カルロス矢吹のレビュー一覧
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あのイチローが子どもの頃にバッティングセンター
で腕を磨いていたのは有名な話です。
バッティングセンターは、どちらかというとそれま
ではゲームセンターのような娯楽施設としてみられ
ていましたが、イチローのエピソードによって、プ
ロへ、さらにはメジャーリーグへつながる入り口と
して認められたのです。
現在では元プロ野球選手による野球教室なども開か
れて、「道場」のようなポジションを得ている施設
もあるそうです。
しかしここまでの道のりはどのようなものであった
のか。
日本で最初のバッティングセンターは、1965年錦糸
町の楽天地にできたらしいです。今のパルコですね。
それから約半世紀、 -
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全国各地に細々と生き残ノスタルジックなバッティングセンター。その歴史から現在まで。野球愛に満ちた好作品。
昭和に生まれた庶民の娯楽はおしなべて転換期に差し掛かっているという。
ゲーセン、ボーリング、カラオケ。スマホ全盛の時代。バッティングセンターも生き残るのが難しい時代。
錦糸町の楽天地に始まり全国に広まったバッティングセンター。一時衰退するもストラックアウトとイチロー効果で復権。
本書は全国のバッティングセンターを訪れ経営者に取材した作品。震災後の気仙沼、生き残った父子が作った気仙沼フェニックスバッティングセンターの話は涙なしには読めない。
スナック。ドライブインと並んでバッティング -
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ネタバレ少年野球まで野球をやっていて、中学校の仮入部で外周を3周走らされて、それがしんどくて野球を辞めた。
それくらい根性がなくて野球に対する愛着がない自分だけど、25の今まで「ボールを打つ」という感覚が手の中になんとなくあるのは、バッティングセンターのおかげだと思う。
バッティングセンターの場としての存在感はすごくて、1回しか行ったことないようなところでも記憶に残る。
・秋葉原ヨドバシの屋上
・スウィングスタジアム千葉みなと
・歌舞伎町のホストたくさんいるとこ
・君津駅出た近くの坂登ったとこ
・市川コルトンプラザのすぐ近く
・川崎ラウンドワンのスポッチャの上
それぞれ誰と行ったか思い出せるのが嬉し -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書を知ったキッカケは『日刊トロマガ』といって、
ライター北尾トロ氏のメルマガで知った。
北尾氏と本書の著者は仲間だ。
著者は言う。
「バッティングセンターの本を作りたい」
「いいねー!やれよ」とトロ氏が答えた。
その会話から5年位は経って完成したのが本書。
第一章から涙が出てしょうがないし、
決して電車では読めないなあ。
2011年の東北震災で被害にあった人のお話。
気仙沼フェニックスバッティングセンターの代表千葉氏からバッティングセンター(以後BC)を始めた話を聞いた。
震災から2か月後の5月。
気仙沼から2時間の所にある、BCを見つけて少年野球をしている息子瑛太と入った。
震災のう -
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<目次>
第1章 被災地に生まれたバッティングセンター
第2章 バッティングセンターの誕生
第3章 ボウリング流行の終焉と、その後
第4章 ブーム最盛期の記憶
第5章 救世主イチローとストラックアウト
第6章 新世代の登場
第7章 日本のバッティングセンターは海を越えて
巻末対談 ピエール瀧×カルロス矢吹
<内容>
いまや風前の灯火のドライブインや遊園地をまとめた本が出ていた(読んでいた)ので、その類いかもと思いきや、まともな(失礼!)バッティングセンターの成り立ちをまとめたものだったが、社会学的な考察はない。新しい室内型のものも紹介されていない。古き良きアーム型などのバッティ -
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バッティングセンターなんて何年も行っていない。けれど実は昔かなり通ったことがあるくらい好きなアミューズメントです。たまに行きたくなったりすることもある唯一に近いものかもしれません。野球部に所属したことも無いし、なんなら野球自体やったことないかもしれない位縁遠いのですが、野球漫画は大好きだし憧れはある。
そんな半端な野球への欲求を大きな腕で受け止めてくれる存在、それがバッティングセンターです。
そんな斜陽産業と思われるバッティングセンターへの想いを全開にした、珍しい本です。思った以上に取材に力を入れていて、キワモノかと思ったら真っ当な文化史と言える一冊です。
高度経済成長期はいろいろなアミューズ -
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橋本倫史『ドライブイン探訪』とか刈部山本『東京「裏メシ屋探訪記』とか、「消えていく昭和」探訪本が懐かしさだけではなく、社会の変遷に対する気づきを与えてくれたので、この本にも飛びつきました。先ずは野球体験が貧弱な自分も、なんやかんやでバッティングセンター行った時の記憶がよみがえりました。車の免許取りたての時に仲間と、デートの時にノリで、あるいは酔っぱらった時に繁華街で、あるいは子どもにバット振らせたくて…なんやかんや忘れていた記憶の蓋が開きました。そして「消えていく昭和」ではなく、数は少ないけれど新しく開業する新しい世代がいるのにも、野球の凄さを感じました。特に第一章の「被災地に生まれたバッティ