坂本直行のレビュー一覧

  • ヤマケイ文庫 原野から見た山

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    坂本直行さんのファンになってしまった。
    戦前の山旅。積雪期の過酷な山旅含まれるであろうに、坂本さんのユーモラスな語り口からは長閑な山旅の愉しさの気配しか伝わってこない。山仲間や登場する人達もどこか可笑しく親しみが湧く。
    挿絵の山や花も作品を温かなものにしている。

    2025.8.5

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    2025年08月06日
  • ヤマケイ文庫 山・原野・牧場

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    北海道銘菓メーカー「六花亭」の包装紙でおなじみ坂本直行氏の詩画集。
    帯広市にある「六花の森」の敷地内には直行さんの記念館が点在していて、作品や生涯を歩きながら追うことができる。山の夜明けを描いた油絵の発光するような美しさ、自然の中に在る孤独の豊かさ。最期の作品を掲げた小屋に流れていたシューベルトの「冬の旅」、あの音楽があんなに似合う場所は他にない。

    四季をテーマにした随筆、無骨でリアル、でも硬くはない、湿気の少ない筆致。十勝の四季。雪の匂い、春の匂い、薪を焚く匂いがよみがえる。方言で交わす農夫や郵便夫との会話、牧場の仕事、家畜たちのにぎやかさ。娯楽ではなく生活に必須な移動手段としてのスキー、

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    2025年06月05日
  • ヤマケイ文庫 雪原の足あと

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    坂本直行さんの展覧会が道立帯広美術館で開催されていたのを見たばかり。ここで見た絵や、直行さんの直筆原稿、スキーや絵の具箱、イーゼルなどを見た後で、思い出しながら楽しく読んだ。

    毎回ながら、ヤマケイ文庫として直行さんの本を立て続けに復刊してくれることを、まず感謝したい。

    時代というのだろうか、直行さんの登山は今では考えられないくらい豪快だ。スケッチブックを携えて、長靴にスキー、キャンバスのリュックにテント。飯盒で米を炊き、酒も大いに楽しむ。
    暮らしの厳しさの中にも楽しみがあり、地元のアイヌ老人との交流や、人々とのエピソードも、ユーモアを交えて語られている。タフの塊のような直行さんを支えた妻と

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    2024年03月03日
  • ヤマケイ文庫 雪原の足あと

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    星野道夫さんの旅する木に登場する坂本直行さん(そして又吉老人)があまりにも魅力的で、思わず本屋へ走って手に入れた本。アラスカで見た原野が坂本さんの描くカールに通ずるものがあり、いつか自分の目で見てみたい場所が増えました。大好きな六花亭の包装紙を描いたのも坂本さんということを知り、そこが繋がるのかーの瞬間があるからたまらないです

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    2025年01月07日
  • ヤマケイ文庫 原野から見た山

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    十勝に暮らし農業を営む筆者。独学の写生と北海道の山の画文集。

    何とも味のある絵が想像力をかきたてる。北海道の山に行く時には是非お供に。

    こういった絶版本を復刊してくれるヤマケイ文庫は本当にありがたい。

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    2021年12月01日
  • ヤマケイ文庫 原野から見た山

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    十勝 広尾から見た日高山脈に感銘を受けた坂本直行氏の生涯での登山記が中心の内容です。道内の自然の雄大さ・様々な山の違いが文章から感じられ、どんどん引き込まれていく作品でした。

    一時期、十勝に住んでいた私としても馴染みのある景色の挿絵が時折含まれており、それもまた良かった。

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    2021年03月05日