宮園ありあのレビュー一覧

  • 異端の聖女に捧げる鎮魂歌

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    ネタバレ

    ノートル=ダム女子修道院において惨劇がおこるのではないかと恐れている。力を貸してほしいと手紙。前巻のヴェルサイユ事件の活躍を見込んでマリー=アメリーに。

    曰く付きの修道院。

    ジャン=ジャック、伝書鳩でやりとり。
    ノートル=ダム女子修道院で一人死んだのを知る。

    被害者14歳。羊少舎で見つかった。

    異端審問。

    被害者、アニェス。修練中の娘。

    騎士物語。

    リュシー。貴族の娘。殺される。腹を刺されら両目は抉られ両手に置かれて、壁には詩編の呪いの一節が血文字で。


    ギベール主任司祭のダイイングメッセージは、マローノ。
    ジャン=ジャックはマリー=アメリーにダイイングメッセージを解読したと伝書鳩に送る。

    血文字。
    呪うことを好んだのだから、呪いは自身に帰るように。

    最初の死者のギベール主任司祭。彼の死はノートル=ダム女子修道院連続殺人事件と関連付けられるのか。修道院でミサをあげた帰りに豚の血を集めた中で絶命。窒息死であるのに外傷がない。
    次に死んだアニェス。聖女アグネスをなぞるように、生まれたはまかりの子羊を抱いて眠るように亡くなっていた。チックだが外的証拠なし。
    リュシーは、聖女ルキアの殉教をなぞるように、胸を刃物で刺されら抉りだかれた両目は両手に。
    アガットは背後で刃物で刺され、聖女アガタの殉教をなぞり、両方の乳房はきり落とされていた。
    最後にカトリーヌ。自室窓から落下し、偶然にも聖女カテリナと同じように車輪に纏わる死を迎えた。


    蜜蜂きよって刺されたのが死因だった。
    ギベール主任司祭のチェニカのフードに仕込まれていた。
    アニェスも同じ死因。

    マリー宛に女子修道院名義の手紙を書かれたのは、グレゴワール様。そして、この聖マルタン修道院の院長様。

    →ハチの件は、ミステリ的にはありきたりだが、聖女の処刑の見立て殺人とかがメインなのかな?
    前巻に比べて読みやすくなったかな。たぶん、説明的な()書きが減ったからだと思う。

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    2026年08月23日
  • 研修医・小石川蘭の謎解きカルテ

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    ネタバレ

    国家試験合格。医師免許申請書。

    松野君からも心配そうなLINEが届いている。 ──小石川さん、国試の結果はどうでした? あたしが連絡もしないうえ、スマホの電源をオフにしていたからだろう。 ──どうにか受かってたよ。松野君はもちろん大丈夫だったよね。予定どおり、月曜日に一緒に医籍登録に行こう。 既読になったが、松野君からの返信はなかった。
    松野に異変?

    「禁忌肢、あたしたちは禁忌と呼んでるけどね。一言でいうと、医者が業務上絶対にしてはいけないことだね。これを基準以上選択してしまうと、松野君のように他がどんなに高得点でも不合格になるんだよ」 

    小石川蘭、本日から初期研修始まります。

    ①
    「ちょっと痒いんだけど。搔いてくれる」セクハラ爺さん。

    出禁寸前だった鴇田さんは、今回の件で猛省したらしく、検温や配膳担当の看護師にも丁寧に頭を下げて、今までの非礼を一人一人に詫びていたという。

    ②
    カリフォルニアから来た娘。


    「患者本人の強い希望により一時退院。急変リスクについては事前に十分説明し、家族の理解を得た上で許可。しかし、本人は主治医への申告なく海外渡航。帰国直後に成田空港で体調を崩し、当院へ救急搬送。誤嚥性肺炎と診断され、容体は急速に悪化。入院当日深夜に永眠」

    ③私、失敗しますので
    サブタイトルのパロディは面白い。

    だよね。せっかく手に入れた医師免許。こんなクソ野郎のために棒に振るわけにはいかない。ここは我慢だ、小石川蘭。あと一か月ちょっと我慢すれば、パワハラ外科医とはおさらばだ。

    パワハラ上司と鶴折勝負、引き分け。

    撮影。
    「連絡がつかないんだ。電話もメールもLINEも既読にならなくて」 助監督は深く息をつき、逃げ道が塞がれた顔をしている。 「撮影入る前まで一時間あるから、先生たちで偽医者を見つけてくれない?」

    「二十三歳男性。陰茎の潰瘍を主訴に来院」

    「では、次の問題です。ここにいる研修医、特にこの小石川先生は、当院で初期研修を始めてから3㎏太ってしまったそうです。理由は何故でしょう? お手持ちのボードに書いてください」


    全員が「新薬説明会のMR持参の弁当が豪華だったから」と書く中、一人だけ「薬剤の副作用」と記した者がいた。 自然と皆の視線がそちらに集中する。いたたまれなくなったのか、「薬剤の副作用」と書いた二番・松田悠人は、わっと泣き出した。色白で猫背気味。おどおどした様子を隠しきれていなかった。 「ごめんなさい!! 僕、研修の最初でつまずいて、今は休職中で現役の医師じゃありません。でも、どうしても、花音ちゃんと同じ現場に立ちたくて……」

    「高橋先生は都内の病院の外科医です」 奏ちゃんがそう付け加えると、神田がすぐさま一歩前に出た。 「先生、緊急事態で外科医が足りません。オペに助手として入っていただけませんか。お願いします!」神田が、深々と頭を下げた。


    先に額を床に擦り付ける勢いで頭を下げたのは、高橋さんの方だった。 「すみません!! オペは出来ません!」声が完全に裏返っている。 「そこを何とか。今、院長に連絡して、ご所属先の院長にも許可をもらう手筈を整えていますから」 あたしは高橋さんの背後に回り、静かに屈んだ。そして、ついに見つけた! なるとによく似た動かぬ証拠を。「オペが出来ないのは、違う理由からですよね、高橋さん」耳元で、囁きおかみのように低く呟いた。 高橋さんは肩を震わせ、観念したように、声を絞り出した。「俺……医者じゃなくて……薬剤師っていうか、MRなんです!!」

    同姓同名の同級生がいた。

    陰キャ高橋は医学部に現役合格。一方、こちらの高橋は数年の浪人を重ねた末、医学部には手が届かず、薬学部へ進学した。 今回、高橋はデビュー当時から推していた花音ちゃんと、どうしても共演したくて、都内の病院で外科医をしている陰キャ高橋を半ば脅し、経歴を背乗りした。医師免許のコピーまで取らせて応募したという。すべて、あとになって白状した。

    ④カルテ4 ハイパーvsハイポ

    競馬。

    トリアージ。

    立花絵里奈。
    中学時代からのあたしの友人で、四浪の末に医学部受験を諦めたが、看護学科を卒業し、助産師になるはずだった。 母親を死なせ、その遺体を損壊・遺棄したとして起訴され、まもなく法廷に立つ。


    カルテ5 寛解──あるいは赦し

    学部医学科。それ以外の進路は、最初から想定されていなかった。でも絵里奈は、本当に医者になりたかったわけじゃないのかもしれない。ただ、そう言われ続けてきただけだったのかもしれない。

    一刻も早い入院が必要。しかし、入院せず。娘の看護師と助産師の合格発表が終わってからと言っていた。娘さんが頑張っていたから、見届けたかった。

    →医療ミステリと帯に書いてあったが、ミステリ度は薄いかな。
    作者のいままでのフランスものと違ってライトな雰囲気。同じ作者か疑わしいレベル。フランスのことだけでなく医療も詳しいとは(調べてるのかな)。禁忌選択肢とかあるの初めて知った。

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    2026年08月23日
  • ヴェルサイユ宮の聖殺人

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    ネタバレ

    18世紀フランシス。

    殺人。窓、閂。
    燭台のあたりに血痕。
    心臓ではなく胃をつらぬいている。ブリュネル弐痛みを与えたかった?
    刺し傷の角度から、犯人はブリュネルと変わらない、ましくはもっと長身。

    右脇腹の傷の凶器は切れ味野悪い儀礼用のようなもの。
    犯人はわざわざ凶器を変えて刺した?

    左の掌に聖書の一部を握りしめていた。
    RかPかB、血の伝言。

    被害者、オペラ座演出家のトマ・ブリュネル。

    被害者は申命記の切れ端を握り、床を這って、『聖マタイ』の肖像画の前で事切れていた。

    ロラン嬢、アリバイなし。ブリュネル殺しの容疑で捕まる。

    白骨科した亡骸が3体。子ども。
    聖歌隊の少年たちが行方不明になった件にブリュネルは関わっていた。


    ブリュネル殺しの容疑者、ルネ、自殺。
    ルネは両性具有者。

    舌骨と甲状軟骨が折れていたので、ルネは何者かに扼殺され、自殺に偽装された。


    虚勢して声変わりを阻止し綺麗な歌声を残すカストラート。

    ブリュネルの館から発見された子供たちの死骸派虚勢手術をされていた。術後の肥立ちが悪く亡くなった。

    ル・ブラン少尉、子供の頃に事故にあったと言っていた。猟犬に噛まれ、妊娠の心配はなくなった。睾丸以外は綺麗な体。

    ランブイエの森に捨てられたアンリの遺体には睾丸がなかった。獣に食われたのなら、睾丸以外も怪我を負っているはず。


    ブリュネルの遺した血の伝言は数字の1と9だったりRやPではなかった。
    マタイの福音書第19章。

    母の胎内から去勢者として生まれたものがあり、人から去勢者にされたものがあり、神の国のために自ら進んで去勢者となったものがいる。

    ブリュネルは、追い込んだ3名を聖マタイの絵画に血の伝言として遺した。
    母の胎内から去勢者として生まれたルネ。
    ブリュネルに騙され意図せず去勢者となった、つまりは人から去勢者とされたリッカルド・カヴァレッティ。
    そして、自らの意思によって去勢手術を受けたものこそが、ブリュネルの左胸を刺した。


    ジャン=ジャックとデカールの剣闘。
    前国王ルイ15世のポンパドール公爵夫人の肖像画の黄金の額縁が夕陽を反射して、デカールは顔を覆った瞬間にやられる。

    パンティエーヴル公妃及びル・ブラン少尉殺害未遂容疑で、デカール捜査官とマルク・ド・ロワイエールの身柄を拘束。

    セルナン、犯人。

    セルナン。父の事業が破綻。ブリュネルが自分に去勢を勧めた。しかし、熱の後、高い声はでなくなった。

    セルナン、ルネとは幼馴染。ルネが愛していたのはセルナン。ルネ、両性具有。

    ブリュネルの音楽への愛情は狂気。
    アンリも夢の駒として扱った。

    セルナンはブリュネルの死体に申命記を握らせた。時間がほしかった。ブリュネルの諜報活動の証拠を掴むまでは逮捕されるわけにはいかなかった。
    恩師である大尉に罪を着せないための咄嗟の行動。いずれ自分に行き着くとしても。

    ルネはセルナンの犯行だと気づいて身代わりになった。
    セルナンもルネを愛していた。


    →ミステリ的に弱い。カストラートが関係しているのでフランス18世紀が舞台なのは必然的だが、フランスの歴史もの好きなら楽しめるのかな。

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    2026年08月19日
  • ヴェルサイユ宮の聖殺人

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    フランス革命前夜。
    ルイ16世の従姉妹の公妃の自室で起き密室殺人。死んでいたのはオペラ座の演出家。そして密室に倒れていた大尉。犯人分かりやすかったけど二転三転。
    なんか色々詰め込め感あったけど面白かった。

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    2025年12月30日
  • 異端の聖女に捧げる鎮魂歌

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    ネタバレ

    クローズドサークルもの。
    マリーが女子修道院に潜入。ジャンが男子修道院に警察官で友人のランベールの助手?として男子修道院でおこった死亡事件の調査と別々に動きます。そのあと女子修道院では次々と殺人事件が起き、嵐で修道院から出られなくなり…

    話の進み方は面白く読ませてもらったんですが、謎解き段階になると急に速足に。知らない情報が最後の方にどんどん出てくる。もう少し被害者や加害者の生い立ちや心情を書いてもらいたかった。
    マリーとジャンが関係が少し動くところ見れたのは嬉しかったです。
    あと、処刑人さんの弟も出て来て嬉しかった。
    後書きに次回作の話があったのですが、いまだ刊行されず…。読みたいなー_・)チラ

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    2025年09月21日
  • ヴェルサイユ宮の聖殺人

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    読んだんだけど… 義理のお父さんといい感じだなぁっていうのと… あぁそうか、彼女の劇場の専用個室で劇作家だかが殺された話だった。

    なんとなくベルサイユのばらを思い出すなぁなんて思いながら読みました。

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    2024年09月17日
  • 異端の聖女に捧げる鎮魂歌

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    シリーズ第2作。

    公妃マリー=アメリーとジャン=ジャック陸軍大尉が赴いた女子修道院で起こる連続殺人事件。

    200年前の宗教戦争やユダヤ教との関係など、当時の社会、世相を絡めた筋立ては作者の得意分野と思われる。

    犯人にやむに已まれぬ動機があり、悲劇の当事者となるのも前作同様。

    犯行現場に公妃を残しながら嵐で足止めされ助けに行けずら伝書鳩でのやり取りしかできずにやきもきする中、お互いの気持ちを確かめ合った?二人。
    今作では目に見える進展はなかったが。

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    2024年07月26日
  • 異端の聖女に捧げる鎮魂歌

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    身も蓋もない言い方をすれば、金と地位と名誉と才能に恵まれた美貌の公妃が、暇をもてあましたあげく、仏頂面の陸軍大尉(美男で、勇敢で、男らしくて、有能で、誠実で、ちょっとウブで、彼女に首ったけ)を引き連れて探偵趣味にふけるというお話。ふざけんなという向きは当然あるだろうが、それは縁なき衆上ということで、そうじゃない向きにはなかなかに愉しい読書になるんじゃなかろうか。正直、ミステリしてどう、などとしかめっ面で語るのも違うだろうが、前作と比べれば、お話や謎解きのテンポがよくなっていて、ツイストの入る事の真相もなかなか。こうしたお話は、キャラクターが固まった二本目からが本番と言うことでしょうかね。

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    2024年03月21日
  • ヴェルサイユ宮の聖殺人

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    事件が起きるまでが若干まどろっこしく、読むことを諦めかけた。でもその後は楽しんで読めた。続編も読みたい。

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    2024年02月25日
  • ヴェルサイユ宮の聖殺人

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    歴史ミステリと言うよりロマンティック・サスペンスかな。史実はともかく、日常のディテールに関しては華やかな部分を残して、例えば香しからざる部分は言及しないという様な。ミステリとしては肩透かし。さすがにこれを密室殺人と帯の惹句に謳うべきじゃなかろう。人によっては怒るよ。よくあるパターンをレッドへリンクに使ったりとかミステリ好きへの目配せは分かるんですけどね。ただまあ、あまりしかめっ面でロジックがどうのという様な話でないのも確か。ヒロイン以下のキャラクターは魅力的なので、肩肘張らずに楽しむ作だと思いますね。

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    2024年02月02日
  • ヴェルサイユ宮の聖殺人

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    ヴェルサイユ宮のタイトルに興味を持って読んでみた。まさにアントワネットの時代の謎解きもの。大量の参考文献も興味深い。

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    2022年02月24日
  • ヴェルサイユ宮の聖殺人

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    第10回アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作。
    ルイ16世のいとこで王妃マリー・アントワネットの元総女官長マリー=アメリーはヴェルサイユ宮殿の自室で刺殺体に遭遇した。傍らに倒れていたのは元陸軍大尉ボーフラッシュで、彼と事件の謎を追うことになり…。知っている名前が出てくるので、歴史をある程度知っていればさらに楽しめると思います。面白かったです。

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    2021年09月23日