渡辺雅敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
苦悩も喜びも怒りも全てが詰め込まれたバンド、RADWIMPS。本作は下巻となっており、「人生出会い編」の続きとなっている。話はJ-Rockの金字塔アルバム、「アルトコロニーの定理」を作り終え次作に向かっていくところから、2017年のHuman Bloom Tour完走までが描かれている。
前回の感想にも書いたかもしれないが、音楽で無尽蔵に自身の思い、考え、言葉を表現する創作姿勢は洋次郎だからできることであると思う。特に2011年、「絶体絶命」を堂々発売した2日後あの3.11が起きる。当時禁句となってしまいそうなこのアルバムは14年を経てなお僕の頭に鳴り響き続いている。
地獄のような制作が報われないかもしれない、にも関わらず彼らは誰かのために何か出来ないかのみを考え動いた。Itoshikiの活動がそうである。この世界に起きる明暗をひとつ残らず見るふりをしないで直視する。それが彼らの音楽である。
僕もバンドをやっている。夢は僕らの歌を名も知らない大勢の誰かがしがらみなく歌っている景色を見ることだ。
そして僕の憧れのバンドは
RADWIMPS -
Posted by ブクログ
中学2年生の夏に聴いたRADWIMPSの「ふたりごと」の衝撃や感動は、今でも色褪せない。
19歳。ついさっきまで高校生だったRADWIMPSの4人が、良き伴侶的存在のマネージャーなべさんに出会い、「僕」と「君」の一対一の世界を表現し続けた青春の日々、製作の苦悩と大人へなる過程が綴られている。RADWIMPSとマネージャーなべさんの出逢いの話。
なべさんの恋ですね、これは。
ピチピチして、作為や打算のない、真っ直ぐできれいな音楽。タイトルも曲も感情のすべてが入りきらず、溢れて零れ落ちている。やっと理想のアーティストに出会えた!
僕がもしもRADWIMPSと仕事をする幸運に恵まれたら。。
でも他のレコード会社と契約していたらどうしよう。。 と希望と妄想を膨らませる姿は、恋そのもの。
RADWIMPSは表現者としての「業」を背負い、傷つきながらも何かを生み出そうともがき続けてきた。「僕」と「君」の一対一の世界を究極まで突き詰めた結果、RADWIMPS4~おかずのごはん~という頂点に達したのだ。洋次郎の恋は終わり、「大切な彼女に好きだと叫ぶ装置」としてのRADWIMPSは役目を終えた。
それでもなお、「地上で唯一出会える神様」を失った後も、「自分」や「世界」に向き合い、次の段階へと進む。この進化の先にあるのは、モネの「睡蓮」のような、百年後も残るアルバムを作るという決意である。その過程で多くの葛藤や傷つきがあったが、結果として「バンドを諦めない」という夢が打ち砕かれる中、アルバム『アルトコロニーの定理』が生まれた。
少年だった4人は大人になり、一度変質したものは元には戻らない。それでも新しい形を模索し、進化を続ける姿が、RADWIMPSの本質を物語っている。
1曲1曲、1アルバム1アルバムを聴き返しながら、その背後にある想いや苦労、葛藤を感じ取ることをお勧めしたい。