河合信晴のレビュー一覧

  • 物語 東ドイツの歴史 分断国家の挑戦と挫折

    Posted by ブクログ

    「東ドイツ」に関しては、社会主義統一党による独裁的な体制が続き、“シュタージ”と呼ばれた秘密警察が暗躍する監視社会であったと、「何時か解消されなければならなかった筈」な“ネガティヴ”な調子で語られることが多いのかもしれない。が、本書はそういう調子になっているのでもない。社会主義統一党による当地の体制が固まって行くまでの経過等を客観的に説こうとしていて、「東ドイツ」というモノ、その社会や経済の変遷を判り易く示している。
    そういうことで、本書は「現時点で、日本語で誰でも読める本として、最も判り易い“東ドイツ”なるものの通史」と言っても差し支えないかもしれないと思う。
    幾つかの“選択肢”が在った時期

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    2021年01月16日
  • 物語 東ドイツの歴史 分断国家の挑戦と挫折

    Posted by ブクログ

    とても興味深く読んだ。多面的な視点で東ドイツの歴史や政策決定過程を解説しているところが特に面白かった

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    2023年11月09日
  • 物語 東ドイツの歴史 分断国家の挑戦と挫折

    Posted by ブクログ

    1990年まではこの世にあったはずの東ドイツについて、国の始まりから終わりまでを一気に眺める本です。この本を見ると東ドイツは命じるばかりで何もくれない親分(ソ連)と隣にいる優等生の兄弟(西ドイツ)の間で背伸びを続けても兄弟に追いつけなくて飲み込まれてしまったように見えます。
    それにしても監視社会を作りながらもガス抜きの陳情制度で意見を述べたり、抑圧されてもはけ口を作る手段はあるのだなと妙なところに感心しました

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    2023年03月16日
  • 物語 東ドイツの歴史 分断国家の挑戦と挫折

    Posted by ブクログ

    東ドイツが舞台の小説を読んでシュタージの事が気になり手に取ってみました。社会主義国家の不自由と秘密警察シュタージに監視され、息苦しい窮屈な社会だったんだろうとイメージしてましたが、この本からはそこまでの感じは受けず、それなりに生活は保証されていたように思えた。今の日本から比べたらそれは貧しく感じますが、住宅不足に対して集合アパートを建設するなど、昭和の日本と同じようなところもあり、体制は違えどすることは一緒なんだなと妙に納得。

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    2023年02月08日
  • 物語 東ドイツの歴史 分断国家の挑戦と挫折

    Posted by ブクログ

    あまり東ドイツだけにフォーカスしてみてみたことがなかった。ソ連と西ドイツとの駆け引きがよく見える1冊。

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    2021年04月03日
  • 物語 東ドイツの歴史 分断国家の挑戦と挫折

    Posted by ブクログ

    若者にとっては世界史の1ページ分の知識すらない東ドイツ。しかし、この国は30年前までは存在し、現在ヨーロッパを率いるドイツの半分を形成している。
    昨今、書店では資本主義の限界を語る本が多く見られるようになってきた。では、実際の社会主義国家の内実はどうだったのか。気になって手に取ってみた。
    東ドイツの歴史について社会、経済、政治をわかりやすくも詳細に書いてあり、非専門家にはかなり丁度良いレベル。社会主義であってもそこには人々の生活があったのだということを実感できた。

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    2020年12月30日