどの話もすばらしかった。
表題作の「イワンのばか」は子供時代に絵本で読んだきりの作品だったし、「人は何で生きるか」「人には多くの土地がいるか」の2作は、読んだ記憶こそあれどもいつ頃どんな本で読んだのかに関してはまったく覚えがなかったんだけど、子供時代に読んだ時よりも今の方が共感できるような気がしました。 少なくとも現代日本...続きを読むの経済社会で生き抜くためにはほとんど参考にならないお話ばかり・・・・ではあるのですけどね(苦笑) 「愛のあるところには神もいる」、「ふたりの老人」、「二人の隠者」の3作品は、「新々約聖書」かしらと感じられるぐらい「伝道書」っぽい作品でした。 個人的に気に入ったのは4つの小品で、これらの物語のほとんどは古いロシアの民話風。 さらっと読める割にはストンと心に落ちてくるものがある物語集でした。 (全文はブログにて)
作者がトルストイだってことに驚いた。 このイワンさん、ばかばか言われてるけど、自分のやりたい事は全て実行できてることは確か。ばかって単体だと大変そうだけど国になるほど集まったら楽しそうだな~ 素直に感心したのがイワンの奥さん。あっさりばかになりましたって書いてあるけどお姫様からばかになるのってものす...続きを読むごく勇気やら根気やらがいるとおもうな。 あとは、三人の隠者の話が面白かった。隠者が並んで海に立っている挿絵がすごくいい、そんな楽しげなものみれた僧正がうらやましい。私もみてみたい!
イワンは馬鹿というより愚直ですれてない。 イワンみたいな人間は資本主義において、 弱者という位置づけになるんでしょう。 イワンの世界は共産主義的ユートピア。 欲にまみれた人間は、そんなユートピアを構築することは夢のまた夢なんですね。
二冊目の自分を作ってくれた本です。 しらないうちに自分の中に取り込んでいました。 はやり人間手を動かさないとだめだなぁ、と 心底自分の腹に収めた。そんな本です。 どうしても、金融で金儲けってダメなんですよね。 自分のものづくりの原点になっている本です。 地道に手を使って、いっぽいっぽ、手...続きを読むを抜かずに。 まだまだそんな生き方はできていませんが、 そうやって生きていくことが正しい。 そう再確認することができる良書です。
国民性の溢れるキーワードにロシアっぽさが滲み出てた。ペチカとかウォッカとかはこれで知ったような。 文体は優しいけど、なかなか容赦の無いストーリー展開のものもあって印象的。 悪魔が畑から掘り起こされたり、裸で倒れてた人間が実は天使だったり、子供心にインパクトがあって何度も読み返した記憶。
ロシアの あの支配者に読んでもらいたい。 馬鹿は きっと最強なのかもしれない。 アファナーシイは良いことをしたと思う。 キリスト教の布教書って感じ。
「トルストイの民話」を読んだのは大学生のとき。 「人はなんで生きるか」は素晴らしいよと聞いて読んだけど、正直そこまでいいのかわからなかった。 なんか、説教くさい感じがしたというか、小言を言われている気分になったっていうか。。。 結局オチは神様かよ!とかいうツッコミをしてたのも覚えています。 ...続きを読む世界的な文豪に対してエラそうな態度ですね(笑) その「トルストイの民話」から代表作を集めたこの本を、なんでもう一度読む気になったのかはわからないのですが、なんだか読んでみたんですよ。 そしたら、やっぱり名作は名作なんだなって思いました。 自分が成長したってことかな? 生意気さが減ったかな??(笑) 昔は感じた“説教臭さ”だけど、ただの説教臭さではないなと思いました。 読むとこまで読めていなかったのだなと。 それをうまく言葉にできないのは私の未熟なところですが。 きっと、読む年齢によって読み方が変わったり、面白くなったり、一回で終わらない魅力があるのも名作たるゆえんなのでしょうね。 「本は、読まなくても本棚に置いてあるだけでいい。読めるときになったら手が伸びる。」とは私が大好きな絵本屋さんの言葉。 もう一回読んでも読み方が変わる自分になったからまた手に取る気になったのかな?なんて思います。
神とか聖書って言葉が出るとなんとなく拒否反応が出るけど、この話はすんなり入ってきた。とても尊敬できる考え方ではあると思う。自分がそうなりたいかは悩むけど。
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イワンのばか
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レフ・トルストイ
金子幸彦
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